大雪山・旭岳 | 旭岳ビジターセンター

雪解けの早い勇駒別湿原ではエゾノリュウキンカの新芽なども散見されるようになりました

(2020.03.30 旭岳ビジターセンター)
(2020.03.30 旭岳ビジターセンター)
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天気・気温

03/19(木) 姿見 15:00現在 晴れ。気温+3℃、風速6m/s、視界良。積雪260cm
春分の日の三連休は大荒れの予報が出ていますが、雪になるか雨になるかは寒気の入り具合によって変わります。最新の天気予報をご確認の上、気を付けてお越しください。
旭川市の天気予報
明日
曇一時雨
11℃
4℃
明後日
晴時々雨
9℃
2℃
日本気象協会提供 2024年3月28日 16:00発表
帯広市の天気予報
明日
雨のち晴
10℃
2℃
明後日
晴一時雨
12℃
3℃
日本気象協会提供 2024年3月28日 16:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

昨日から降雪がなく、雪が固まってきている感じです。山麓の勇駒別湿原は、温泉の湧出等で雪解けが早いのですが、エゾノ リュウキンカ リュウキンカ の新芽なども散見されるようになりました。最近では4月頃を思わせる陽気の日もあり、季節はどんどん春に向かっているようです。

旭岳スキーコースやロープウェイの営業については、旭岳ロープウェイ(0166-68-9111)にお問い合わせください。

登山道の状況

例年の傾向では3月は比較的、天候が安定しやすくなります。晴れた日は、姿見の池周辺は歩いてみたくなる雪原になりますが、天候の急変時は道迷いに注意してください。

旭岳温泉〜姿見間の天女ヶ原湿原登山道は、積雪があると非常に道がわかりにくく迷いやすいので、注意が必要です。

たとえ入山開始時に晴れていても天気が急変し、一気に視界不良となるケースは頻繁にありますので入山される方はくれぐれもご注意くださいませ。「道がわからない。」「道に迷った。」は山岳遭難の状態ですので直ちに警察への救助要請が必要です。無理のない計画、十分な装備、事前の天候確認など、事故のない安全で快適な登山に心掛けください。

雪の降り方に注意してください。山中は風向き・斜面の向きによっては深い吹きだまりになります。雪崩の要因にはいろいろありますが、ドサッと降っている時、ドサッと降った後は、間違いなく要注意です。

旭岳の標高は北アルプスの山々のような3000mという標高ではありませんが、緯度が高いため、山の条件としては本州の3000m級山岳と同様か、スケールからそれ以上の厳しさがあります。ビジターセンターなどで最新情報を得て行くようにしましょう。

登山装備

大雪山は冬山です。防水・防風ジャケット(上下)、ダウン、フリース、手袋、冬用ブーツなど、冬・積雪に備えた暖かい服装でお越しください。頂上付近になると、アイゼン、ピッケルが必要になります。コースによってはスノーシューやスキーシューなどがあるといいでしょう。

旭岳をはじめとする大雪山山系では残雪期を含む積雪期、滑落事故が頻発しています。道迷いや雪崩事故がニュースで取り上げられやすいのに対し滑落事故はあまり報道されませんが、事故の件数は非常に多いです。なだらかな山の見た目だけで判断せず、滑落を防ぐ装備と使い方を習得の上、お越しください。

天候が急変し、一気に視界不良になるケースが頻繁にあります。入山の際は、コンパス・地図は必ず持って、くれぐれも気をつけて入山してください。

注意点

■マイカーの利用について
麓の市街地で余程の降雪が見られない限り、基本的に夜間の除雪は入りません。降雪の多い今時期、スタック/最悪の場合は立往生でも対応できるような装備を積載して来ることをおすすめします。

■駐車場について
ロープウェイの駐車場が満車の場合、ビジターセンター前の公共駐車場も利用可能です。

■飲料水
・飲料水は旭岳温泉から持参しましょう。ロープウェイ姿見駅(上の駅)には給水施設がありません。ロープウェイ売店での販売となります。ビジターセンターでは飲料水(お湯はありません)をおわけすることができます

■ドローンについて
・旭岳ロープウェイではゴンドラ内への持込みを認めません。ご注意ください。
詳しくは以下のページの注意書きをお読みになって、ご不明の点はロープウェイにお尋ねください。
http://www.welcome-higashikawa.jp/asahidake-vc/

・姿見駅や旭岳ビジターセンターは道有林ですので、無人航空機の飛行については以下をご覧ください。
http://www.kamikawa.pref.hokkaido.lg.jp/sr/nsr/kannri/kannri/mujinkoukuuki.htm

お知らせ

■旭岳ビジターセンター(TEL:0166-97-2153)
旭岳の登山・自然の情報はビジターセンターにおたずねください。
来館した方や、電話・メールなどのお問合せに対し、最新の現地情報と、過去の事例や個々の事情に照らし、最適な答えを返せるよう努めています。

[ツアー・イベント開催延期のお知らせ]
新型コロナウイルスの感染拡大予防のため、3月中にビジターセンターで開催予定のイベントは全て中止または4月以降に延期となりました。4月以降の開催は未定です。ご参加予定だった皆さまには大変申し訳ございませんが、何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。
また、当館は今のところ臨時休館等の予定はありませんが、利用については当面の間、
●咳など風邪の症状や37.5℃以上の発熱のある方・強いだるさや息苦しさがある方は入館を自粛してください。
●18歳未満の方は、感染予防(マスクなど)に配慮した上で保護者同伴で利用してください。

[ビジターセンター前の公共駐車場に雪遊び広場がオープン!]
ソリで遊んだり、雪ダルマを作ったり、スノーシューを試してみたり。気軽に雪で遊んでもらえるようなスペースです。
・ソリ、ヒップソリ、雪玉メーカー、子供用スコップ、スノーシュー、歩くスキーなどのレンタルあり(各500円)
・「雪の結晶観察会」随時・無料・予約不要
・「自然観察会」13:30~15:00 1,500円
その他、雪遊びやスキーシュー&スノーシュー体験など、特別企画も多数用意しています。
お申し込みやお問い合わせは旭岳ビジターセンターまで。定員に達していなければ、基本的には当日でもお申し込み可能です。

[「ココヘリ」のレンタルを開始しました]
ココヘリとは、発信型会員証の携帯により、万が一の際にヘリコプターネットワークで遭難者の居場所を素早く正確に把握、救助組織へ引き継いでくれるサービスです。
入会金・年会費を支払い、自分専用の会員証を保持する事もできますが、そんなに頻繁に山に行くわけじゃない、今回の登山だけ携帯したい!という方々にも気軽に使っていただけるのがココヘリレンタルサービスです。
ビジターセンターで受付開始しましたので、レンタル・ご質問などお気軽にお問合せください。

旭岳ビジターセンター周辺の過去の様子

  • 山麓駅付近~ロープウェイの車窓からも綺素晴らしい絶景に出会えます
  • 旭岳スキーコースがオープンしました
  • 10月6日に初冠雪が観測されました
  • 裾合平の紅葉は全体的に少し渋めになってきた印象
  • 裾合平・白鳥の雪渓
  • 裾合平のお花畑はまだ雪に覆われています

旭岳ビジターセンター

電話番号:
0166-97-2153
連絡先住所:
〒071-0372 上川郡東川町旭岳温泉

地図で見る
http://www.welcome-higashikawa.jp/asahidake-vc/

施設の詳細を見る

関連する山

北海道 / 石狩山地

大雪山・旭岳 標高 2,291m

 大雪山の盟主として、また北海道の最高峰として、誰もが一度は登りたい、また登らねばならない山が旭岳である。「ヌタプカムウシュペ」というのはこの山塊全体の呼称で、個々のピークにアイヌは名をつけなかったようだ。旭岳という名称は、忠別川の源頭にあるところからきており、アイヌ語でチュプ・ベツ「日の川」を旭としたもの。旭川市や忠別岳の名も同じ由来である。  古くから登山道は開かれていたようで、明治36年(1903)、上川文武館生徒21名が集団登山した記録があるが、往復に3日を要している。この頃、旭岳は「於武建志計(オプタテシケ)山」と呼ばれていたという。明治の文学者・大町桂月の登山はずっと後で、大正10年(1921)、黒岳沢から無名峰(現在の桂月岳)に達し、北鎮岳を経て旭岳に登り、松山温泉(天人峡)に下っている。冬の登頂は翌大正11年(1922)1月、北海道大学の板倉勝宣、加納一郎らが最初である。  いま夏の登頂は全く容易になった。ふもとの旭岳温泉(旧名 勇駒別温泉)から、2本のロープウェイを乗り継いで一気に1600mの姿見駅へ。お花畑の中の道をたどって、旭岳の姿を映す「姿見ノ池」のほとりから、火山礫の登山道を、白く煙を上げる火口を見下ろしながら登ること2時間ほど。ついに頂上に立てるのだ。道内最高地点だけに展望は広大で、国立公園内の山々はもとより、天塩岳、暑寒別岳(しよかんべつだけ)、芦別岳(あしべつだけ)なども見え、さらに快晴の日には遠く利尻山までも望むことができる。  黒岳からの縦走はもっとすばらしい。黒岳石室を早朝に出発し、第2の高峰北鎮岳(ほくちんだけ)にも登って旭岳に至るコースは、約5時間の行程だ。旭岳の北東面には遅くまで雪渓が残り、夏スキーを楽しむ人々も多い。雪渓の下が指定のキャンプ地になっていて、最盛期には色とりどりのテントが花と咲く。頂上に登らず、途中の中岳から旭岳の山腹を巻き、山中に湧く無人の中岳温泉を経て姿見駅に出ることもできる。駅付近には姿見ノ池のほかにもいくつかの沼が点在し、それらを散策するのもよい。  頂上付近は草も木もないから、どこへでも行ける。なかには道を踏み外してどんどん下ってゆき、帰ってこられなくなった例もある。姿見駅の付近でさえ、ガスがかかると分かりにくくなる。ロープウェイは冬には多くのスキーヤーを運び上げるが、軽装で頂上を目指したまま行方不明となる人が時々出るのも、目標物に乏しい頂上付近の地形に惑わされるからであろう。充分、注意したい。

北海道 / 石狩山地

大雪山・北鎮岳 標高 2,244m

 旭岳(あさひだけ)に次ぐ北海道第2の高峰。ずんぐりしたスリバチ状の姿をしているが、黒岳(くろだけ)から見た白鳥・千鳥の雪渓を抱く姿がよく知られている。  一番容易な登山道は黒岳石室からのもので、花の咲き乱れる平坦な雲ノ平(くものたいら)を抜け、御鉢平(おはちだいら)の縁を通って2時間30分ほどで頂上に到着する。愛山渓温泉から比布岳経由のコースは、花あり雪渓あり砂礫地ありの変化に富む興味深いものだ。約6時間のコースタイムはやや健脚向ともいえる。旭岳を越えてくるコースもロープウェー終点から5時間ほどかかる。白水川から沢登りで登ってくるのもよい。火山礫の頂上には、見える山を示した方位盤があり、壮大な展望をほしいままにすることができる。  大雪山の山名には、アイヌ語のものは意外に少なく、白雲岳(はくうんだけ)や北海岳(ほつかいだけ)のように漢詩ふうのもの、黒岳、赤岳など山肌の色からきたもの、間宮岳、桂月岳など人名によるものなどがあるが、北鎮岳は第一の部類で、旭川にあった鎮台(陸軍師団)にちなむものといわれている。隣の凌雲岳(りょううんだけ 2125m)は道もなく、花を守るため登山は禁止されている。

北海道 / 石狩山地

トムラウシ山 標高 2,141m

 大雪山国立公園のほぼ中央にどっしりと構えた雄大な山だ。沼ノ原、五色ガ原辺りから眺めた、うずくまるスフィンクスのような姿は、強く印象に残る。  その頂上に近づけば、日本庭園、トムラウシ庭園、黄金ヶ原などと呼ばれるお花畑と沼がみごとに配置されて、訪れる人の目を充分に楽しませてくれる。上部は巨岩が積み重なった複雑な地形で、赤ペンキの標識に導かれて立った頂上から眺める360度の山岳展望は、この山ならではのものだ。  トムラウシの意味はアイヌ語の「花の美しい所」とする説もあるが、他の山と同じくここに発する川の名に由来するとすれば、「水垢の多い所」と解釈されることになる。アイヌ語のデリケートな発音に適当にカナを当てはめたために生じた混乱である。  どちらから登るとしても人里から遠いが、ストレートに登れるのは南方のトムラウシ温泉からの道だ。新得町から車で1時間あまり入ったこの温泉から、頂上まで6時間以上。日帰りは可能だがかなりの長丁場だ。それに、この山を単独で登ってくるだけでは、宝の山に入りながら手ブラで帰るようなものだ。トムラウシには、やはり何日かの縦走のあとに到達するのが望ましい。  一番人気のあるのは、北の表大雪方面から登ってくるコース。健脚者なら途中1泊でも可能だが、花を眺めながら、のんびりと2泊はしたい。3泊目はトムラウシと化雲岳(1954m)のコル東方のヒサゴ沼避難小屋泊まりとすれば、約2時間30分で頂上だ。この小屋は夏山シーズン中は満員で入れないこともしばしばあり、テント持参の方が望ましい。  また、南の十勝岳方面からの道もある。オプタテシケ山からの長い下りがこのコースのポイントで、やはり最低でも3泊は必要だろう。遠く石狩岳から縦走して登ってくるのは最良のコースだが、最低でも3泊はしたい。ただし、石狩岳―沼ノ原東側鞍部間の通称「根曲り廊下」は、ササが伸びて廃道に近い状態になっている。  大正9年に登った大島亮吉の名文で知られるクワウンナイ川は途中1泊だが、沢登りの経験者でなければお勧めできないのが残念である。  下山は化雲岳から天人峡への道が一般的。登るとすれば、ヒサゴ沼まで8時間の長い道だが、それでもトムラウシ温泉に次ぐ短いコースでもあり、登山口の交通の便もよい。  この山の初の積雪期登頂は大正15(1926)年5月、北大山岳部により達成された。十勝岳から短い夏用スキーを駆っての縦走行であった。

ユーザーの登山記録から