GORE® C-KNIT™ Backer Technologyは、ゴア社が開発した新技術。目指したのは、いままでにない快適性だ。防水性や透湿性に加えて、「しなやかさ」や「着心地」のような数値にしにくい心地よさを追求した。ターゲットは私たちのような一般の登山者。山岳ガイドや高所登山を目指す一部のアルピニストではなく、ごく普通のハイカーやトレッカーである。

　いちばんの特徴は生地のやわらかさ。肌触りもよく、なめらかで脱ぎ着もスムーズにできる。耳障りな音がしないしなやかなウェアは、雨の日だけではなくさまざまな天候で活躍しそうだ。

　このGORE® C-KNIT™ Backer Technologyを採用し、世界に先駆けて登場したのがザ・ノース・フェイスのクライムベリーライトジャケットとモンベルのストームクルーザー。雨が多い日本の山で、いま最も注目を集めるウェアである。

　しなやかな着心地の秘密は、その裏地にある。GORE® C-KNIT™ Backer Technologyは裏地の技術。その名の通りニット（編み物）だが、これまでよりも細い糸を使い、新たに開発した特殊な編み方でつくってある。従来のトリコットバッカーも同じニットだが、これに比べても格段にしなやか。最大10％の軽量化を果たし、透湿値も最大15％向上しているという。

　しなやかさや着心地は、耐水圧や透湿値のように数値で表すことはできない。しかし、ゴア社が一般のユーザーを対象に行なったブラインドテストでは、85％の人が従来のトリコットよりもC-KNITの方がやわらかいと回答した。数値では表せなくても、その心地よさは袖を通せばすぐにわかる。

　ストームクルーザーといえば、モンベルを代表する看板商品のひとつ。今季で8代目となるレインウェアの大定番モデルは、GORE® C-KNIT™ Backer Technologyの採用に合わせていくつかの大きな変更を行なった。最大の変更は生地のパターンを大きく見直したことで、ウェアを構成するパーツを少なくし、とくに背中側は、フードを除いて縫い目のない一枚生地にしている。表地の素材は30デニールから20デニールになった。生地を薄くし、縫製箇所（＝シームテープ）を減らしたことで従来の280gから257gに軽量化（※）している。カフや裾は縫製糸を使わない接着処理で、軽量化に加え、保水しにくいメリットもある。

※ジャケット メンズMサイズの平均重量

価格：19,872円（税込）、サイズ：S / M / L / XL、重量： 257g、カラー：7色

価格：12,312円（税込）、サイズ：S / M / L / XL / M-S / L-S / XL-S / S-L / M-L / L-L / XL-L 、カラー：4色

価格：19,872円（税込）、サイズ：XS / S / M / L / XL、重量： 230g、カラー：5色

価格：12,312円（税込）、サイズ：XS / S / M / L / XL / M-S / L-S / XL-S / XXL-S / S-L / M-L / L-L、カラー：4色

　軽量でアクティブな防水シェルという位置付けだったクライムベリーライトは、GORE® C-KNIT™ Backer Technologyを採用することで、まったく新しい一着に生まれ変わった。レインウェアに近かったこれまでのデザインは、よりアルパインシェルに近いディテールに一新。ヘルメットの上からも被れる大きなフードを備え、下にダウンやフリースを着ても動きやすいシルエットとなった。GORE® C-KNIT™ Backer Technologyの恩恵で、表地を9デニールから13デニールにして耐久性を増しながらも、着心地はむしろしなやかになっている。収納式をからフーディタイプにすることでファスナーなどをなくし、50g以上の軽量化も果たした。

価格：39,960円（税込）、サイズ：S / M / L / XL / XXL、重量：250g、カラー：5色

価格：20,520円（税込）、サイズ：S / M / L / XL、カラー：1色

価格：39,960円（税込）、サイズ：S / M / L / XL、重量：215g、カラー：5色

価格：20,520円（税込）、サイズ：S / M / L / XL、カラー：1色