登山を楽しむときの大敵・紫外線! 女性目線で選ぶ、山でのUV対策の必需品

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燦々と日差しが降り注ぐなかでの登山は、気持ちいい! だけど、気になるのが、容赦なく降り注ぐ紫外線です。注意を払っているつもりでも、気づけば日焼けして泣きを見る・・・ということがないよう、しっかりUV対策をしておきたいものです。そこで、レディースアウトドア専門ショップ LaLaさかいやの山岸さんに、山での紫外線の影響についてと、おすすめのUV対策アイテムについてうかがいました。

取材・文=辻 歌


街中より危険度が高い、山での紫外線

ライター辻:夏になると、とくに気になるUV対策。日々の生活はもちろん、山ではさらに注意したいところですね。

山岸さん:標高が1,000m上昇すると、紫外線量は13%増加するといわれています。平地よりかなり標高が上がる登山では、いつも以上にUV対策に気をつかう必要があるということです。

ライター辻:森林限界を越えたり、開けた場所だったりすると木陰が少なく、日差しを遮るものがない! なんてことも・・・。

山岸さん:山でもうひとつ用心しておきたいのが、雪のある場所。雪上では、照り返しによる紫外線の反射率がおよそ80%と高くなります。冬の雪山だけでなく、春~夏の残雪にも注意が必要です。
登山は日常よりも多く、そして長い時間、紫外線にさらされることになるので、対策はしっかりしておきましょうね。


登山で日焼けをするリスク

ライター辻:紫外線をたくさん浴びると、肌が乾燥したり、シミやシワの原因になったり・・・と、普段から女性の大敵だと思います。登山シーンでも、悪影響を及ぼすことがあるのでしょうか。

山岸さん:中長期的なことでいえば、皮膚の老化や免疫機能の低下が考えられます。登山を快適に楽しめる体づくりには免疫力が大切ですから、免疫機能が下がるのは避けたいところです。

ライター辻:登山の途中で、影響することは?

山岸さん:日焼けは、紫外線を浴びたことによる炎症反応のひとつ。その日焼けにより、熱中症の症状を引き起こすことも。
また、日焼けすることで、損傷した皮膚器官を回復するためにエネルギーを使ってしまい、内臓などにエネルギーが配分されず、パフォーマンスの低下や疲労回復を滞らせる原因となってしまいます。
紫外線量の多い山で、日焼け対策をしっかり行うことは、パフォーマンス低下の予防・疲労回復の妨げ防止になりますよ。

ライター辻:登山中のパフォーマンスを落とさないためにも、しっかりUV対策をしておきたいですね! 今回は「山でのUV対策のためにコレだけは押さえたい5点セット」を、山岸さんがセレクト。それぞれのおすすめ商品&ポイントも教えてもらいました。

登山でのUV対策の必需品

1.日焼け止め

肌を紫外線から守る日焼け止めはマスト。たくさん汗をかいても肌に留まりやすいものを選んで。

アグレッシブデザイン/サンプロテクト&クレンジングオイル Sセット SPF50+/PA++++

 

価格:3,900円(税別)
問:アグレッシブデザイン
https://aggressive-design.jp/

登山で長時間歩くなかで流す大量の汗と皮脂に対応するため、ウォータープルーフに加え、汗に強いスウェットプルーフ機能を備えた日焼け止め。汗によって日焼け止めが流れ出にくいので、塗り直し回数がぐんと減ります! 伸びがよく、重さのないつけ心地も◎。クレンジングで落とすことが推奨されているので、セットがおすすめ。

 

2.帽子

上方から日差しを浴びる頭部を守るために必要となる帽子。シェード(シールド)付きだと、カバー力もアップ。

ザ・ノース・フェイス/サンシールドハット

価格:6,000円(税別)
問:ゴールドウイン
https://www.goldwin.co.jp/tnf/

頭部だけでなく首裏までカバーできるシールド付きハットで、UPF50+・紫外線カット率95%以上という高数値。キャップに比べ、360度ツバの付いたハットタイプのほうがUV対策にはいいでしょう。遮熱効果が高い頭頂部とツバ部分や、メッシュパネルの部分使用で、快適さを高めています。シールドは取り外し可能。

 

3.サングラス

目の日焼けトラブルや、目から入る紫外線での悪影響に対応するため、サングラスを活用して。

rh+/RH618S

価格:25,000円(税別)
問:モンテパズプロダクツ
https://rhplus-jp.com/

スポーツ用アイウェアで名高いイタリアブランド「rh+」の、機能性と美しいデザインを兼ね備えたサングラス。定番人気アイテムの女性向けサイズで、顔にしっかりフィットします。特徴的なのが、調光レンズ。日差しの強い稜線などでは濃いレンズ、樹林帯などでは薄いレンズに変わるので、登山シーンで重宝。独自のフレーム構造で軽く、かけ心地も◎です。

 

4.アームカバー

手軽に着脱できるアームカバーは、二の腕から手首のUV対策に活躍。日差しが気になるときだけ着用してもOK!

C3fit/クーリング アームカバー

価格:2,600円(税別)
問:ゴールドウイン
https://www.goldwin.co.jp/goldwin/c3fit/

熱伝導率が高いナイロン素材をフラットな編み組織にすることで、ひんやりとしたつけ心地に。暑いシーンで心地よい、涼感機能を備えているのがうれしいポイントです。とても薄い素材ながら、UPF15-30・紫外線カット率85%以上(※白色で計測)のUVカット機能も。アームカバーにありがちな二の腕のゴムのきつさが少なく快適です。

 

5.ネックゲイター

意外と忘れがちな首まわりのUV対策。春夏シーズンは、暑さを感じにくく、UVカット機能を備えたものがおすすめ。

ヤケーヌ/爽クール

価格:1,800円(税別)
問:丸福繊維
https://yake-nu.shop-pro.jp/

ネックゲイターの進化形ともいえる、フェイスマスクとネックカバーが一体化したようなデザイン。UVカット率90%以上で、帽子だけではカバーしきれない首元や頬の部分まで覆えます。口元が開いているので水分の補給がしやすく、息苦しさも少なく、サングラスが曇りにくいのが魅力。汗の蒸発により、ひんやり感じる効果もあります。


快適かつ安全に登山を楽しむために、UV対策は必須! 山道具リストにきちんと揃っているか、山に行く前に、ぜひ再度確認してみてくださいね。

プロフィール

山岸裕子

登山専門店さかいやスポーツの女性向けショップ・LaLaさかいや勤務。なんとなく山をはじめて、ふと気づけば約20年のキャリアになった山好き。最近ハマっているのは、緩めのトレランと、「軽量・時短・美味しい」にこだわった山ごはんを山友と楽しむこと! お店では日々、女性が快適な登山をできるレイヤリングを提案しています。

LaLaさかいや

神田神保町にある、全国の登山家やアウトドアマンに愛されている登山用品店「さかいやスポーツ」の 、レディースウェアに特化したショップ。スタッフは全員女性で、女性ならではの視点を生かした細や かなアドバイスに定評がある。

住所/東京都千代田区神田神保町2-46
TEL/03-3262-0568
営業時間/11:00~20:00
アクセス/神保町駅A4出口より徒歩6分、JR中央・総武線水道橋駅東口より徒歩8分
https://www.sakaiya.com/wp/shopinfo/lala

登山道具の買い方・選び方、ショップのスタッフに聞きました!

数ある登山道具の中から、自分にピッタリの用具を選ぶには? 登山用具を知り尽くした、ICI石井スポーツ、好日山荘、さかいやスポーツ、かもしかスポーツなどのスタッフが、用具チョイスとツボを説明します。

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