甲斐駒ヶ岳 | 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋

気温や天候によって目まぐるしく登山道の状況が変わる時期です。山はまだ冬、装備油断禁物

北杜市からの朝の甲斐駒(2020.03.25 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋)
北杜市からの朝の甲斐駒(2020.03.25 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋)
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山と周辺の状況

■3月11日の小屋からの情報です。

3/9小屋への入山時、山麓の気温はプラス7℃ととても高い気温でした。
登山道には、前日に積もったらしい湿雪が笹平分岐辺りからチラホラ残っていました。
先日、下山時はカリカリだった登山道も緩んだ凍結と雪のおかげで歩き易くなっていました。
場所によりぬかるんでドロドロの道はやはり不快です。尻餅つきたくありません。
雪の多い黒戸山のトラバースも前土日でそこそこの登山者があったようでよく踏まれていた。

3/10は昼前から雨。
お昼を回った頃から雨脚も強くなり、久しぶりに雨音を聞きました。
時期的には多少の違和感とともに、雨音の聞いて落ち着く気分を味わいました。
気温も夜までプラスの気温でした。

雨音は夜半まで聞こえていましたが、いつのまにか雪に変わったようで、小屋の前は5〜10cmほど積もっていました。

3/11朝 気温はマイナス4℃。
午前中は風も強く、降った雪が吹き溜りを作りトレースを隠してしまったようです。
昨夜泊まった登山者は山頂を目指したが九合まで行って引き返してきました。
クラストした雪面に多少難渋したようで無理せず引き返したそうです。

昼間は小屋付近でマイナス2℃程度。風も弱まってきました。
上がってきた登山者は程よい気温と硬くもなく腐ってもいない登山道を快適に登ってきたようです。

今週末からまた気温が下がる予報です。
その日の気温や天候によって目まぐるしく変わるイヤらしい時期になってきました。
なるべく早めの行動を。
そして山麓はポカポカ陽気でも、山の上はまだ冬です。
しっかりとした装備でお願いします。

■新型コロナウイルスと今後の七丈小屋営業
新型コロナウイルスによる影響が拡大しておりますが、七丈小屋は通常通り営業しております。
また3月に開催予定の弊社黒戸尾根ツアー2本も、予定通り開催いたします。

しかしながら、このような情勢ですので、以下の点にご留意いただけますようお願いいたします。

山小屋は閉鎖空間であり、人と人との距離が近くなりやすいことから、不安を感じる方が多いと思います。スタッフができる限りの換気、消毒を行っておりますが、対応には限界があります。

このような小屋の状況が不安な方は、一連の影響が落ち着くまでは小屋のご利用はお控えいただき、テント泊や日帰りでの登山をお楽しみください。
また体調に不安や異変を感じる場合は、登山計画の延期をお願いいたします。

弊社ツアーに関しましても、同様の理由によるキャンセルにつきましてはキャンセル料はいただきませんので、どうかご無理のないようご判断ください。
※ツアーのお客様には改めてご案内を差し上げます。

小屋をご利用になる場合は、「マスク」「除菌アルコール」「除菌ウエットティッシュ」などをご持参ください。冬期の山小屋には十分な水がなく、うがい手洗いなどの基本的な予防が難しい場所です。ご了承下さい。

国内全ての方が大変な状況に置かれていると推察いたします。
一刻も早くコロナウイルスの影響が過ぎ去ることを願ってやみません。
皆さまのご理解、ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

登山道の状況

■黒戸尾根
積雪があります。
天候により里に近い方はぬかるみもありますがまだまだ山の上は冬山の状態です。

■山梨県における登山計画書の提出が義務化
山梨県では冬の南アルプスを登山する場合は、登山計画書の提出が義務化されました。
登山前に登山計画書の提出と、家族や友人への共有をお願いいたします。

登山装備

3000m級山岳の雪山登山装備が基本
前爪のある12本歯以上のアイゼン、ピッケル等の本格的な冬山装備が必要

注意点

■冬の甲斐駒ヶ岳黒戸尾根ツアー
冬の黒戸尾根ツアーの募集 全日程花谷がメインガイド。
https://first-ascent.co.jp/tours/kuroto-winter/?fbclid=IwAR2J5kgCQFOdC3dLT22e6zmhVJVWXr1ka4yLsMLiSygijFY8AITnAKYuaLc

■前夜泊プラン
冬に七丈小屋をご宿泊のお客様限定の、3月29日ご宿泊分までの特別プランとなります。
https://www.kaikoma.info/agrieable

■北杜市のふるさと納税返礼品に登場
北杜市のふるさと納税返礼品として、「弊社ツアーもしくは甲斐駒ヶ岳七丈小屋でのお支払いにご利用いただけるクーポン券」あります。
https://furu-po.com/goods_detail.php?id=477682

お知らせ

■甲斐駒ヶ岳七丈小屋
https://www.kaikoma.info/
予約と問い合わせ 090-3226-2967
※電波不良時や作業中などの場合は、電話に出られないことがあります。
・宿泊は予約制です。

■冬の営業
通常営業しています。
冬の甲斐駒ヶ岳黒戸尾根は、誰もが登れる世界ではありません。
しかし、しっかり経験を積み上げた方には、ぜひ挑戦していただきたいと思っております。
厳しい登山であるからこそ、七丈小屋では少しでもほっこりと過ごしていただけますようご用意しております。

■冬季はお水が一部有料。
お水が必要な方はスタッフにお声掛け下さい。
小屋、テント泊の方は、2Lまで無料。
宿泊以外の方、又は宿泊のお客様でも2L以上は0.5L毎に100円で販売。
お湯は0.5L毎に200円で販売致します。
貴重なお水なので、ご理解とご協力を宜しくお願い致します。

昨年の今頃の様子は?

明日は雨予報。雨後も万全の装備で。冬山営業5/28迄。5/29~夏山営業(宿泊要予約、受付中)2023.04.14

小屋から上はピッケル&アイゼン必要。5/28迄冬山営業。以降は夏山営業(宿泊要予約、受付中)2023.04.21

小屋から上はピッケル&アイゼン必要。雪質変化あり確実なアイゼンワークで一歩一歩、慎重に2023.04.27

昨朝0℃。まだ残雪凍結あり万全の雪山装備(アイゼン、ピッケル)で。状況に応じ着脱など臨機応変に2023.05.10

今朝5℃。一部まだ雪があり心配な方はアイゼンの用意を。小屋付近でサクラ開花。山麓は新緑2023.05.19

まだ氷点下の日あり。残雪箇所あり滑り止めの用意を。イワカガミが咲き始め、クモイコザクラも開花。2023.05.25

甲斐駒ヶ岳 七丈小屋周辺の過去の様子

  • 小屋から上の残雪はまだまだ豊富
  • 八合目と九合目の間にあるルンゼは、一部氷化した雪の急斜面となっており、滑落の危険あり。ピッケル、前爪有りのアイゼンは必須
  • 眼下には雲海。寒暖差によって登山道のコンディションはとても難しいくなる時期。万全の装備で
  • 小屋の前の雪も少しずつ溶けていますが、固く滑りやすくなっています。
  • 小屋付近の様子
  • 夜半から強風。今朝は晴れて厳しい冷え込みとなりました。不安定な天気です
  • 強い西風が吹いていますが晴天が続いてまいす
  • 山頂へ続く道 強い西風で雪質は締まってきました
  • 周辺の様子
  • 積雪
  • 小屋前の様子 昨日の降雪が今朝は湿雪に変わりました
  • 小屋前の様子

甲斐駒ヶ岳 七丈小屋

現地連絡先:
090-3226-2967
電話番号:
090-3226-2967
連絡先住所:
山梨県北杜市須田町若神子新町1205-25

地図で見る
https://www.kaikoma.info

施設の詳細を見る

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 全国に駒ヶ岳を名のる山は20座を超えているという。その中で最も高いのが甲斐駒ヶ岳である。作家の宇野浩二は、『山恋ひ』の中で、「山の団十郎」と絶賛した。ふもとから仰いだその山姿は、正にその名に価する高貴な山容をもって迫ってくる。  太古、武御雷命(たけみかずちのみこと)が生んだ天津速駒(あまつはやこま)という白馬がいた。羽があって空中を飛んでおり、夜になると、甲斐駒ヶ岳の頂上で眠ったとのこと。これが命名の由来といわれている。  また、天平3年(731)には、甲斐国から朝廷に、身が黒色、尾が白い馬が献じられた。その馬に乗って聖徳太子が甲斐駒ヶ岳を往復したとか。ふもとを巡る川は、それにちなんで尾白(おじら)川と呼ぶ、などの伝説も残っている。  それはともかく、かつては駒ヶ岳講の名において、白装束の講中登山の山であった。開山したのは、信州・諏訪の小尾権三郎(弘幡行者)で、文化13年(1816)6月15日、20歳のときであった。しかし、文化11年編『甲斐国志』には、すでに「山頂巌窟ノ中ニ駒形権現ヲ安置セル所アリ」と記しているので、その真偽のほどは分からない。  登拝路のメインルートであった黒戸尾根上に残る、おびただしい信仰のモニュメントの数々を目にすると、そんな歴史上の小さな矛盾は消し飛んでいくような気がする。  かつては、白崩山の異称さえあった、真っ白な花崗岩とハイマツの緑に覆われた山頂からの眺めは、さすがに一等三角点の本点だけのことはある。この三角点のやぐら(覘標(てんびよう))は明治24年7月10日に建てられ、同年7月14日に標石を埋めた。同年9月12日から25日まで観測が行われている。南アルプス三大急登の1つに数えられる黒戸尾根を、重さ90kgもある標石を担ぎ上げた先人の苦労には頭が下がる。  甲斐駒ヶ岳は、伊那の人たちは東駒ヶ岳と呼んでいる。目と鼻の先に見える山に、他国の名を冠するほど人間はお人好しではない。  さて、甲斐駒ヶ岳を巡ってたくさんの花崗岩の岩壁がある。この一帯に集中的に挑みルートを開拓していったのは、主として東京白稜会のメンバーであった。1949年から1970年にかけてのパイオニア・ワークは、一頭地抜きん出ている。この会の代表であった、恩田善雄氏の「甲斐駒ヶ岳―わたしの覚書き」は、甲斐駒周辺の地誌、登攀記録、山名の由来、伝説などを網羅したものである(未刊行)。  登山コースは尾白川渓谷から黒戸尾根経由で山頂まで9時間。南西の北沢峠からは双児山、駒津峰を越えて約4時間の登りで山頂へ。

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