Illustration by 神田めぐみ
観光客も多く訪れる高尾山。しかし、「山」という名のつくとおり、そこは標高599mの山だ。高尾山の入口であるケーブルカー清滝駅前の標高は200mだから、山頂まで歩くとなると、高さ333mの「東京タワーより高いところまで登る」ことになる。
したがって、服装や持ち物には以下の点には注意しなければならない。
高尾山には初心者からベテランまで楽しめる多様な登山コースがあり、1号路は頂上までほとんどが舗装されているか、歩きやすい道だが、6号路、稲荷山コースはまったくの山道となる。必要な準備・服装は、歩くコース、季節、天候によってそれぞれ異なる。自分が行こうとするコースがどんな様子なのか、よく調べて準備しておきたい。
ちなみに、以下のものについては、詳しく解説しているため、一読してから高尾山を目指そう!
「高尾山に行く!」と言っても、どんな服装で行けばよいのだろうか。普通の街を歩く格好では不安を抱くかもしれない。一方、本格的な登山の格好では大げさすぎと考えてしまうかもしれない。
コースによっても服装は変わるこの答えは「季節や目的によって違う」としか言いようがない。例えば、1号路は頂上までほとんどが舗装または歩きやすく整備された道だが、6号路や稲荷山コースは完全な山道となる。行くコースによって服装は変わる。
とはいえ、同じ場所に行くので、それほど大きな違いはない。動きやすく、多少、汚れても良い格好。女性のスカートはあまりオススメできない。ジーンズでも歩けるが、すこしゆったりめの服装のほうが良いかもしれない。
なお、自分が行こうとするコースがどんな様子なのかは、高尾を歩くコースで詳しく説明しているので、よく調べてから準備したい。
山歩き用の靴は、高尾山を登るだけであれば、特別な靴を用意する必要はない。とくに、舗装路が中心の1号路では、登山用である必要はなさそうだ。ただしハイヒールやオフィス用の革靴ではNG。
この3点をクリアしていれば問題ない。
高尾山は都心から簡単にアクセスできるとはいえ、山であることには変わりはない。天気が変わりやすいため、雨具は必須だといえる。
ひとまず用意すべき雨具として、自分の持っている服で雨でも濡れないようなジャケットを探すべき。フード付きのウインドブレーカーのような、防水性のある服ものでもかまわない。
上下セパレート式の雨具がオススメ本来、オススメしたいのは登山用具専門店などにある、雨具のコーナーに上下セパレート式で雨を通さず、ムレを防ぐような素材の商品。こうした素材の雨具は、普段の生活でも重宝する機会もあるので、高尾山ハイキングを機に買い揃えてみても良いかもしれない。
また、折りたたみ傘も、突然の雨に備えて用意しておきたい。
高尾山には山中や山頂に茶店があり、食堂で食べたり、売店で買って飲み食いしたりすることもできるため、手ぶらで行っても食事をとることはできる。
とはいえ、これはあくまでメインの登山道となる1号路の話。ほかのコースでは、茶店はおろか、自動販売機さえない。1号路以外を歩く人は、山頂に着くまでの間の食べ物、飲み物は持って行動するべき。
また、夏には水分を補給しないでいると脱水症状になることがあるため、入山前にせめてペットボトル1本でも持って歩いておけば安心だ。
もちろん、高尾の自然を愛するならば、持ち込んだゴミは自宅まで持ち帰るのが当然ルール。
何度も繰り返すが高尾は山、都心とは勝手が違う。雨風、そして寒さをよけるものは必ず携行したい。
自宅を出るときは暖かい、暑いと感じても、山に行って木陰に入ると寒く、涼しく感じることも。さらに雨・風が加わると、上着一枚を持っているかどうかで、快適さは大きく変わる。
天気・気温は変化することを見込んで、一枚上着(シェル)を持つようにしたい。
登山中は、雨具や弁当や寒さ対策の準備をして、持って歩かなければならない。これらの荷物を入れるバッグは、リュックサック(登山用語ではザックまたはバックパック)が良いだろう。
慣れていない人は、坂道や階段、木の根っこなどで、よくつまづくもの。つまづいて転んだときに、両手が空いていないと危険である。両手が空くようなバックやリュックサックで行動するのがベストな選択となる。
観光客でごったがえす高尾山とはいえ、安全のためにも、なるべく地図を持って歩こう。地図は、山がどんな形になっているかの全容を把握し、自分がどんなコースを歩き、現在地を知ったり、目的地までの道のりを知るために必要な、重要なナビゲーターだ。
とはいえ、登山用の地図は見慣れるのに時間がかかるかもしれない。そんな場合、または事前に地図を入手できなかった場合のために、京王線の高尾山口駅では簡易の地図が配布されている。必ず入手してから歩き始めたい。
なお、山を歩くときの注意事項、疲れない山の歩き方などのコツは、高尾山を歩く基本を参考にしたい。
山歩きでは登りになると体が熱くなって汗をかきやすくなる。かいた汗は冷えるととても寒い。とくに着ているTシャツが綿(コットン)素材だと、よく汗を吸う分、乾くのに時間がかかるので、さらに寒さが身にしみるだろう。
その一方で、登山・アウトドア用のウェアは、汗を吸っても早く乾くような、化繊や化繊を加えた素材でできているものが多く、汗をかいても快適に歩ける。
登山用以外でも、スポーツ用品などでも同様の機能を発揮するものもあるので、自分で探してみよう。
「登山靴」というと、革のゴツい靴のイメージがあるが、さすがにこれでは普通に高尾山を楽しむにはオーバースペック。
登山・アウトドアの専門店に行けば、雨を防ぐ、滑らないなどの機能を持ちながら、軽快で歩きやすいシューズが並んでいる。
街で履いても、オシャレなデザインな靴も数多いため、ぜひ専門店を覗いて自分の好みのシューズを探してみてほしい。