山岳事故の発生件数は年々増加しており、人命救助だけでなく登山の健全な発展や救助活動の経済的負担の点からも事故防止が求められています。事故の防止対策で最も重要なことは自立した登山者の育成です。山岳会等に所属して熟練者から継続的に個別指導を受ける従来の組織化を前提にした育成には限界があります。
そこで、日本大学工学部嶌田研究室ではソーシャルネットワークを活用して、登山コミュニティの協調活動で自立した登山者の育成を支援するしくみを検討しています。登山のような実践的技術を修得する分野では実体験が重要であることから、体験情報を共有しながらコミュニティでの意見交換を通じて知識の創造や伝承が行える場の実現を目指しています。
その一環として、山と溪谷社のヤマケイ登山総合研究所と合同で、多くの会員を抱えるYamakei Onlineを活用することで、広く登山者の事例を集めたいと考えています。
今回は、無雪期の遭難事故・遭難直前のヒヤリハット体験のエピソードをお聞かせください。そして、それからの退避した方法や助かった体験談、予知した理由、その後のなども分かる範囲でお知らせください。