谷川岳 | 谷川岳登山指導センター

梅雨が明け、登山者の数も増えましたが遭難事故も発生しています。疲労による転倒や滑落を避けるため余裕のある計画で

(みんなの登山記録 山が好き! さんの投稿から)(2020.08.29 山が好き! さん)
(みんなの登山記録 山が好き! さんの投稿から)(2020.08.29 山が好き! さん)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

天気・気温

08/04(火) センター前 6:00現在、曇り。気温21℃。
みなかみ町の天気予報
明日
晴のち曇
26℃
8℃
明後日
曇のち晴
23℃
13℃
日本気象協会提供 2024年4月25日 16:00発表
前橋市の天気予報
明日
晴のち曇
27℃
12℃
明後日
曇のち晴
23℃
17℃
日本気象協会提供 2024年4月25日 16:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

長い梅雨が明け、同時に登山者の数も増えました。途端に遭難事故も発生しています。

例年、連休や山の日などの混雑時に実施している、ロープウェイ乗り場前での登山指導でしたが、今年はコロナウイルス感染防止対策として中止となりました。過去の登山指導では、軽装備の登山者に注意喚起や計画書を出していない登山者にその場で提出させて事故防止を促していましたが、登山指導を実施しないということは遭難予備軍がそのまま入山してしまうということです。これは海水浴場で監視員がいない状況に似ています。基本的に登山は自己責任ですが、今年はより慎重な判断が必要です。

ロープウェイに乗車の際や山小屋、避難小屋に入る際にはマスクが必要になりますので必ず持参してください。ロープウェイや山小屋は利用しないという登山者も、もしも怪我などで救助要請される場合、救助隊など搬送する人達への配慮としてマスクは必需品です。

登山道の状況

現在、登山コースの異常や通行不可などの情報はありません。

[天神尾根、西黒尾根]
・熊穴沢避難小屋上部の鎖場で下山時の転倒による遭難も発生しています。特に下りに身体の疲れから、集中力が散漫になり、遭難になるケースが非常に多いです。下りでしっかり時間を取れるようにしましょう。
・西黒尾根は残雪がなくなりました。下山には不向きのルートです。下山遅れや滑落の遭難が多発しています。

[巌剛新道]
・沢地形に崩壊地あり。通行に注意してください。

・田尻尾根の中間部に倒木がありますが、巻くか超える事は可能。
・芝倉沢から先の旧道も各沢(特に武能沢)など雪渓が残り滑落、崩落など稜線より危険度が高い場所が多くあります。
・新道旧道分岐から蓬峠までは草刈りが入るまでは草が茂り不明瞭になります。
・最近登山道ではマムシやヤマカガシをよく見かけます、ご注意ください。

※各登山道は草刈りが始まりました。作業前のルートによっては草が茂り足元が見づらい所やルートが不明瞭な箇所もあります。初めてのコースは地図をよく確認しましょう。蓬峠、清水峠周辺の笹原や旧道、沢沿いのルートなど標高が低いところは特に草の伸びが激しくコースミスしやすくなるので注意が必要です(鉄塔巡視路に入らないように!)。

登山装備

・水分は必ず持参し、水分は最低でも2L以上は持ちましょう。7月は熱中症での救助要請が急増します。帽子をかぶって水分、塩分はこまめに取り自分にあったペースで登山をしましょう。
・これからの季節は夕立、落雷が多くなります。登山開始を早めなるべく早めに下山する事。天候の急変に備えレインウェアは必携です。天気予報では予測できません。
・山頂付近では時間帯や天候により気温が10℃を下回ることも珍しくありません。夏の日帰りの場合でも防寒具は携行するようにしましょう。
・日帰り登山であってもヘッドランプとレインウェアは必須です。万が一、滑落やケガをした場合、夜は気温が低く防寒対策が必要になります。またスマートフォンの灯りは小さくバッテリーがなくなれば救助者との連絡もつかなくなります。

注意点

・夏山での遭難者の多くが体力の不足です。転倒、滑落なども疲れた下山時が多く熱中症も同様です。水不足は完全に装備不足です。
沢での遭難事故が発生しています。万が一に備え登山カードには人数やコースなど出来るだけ正確な情報を書いてください。迅速な救助の為ご協力をお願いします。
・熊穴沢避難小屋上部の鎖場で下山時の転倒による遭難も発生しています。特に下りに身体の疲れから、集中力が散漫になり、遭難になるケースが非常に多いです。下りでしっかり時間を取れるようにしましょう。

・谷川岳ロープウェイは通常営業中(土日祝7時~17時、平日8時~17時)。乗車人数制限、マスク着用のお願い等、新型コロナウイルス感染防止対策は引き続き行っていくとのことです。週末など朝の便は混み合う事が予想されます。歩き出しが遅れると行動時間の減少となります。
・国道291号線、登山指導センター前から一ノ倉沢出合までの区間は歩行者と自転車のみ進入可です。電気バスが運行中です。

お知らせ

指導センター付近に駐車場はありません(ゲートの脇の広場は警察車両や緊急車両用のスペースになっているので停めないでください)。

指導センターの休憩舎は24時間利用できます。毎年のことですが、この時期、指導センター前の湧き水の水源が少なくなり枯れてしまうことが多々あります。水が枯れた場合、登山用に汲むことができなくなりますので、湧き水を当てにせず持参してください。また、水が止まってしまった場合、休憩舎トイレも使用できなくなります(湧水は生水です。水質検査はされていません)。

■小屋の情報
[肩ノ小屋]
外のトイレ利用可(協力金100円)、宿泊は完全予約制、売店は不定休。利用の際はマスク着用、アルコール消毒など登山者自身で感染予防を徹底してください。今後の営業は政府や自治体の方針により対応とのこと。
肩ノ小屋や平標の有人小屋の営業状況は直接お問い合わせください。

[茂倉岳避難小屋]
利用は可能とのことですが、雪で窓ガラスの一部が割れて風雨が入りこんでしまうとの情報がありました、新潟県の建物であり、修復の予定は不明です。念のためテントやツェルトを持参したほうがよいでしょう。

[オジカ沢避難小屋]
基礎と上部シェルターを接続するボルトが腐食により折れてしまったと情報あり。利用は可能ですが強風時にぐらつきが出る可能性があります。簡単に修理できない状態とのことで、町役場に報告し、対応を待っています。

昨年の今頃の様子は?

登山口付近の雪は少なくなってきましたが、稜線はまだ冬山装備が必須です2023.04.11

ロープウェイは4月17日から24日まで点検運休中。ベースプラザも休業のため駐車場も利用できません2023.04.18

雪が解けはじめ、急な斜面のトラバースが増えてきました。岩場などでは踏み抜きに注意2023.04.25

状況変化に対応できる装備と技術が必要な季節であることを意識して入山してください2023.05.02

残雪と夏道が混在しています。滑落事故も多く発生しているのでアイゼンの着け外しの判断は慎重に2023.05.09

登山指導センターから先の冬季閉鎖は5/19解除。翌日からは一ノ倉沢出合までの電気バスも運行開始予定2023.05.16

例年より早く雪解けが進み歩きやすくなってきました。山頂直下の急斜面には残雪があり滑り止めが必要です2023.05.23

谷川岳登山指導センター周辺の過去の様子

  • みんなの登山記録 山が好き! さんの投稿から
  • みんなの登山記録 茂やん さんの投稿から
  • 平標山(みんなの登山記録 yamakichiさんの投稿から)
  • 一ノ倉沢(みんなの登山記録 かつさん さんの投稿から)
  • (みんなの登山記録 ALPS1998さんの投稿から)
  • (みんなの登山記録 Jimny-Hikerさんの投稿から)
  • ガスも出ていましたが、綺麗な眺望でした(みんなの登山記録 gumigumigumiさんの投稿から)
  • (みんなの登山記録 SAKIさんの投稿から)
  • オキの耳から南方面(みんなの登山記録 まさ0806さんの投稿から)
  • 谷川岳 山開きの日(みんなの登山記録 あーさんの投稿から)
  • (みんなの登山記録 SSGさんの投稿から)
  • 谷川岳と一ノ倉岳(みんなの登山記録 サンシマ さんの投稿から)

谷川岳登山指導センター

電話番号:
0278-72-3688
連絡先住所:
〒379-1728 群馬県利根郡みなかみ町湯桧曽

地図で見る
http://tanigawadake.ec-net.jp/index.htm

施設の詳細を見る

関連する山

群馬県 新潟県 / 越後山脈

谷川岳 標高 1,977m

 谷川岳は「耳二ツ」といわれ、沼田市や月夜野町(つきよのまち 現・みなかみ町月夜野)方面から見ると、ちょうどネコの耳のような双耳峰に見えるので、手前をトマの耳、奥の高い方の峰をオキの耳と呼びならわしている。  トマの耳は古くから薬師岳とも呼ばれ、山頂には石造りの薬師瑠璃光如来が祭られていたという。一方、オキの耳には、富士山の浅間菩薩が地元の人たちに福を与えんとして降臨したとの伝説も残り、別名谷川富士と呼ばれる。  元来谷川岳は、谷川本谷の北方にそびえる俎嵓を指していたのだが、陸地測量部が誤って、薬師岳に谷川岳と名称をつけた。ジャーナリズムが遭難の起こるたびに「谷川岳」の文字を使用した結果、今日では1963m峰(トマの耳)が谷川岳ということに定着したという。  昭和6年(1931)9月、上越線が開通した翌月、土樽(つちたる)側の万太郎谷で東京の一青年が疲労凍死し、登山者による遭難第1号となった。  谷川連峰の特異性については、次のような点が考えられる。  登山人口の多い首都圏に近くて交通の便がよく、アプローチが短いので、すぐに山に取り付ける。スポーツ登山や大衆登山の普及と相まって、絶好の登山地となった。  日本列島脊梁地の一部として、この山域の局地気象の複雑さは特異ともいえる。東京と清水峠の気温の差は、夏でも9~10度あり、加えて強風、豪雪、雪崩、濃霧といった悪条件が重なる。  標高は2000m内外であるが、峻険な岩壁を有し、高山性を帯びた山々である。地質も複雑で階層状をなし、多様な岩石が分布し、それが地形や植物分布に大きな影響を与えている。例えば、豪雪との関連もあるが、針葉樹林帯がほとんど見られない。  昭和42年(1967)から、群馬県の谷川岳遭難防止条例により、危険地区への入山の届出制や冬山の一時的登山自粛または禁止など規制が行われている。また、毎年融雪期にあたる3月末から5月中旬にかけては、気温上昇による雪崩の発生が予想されるため、危険地区の登山を禁止している。  昭和13年(1938)7月1日、スポーツ登山としての第1回山開きが行われた。西黒沢からガレ沢(当時の主要コース)をつめて尾根に登り、ザンゲ岩から山頂に出た。以後7月の第1日曜日は「安全登山の日」として、現在も山開きの日になっている。  ロープウェイを利用する天神平コースが所要2時間30分。厳剛新道コースは土合駅から4時間40分。西黒尾根コースは土合駅から4時間30分でそれぞれ山頂へ。

群馬県 新潟県 / 越後山脈

一ノ倉岳 標高 1,974m

 谷川岳トマの耳の北1.8km、1時間の所にあり、東に一ノ倉尾根、北東にカタズミ岩の岩峰をその末端に起こす堅炭尾根(かたずみおね)を派生する。堅炭尾根には中芝新道が開かれている。  一ノ倉岳の東面は、剱岳、穂高岳と並んで、日本三大岩場の1つといわれ、あまりにも有名な存在である。オキの耳から一ノ倉岳に至る上越国境稜線の東側、湯桧曽川に向かって急峻になぎ落ちる沢は一ノ倉沢と呼ばれ、北を一ノ倉尾根、南を東尾根に挟まれた谷には、標高差800mを超す壮大で峻険な岩壁と、悪絶なルンゼが多く、谷川岳を代表する岩場である。  クラは岩壁の意で、この付近で最も大きな岩壁をもつ沢であることからこの名がある。  中でも、二ノ沢流域、滝沢下部と上部のA~Dルンゼ、本谷の第2~6ルンゼ、烏帽子岩、衝立岩(ついたていわ)、コップ状岩壁は、登攀の好対象とされ、現在も多くのクライマーを迎えている。その登攀の歴史は、わが国の近代登山の歴史といってもよく、この岩場の果たした役割は大きい。  頂上までは谷川岳トマの耳から所要1時間。土樽駅から茂倉新道経由5時間30分。蓬峠から縦走して3時間。中芝新道(芝倉沢旧道出合)から3時間。残雪期に芝倉沢から3時間30分。

群馬県 新潟県 / 越後山脈

茂倉岳 標高 1,978m

茂倉岳は谷川連峰のほぼ真ん中に位置する山で、標高は谷川岳に勝る高さを持つが登山者はそれほど多くなく、静かな山旅が味わえる。 山頂付近には立派な避難小屋や近くに水場があるので、利用価値が高い。山頂からは平標山から谷川岳にかけて東西にのびる県境稜線の山々、湯檜曽川を囲む馬蹄形稜線の山々など、すばらしい展望が楽しめる。

ユーザーの登山記録から