大山 | 大山プロガイド協会

夏山登山道は支障なし、お花開花。上宝珠越~砂すべりの下りは推奨しません

草鳴社ケルンと米子市街地方面(2020.07.26 休暇村 奥大山)
草鳴社ケルンと米子市街地方面(2020.07.26 休暇村 奥大山)
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天気・気温

鳥取市の天気予報
明日
雨時々曇
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明後日
22℃
12℃
日本気象協会提供 2024年4月23日 12:00発表
松江市の天気予報
明日
雨のち晴
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14℃
明後日
23℃
13℃
日本気象協会提供 2024年4月23日 12:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

今年の梅雨時の天候は雨が非常に多く、特に九州地方では甚大な被害が出ているようです。
コロナ禍がまだ収まらないうちのこの災害は大変だと思います。
被災地の皆さまにおかれましては早く復旧が出来ますことを願っております。

■7月11日(土)現在の大山夏山登山道の状況
・天候
午前10時の大山寺の天候 くもり 気温23℃ 微風
お昼12時の山頂の天候  ガス  気温16℃ 微風

・花の状況
2合目付近では ギンリョウソウ ギンリョウソウ 、ツルアリドオシ、マイヅルソウなどが咲いており、6合目を過ぎる辺りからシモツケ、ハナヒリノキ、ネバリノギラン、アオヤギソウ、ホソバシュロソウと続々と初夏の花が咲き始めてきました。

先週のレポートにも書きましたが、今年はユートピア方面は避けたほうが賢明です。
ほぼ同じ種類の花が夏道で見られます。

登山道の状況

■7月11日現在の大山夏山登山道の最新情報

登山道の様子ですが、大山においては有史以前に噴火を続けていた山なので、登山道の土壌には噴煙をあまり含んでおらず、現在は砂利と岩場がほとんどです。
いわゆる黒土の泥濘地はほとんどありませんので、雨が続いても歩きにくい場所はありません。
現在は3合目上辺りで登山道の修復工事中です。
まるでどこかの山中のお寺に参るような整然とした階段状のものが出来つつあります。
ガイドをしていると「この階段はどこまで続きますか?」と聞かれることがよくあります。
こういう登山者の意見を真摯に受け止めていただきたいと思います。

3合目辺りの特別保護地区ではトラロープが直接ブナの木に巻かれています。
何年か前にマスコミでかなり騒がれましたが、一度樹木の皮に傷が入ると樹皮はほぼ元には戻りません。
せめて布スリングとか布切れを巻くとかして保護することは考えられないでしょうか。
同じような状況は山頂の工事現場でもみられます。
せっかく育ってきた一木一石運動で植えられたヤマヤナギが無残にもたくさん切られています。
太いものですとおよそ樹齢が20年近いものもあります。
丸裸で草ひとつなかった山頂付近にようやく戻してきた大切な緑です。
もちろん山頂避難小屋の工事も大事です。
しかしその工事方法について再考をお願いしたいと思います。
これ以上緑を踏み荒らさないでください。

■7月5日(日)現在のユートピアルートの状況
まず気になる上宝珠越の崩壊ヶ所ですが、それなりに登山者が通っているため現在は落ち着いています。
しかし泥壁の上に浮石が乗っかっている程度なので、いつ崩れるか不明です。
通過される場合は必ず1人づつ通ってください。
一度に多人数が通るとこの長雨の影響もあり、いつ崩れてもおかしくない状況です。

また上宝珠越までに何ヶ所か残置ロープが張ってある場所がありますが、足元が滑りやすい場所ばかりですので、ロープに頼らないで、まず足場をしっかり固めてから次の一歩を岩場に掛けるようにして下さい。
もちろん続けて登らないでひとりづつの通過も心がけてください。

下りについても同じ宝珠尾根ルートを下ったほうが安全です。
ということは滑りやすい場所は上りよりも下りのほうが危険ですので崩壊ヶ所で少しでもどうかな?と不安を感じたら。ここで引き返したほうが安全です。

上宝珠越から砂すべりに下るルート
今までも情報を出しておりますが、今年の場合は通らないほうが安全です。
これは危険だからということもありますが、思った以上に体力脚力が必要です。

今年の長雨で雪渓の上に乗っていた砂利がかなり流れて薄くなっています。
ということは歩くと下部の硬い雪渓がでてくるために転倒の恐れが大です。
砂すべりの下部まで下りるとこぶし大かそれ以上の岩が堆積しており、常に不安定です。
ようやく最終堰堤までたどり着くと、最下部の20号堰堤まで延々と不安定な河原歩きが続きます。
たぶん上級者でもかなり苦しいと思いますので、通らないことをお勧めします。初心者はまずあきらめてください。

登山装備

登山装備が基本です。

注意点

■日本山岳ガイド協会の公式YouTubeチャンネルができました。
現在はコロナ対策の動画「これからの山登り~みんなで学ぶ安全登山」がアップされていますので、ぜひご覧ください。
日本を代表するプロガイドの方が出てますよ。
(ぜひともチャンネル登録をお願いします。)
<JMGA日本山岳ガイド協会 YouTubeチャンネル>
https://www.youtube.com/channel/UCc-EkhSxEq_6j-S__UZNDdg

お知らせ

この他、登山道の状態とか装備品などわからないこと、またガイドに関する依頼、受けておりますので遠慮なく下記までお問い合わせください。

日本山岳ガイド協会認定登山ガイド (自然公園指導員) 久保昌之
電話 090-7999-2931(携帯)

休暇村 奥大山  
鳥取県日野郡江府町御机鏡ヶ成709-1 
電話 0859-75-2300

■Face book「大山プロガイド協会」
https://www.facebook.com/pages/category/Travel-Service/%E5%A4%A7%E5%B1%B1%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89%E5%8D%94%E4%BC%9A-105554551132283/

昨年よりガイドの資格取得者およびこれから取得しようとする山好きによりFacebook「大山プロガイド協会」を立ち上げました。
不定期で更新していますのでぜひご覧ください。
メールアドレスは daisen.pro@gmail.com
登山に関するお問い合わせは遠慮無くどうぞ。

昨年の今頃の様子は?

今年は登山道の雪は早く融けてしまい、もう歩くのに支障はありません。2週間ほど早めに推移しています2023.05.02

だんだん蒸し暑さを感じる季節になってきました。そろそろ虫除けスプレーが必要な季節です2023.05.15

米子市内でも30℃を越える夏日となりましたが、大山は気持ちの良い風が吹いていました2023.05.23

大山プロガイド協会周辺の過去の様子

  • 山頂緊急避難小屋付近の状況
  • 3合目手前付近から積雪があります
  • 山頂台地の残雪
  • フキノトウがようやく顔を出してきました
  • 6合目避難小屋の様子
  • ポールの片付けを行う
  • 山頂より剣ヶ峰を望む
  • 少しガスが出ると、大山では、こうなります
  • 山頂碑の様子
  • 山頂より剣ヶ峰を望む
  • 6合目より見た日本海
  • 7合目の様子

大山プロガイド協会

現地連絡先:
090-7999-2931
電話番号:
0859-75-2300
連絡先住所:
〒689-4424 鳥取県日野郡江府町御机字鏡ヶ成709-1 休暇村 奥大山 内

地図で見る
http://chugoku-guide.wix.com/chugoku-guide

施設の詳細を見る

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大山 標高 1,729m

 山陰地方のほぼ中央にそびえ立つ大山(だいせん)は、天平五年(733)に完成したといわれる『出雲風土記』に、火神岳(ほのがみのたけ)の名で登場する。我が国で最も由緒のある山の1つである。  中国地方の最高峰。大山隠岐国立公園の中心にあり、歴史、民俗、自然科学の面でも傑出したものが多く、名実ともに中国山地の王者である。四季を通じて探訪者が絶えないが、日本海に面した独立峰であり、気象条件、地質地形条件が厳しく、特に冬季は「寒気の吹き出し」の影響を、日本で最初に受けるので、標高に似合わず遭難事故が多い。中国地方の他の山々とは全く異質の山であることを銘記されたい。  一方、自然保護運動の先覚地でもある。全国のゴミ持ち帰り運動の発祥の地であり、数々の乱開発を追放した実績を持っている。現在は一木一石運動(登山者の手によって山頂に石を返す行動)が根気よく続けられている。  山体を形成する角閃石安山岩は軟らかくもろい。激しい浸食作用により、登山道の転変が多く、頂上と通称される弥山(みせん)への道は夏道ルートと行者谷ルート以外は閉鎖されて久しい。両ルートは6合目避難小屋の下で合流し、特別天然記念物ダイセンキャラボク純林を縫って頂上碑に達する。東側に三等三角点が、西に頂上小屋と、やや下って石室(いしむろ)と心字(しんじ)池などがある。いずれも往復5時間程度だ。  最高点の剣ヶ峰へは大神山(おおがみやま)神社から元谷(もとだに)小屋、ユートピア避難小屋を経る一般ルート(往復5時間)の他に大休(おおやすみ)峠からと、地獄谷振子(ふりこ)沢からのルートがあるが、一般向ではない。  元谷をベースに、大屏風(おおびようぶ)岩、小屏風(こびようぶ)岩、烏帽子(えぼし)岩、別山などの岩場がある。岩はもろく、登攀には高度の技術が要求される。南面の南壁はすべてガレ壁で、登降は勧められない。支峰の甲(かぶと)ガ山(せん)、船上山(せんじようざん)にはよい岩場があり、地元のクライマーに愛されている。  大山の名をより高めているのは、史跡の豊富さと荒らされていない生物相とにある。  『出雲風土記』には、大山を杭(くい)にし、弓ガ浜を綱にして島根半島を引いてきたと記され、大化改新(645)前後には修験者の大道場でもあった。以来、興亡栄枯を繰り返し、その遺構が全域に残されている。現存する大山寺と大神山神社の門前町が大山寺(だいせんじ)の集落。今は宿泊施設や飲食店、温浴施設などが参道沿いに並んでいる。 平成30年には、大山情報館が大山ナショナルパークセンターとしてリニューアルしたほか、観光案内所や県立大山自然歴史館も再整備され、大山周辺の情報提供の他、シャワールーム、ロッカー、Wi-Fiなど多くの新しい機能が利用できるようになり、大山登山が一層、便利になった。 冬は西日本最大の広さを誇るスキー場が賑わい、スキーやスノーボード、スノーシューなど、ウィンタースポーツのメッカとなている。

鳥取県 岡山県 / 中国山地中部

蒜山 標高 1,202m

岡山県の最北端に位置する蒜山山群は、中国の名峰・大山連峰の東に連なり、鳥取県倉吉市と、岡山県真庭市との境界をなしている。 蒜山は95万年から50万年前に噴出したトロイデ火山である。岡山県側からの山容は穏やかで、広大な扇状地となり、古くは巨大な淡水湖を擁していたという。蒜山高原からは昭和34年(1969)、ステゴドン(東洋象)の臼歯の化石が発見された。またオオサンショウウオやムカシトンボ、ギフチョウなどの珍しい動物や昆虫のほか、ヒルゼンスゲやリュウキンカ、またイヨフウロ、ツクシゼリなどの貴重な動植物の宝庫となっている。  山名の「ひる」は「蛭の住むような広い湿地」を意味し、「ぜん」は大山(だいせん)の「せん」を真似、より威厳を持たせるため濁って読ませたという説もある。また蒜山には、巨人が住んでいたという伝説もあり、中蒜山と下蒜山の間のコルを「ふんぐり乢(たわ)」と呼ぶのは、この巨人が自分のフングリ(睾丸)を引っ掛けたから、ともいう。  蒜山へは、上蒜山の西麓の百合原牧場の柵を越えて山腹に取り付く。途中、皆ガ山の肩越しに大山が見える。8合目の槍(やり)ガ峰は上蒜(かみひる)一の展望台だ。上蒜山まで約3時間。中蒜山、下蒜山まではさらに約3時間。三山縦走は約8時間。

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