汗冷えや強風で生じる、登山中の腹部の冷え。体幹の熱を逃がさない高機能腹巻はいかが

写真＝中村英史
文＝白澤宗志（『山と溪谷』編集部）

厚着しすぎなのか、オーバーペースなせいか、僕は寒い時期の低山ハイクで汗をかいてしまうことが多い。登りは足を運ぶのに夢中で汗冷えしないのだが、下りになると急に寒くなるのだ。特に腹部周辺は、正面から風が吹いていると、シェルを着ていても冷えてくることがある。トイレのない山の中でお腹の調子も下り坂にならないか不安……。そんな悩みを抱えた人におすすめなのが、ウェアの上からでも着脱が容易な面ファスナー式の腹巻だ。

KOMINEの「ハイブリッド エレクトリック ウエストウォーマー EK-309」は、発熱するタイプ。別売りの専用バッテリー、またはスマホ充電用のUSBモバイルバッテリーにつなぐと、電熱の入った背面と腹部がじんわり温かくなる。もともとバイクのライダー向けに開発された商品で、形が崩れにくく防風性に優れたネオプレン製。大型の面ファスナーで無段階に調節できるのもうれしい。

山と道の「アルファ ハラマキ」は、より激しい運動量のときにぴったり。パーテックス社の高機能素材を用いており、腹部を温めながら汗も逃がし続けてくれる。軽量で伸縮性もあり、その使用感は、実際にヨーロッパアルプスの山岳耐久レースで使用したランナーが「ザックを背負っていても、着用しているのを忘れるくらい」というレポートを残すほど。

（山と溪谷2020年2月号より転載）