陣馬山は、東京と神奈川の都県境をほぼ東西に連なる奥高尾山稜のピーク。山名は、戦国時代に武田軍が陣を張ったことに由来し、陣場山とも書く。

心地よい草原が広がる頂上からは、富士山をはじめ、丹沢や大菩薩、奥多摩、奥武蔵の山々を見晴らし、標高857ｍの低山とは思えないダイナミックな展望を楽しめる。

陣馬山へは、高尾駅からのバス終点、陣馬高原下から和田峠を経て頂上をめざすコースが代表的。陣馬山頂上で大展望を満喫したら、高尾山へと続く奥高尾山稜に進み、影信山（かげのぶやま）までぜひ足をのばそう。

陣馬山から明王峠を経て影信山にかけての山稜は比較的、地形がおだやかで、春はヤマザクラと新緑、秋は紅葉を楽しみながら歩ける。

初級者向きのベストシーズンは春（4月～5月）と秋（10月～11月）。4月中旬は陣馬山頂上と明王峠、影信山頂上でヤマザクラが開花し、5月にかけては新緑がさわやか。
紅葉は11月中旬～下旬が見ごろ。冬の12月～１月は、空気が澄みクリアな展望を楽しめるが、寒気が強く、登山道の凍結や積雪を見ることもあるため登山経験者向き。