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- 回答者の70%が富士登山経験者で、60%弱が富士山頂に立つ経験を持つ登山者。
- 富士登山者を減らす施策には「入山規制」が最も良いと考えている人が多い。
- 入山料の徴収は80%近くが支持し、高額の徴収にも理解する人が多い。
- 入山料を徴収した場合、使途を明確にし、できればトイレ問題に使って欲しいという意見が最多。
- 富士登山経験者と未経験者との意見の相違は、ほぼ見られなかった。
世界遺産登録が決定し、登山者数の激増が予想される富士山。今年、山梨・静岡の両県では、環境保全や安全登山のために、今年は任意で1000円の入山料を試験的に徴収することが決定している。
報道によると「混雑対策には7000円が必要と試算」などといわれているが、皆さんは安全対策・環境保全、それに伴う入山料の徴収についてどう考ているのだろうか?
そこで、ヤマケイオンラインでは「登山者」の意見として会員に緊急アンケートを実施した。
なお、質問項目での「富士山」「富士登山」は基本的に五合目から頂上を指している。また、質問の出題においては、愛甲哲也・北海道大学准教授に協力いただいた。
調査期間 ::2013年6月18日(火)~7月1日(月)
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今回の調査では、リンク先のような形式で質問を行い、回答者は最大13問を回答。結果は以下のとおりとなった。
最初の質問は、ずばり「富士山に登ったことがあるかどうか」。実に7割が富士登山を経験し、そのほとんどは山頂まで登った登山者という結果だった。
最初にこの質問をした大きな理由は、富士登山経験者と、未経験者では、意見に相違があるかどうかという調査も行いたかったからだ。
このクロス集計の結果については以下すべての質問で公開しているが、結果から先に述べると、意見の相違はほとんど見られなかった。なお、ここでの経験者とは、「途中まで登った」も含めている。
かつて富士山は、「遠くから見るとキレイだけれど、行ってみるとゴミが多くてガッカリ」と言われたことがあった。そんな環境保全問題を抱えながら、今回の世界文化遺産登録となった富士山。
日本の象徴でもある富士山の世界遺産登録は、日本国民としては嬉しいものの、「文化遺産」というところに違和感という声も聞かれる。
そこで単純に「賛成・反対」ではなく、少しだけ変化を加えて賛成・反対を聞いたのが、以下の結果。
その他の意見も、いくつか紹介しておくが、世界遺産そのものに対しての疑問や違和感の意見が多かった。



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●賛成
- 賛成だが、登録したい本当の意味がイマイチ。屎尿処理、ゴミ問題・・・どう考えているのか??? ●まだ早い!
- いまは反対。もっと地域のインフラを整えた上で自然遺産なら賛成。
- まだ反対。設備が整ってなさすぎる。自然遺産は絶対無理で、文化遺産なら文化面を出した施設整備がなければ意味がない。
- 遺産登録によって富士山・その周辺の自然環境保護において多いにプラスに働くのであれば賛成出来るけれど、現状はそう思えないので時期尚早かと思う。
- 基本的に賛成だが、登録に伴う自治体・国・山小屋等の受け入れ態勢が整う事が大前提。それがなければ登録されるべきではない。
- 現状反対だが、ゴミ対策やマナー向上が徹底された上、今後の環境保護の指針がはっきりした後なら賛成すると思う。 ●反対
- 一過性のブームで終わるなら「信仰の対象」とは言い難いので反対。
- 活火山でいつか形は崩れるかもだし、富士山信仰も実は限定的だし、明確な意思はないがどちらかというと否定的。 ●そもそも
- そもそも○○遺産として登録することの目的がよく理解できない。商業的な色が濃いような気がする。
- 自然遺産にならなかったのは「ゴミ」の問題ではなく、地元が反対した、あるいは消極的だったのが一番の理由。当時は商売に障害が出ると心配したため。ちゃんと再検証した方が良い。
- 人為的な「資格」のようなものに意味はなく、価値を規定するものでもないので、どちらでも良い。
- そもそも世界文化遺産とはなに? あの人たちは何の権限があって当落を決めるの? 変だとは思いませんか?
- 世界遺産への登録自体には賛成であるが、自然遺産では受け入れられないためにしぶしぶ文化遺産登録を目指しているようで、その点が理解できない。
- 世界遺産登録に反対はしないが、世界的な自然遺産というほどでもないと思うし、不勉強で文化遺産には違和感がある。
- 富士山は紛れもなく日本、日本人の心の故郷なので遺産以前に政府が率先して守っていくべき。世界遺産は山梨県や静岡県のお金儲けにしか思えない。
- 富士山を遺産とする理由づけが、いまひとつピンとこない。それぞれの山にはそれぞれの歴史がある。
- 別に世界遺産に登録されなくてもわかる人にはわかるのだから特に登録されなくて良い