もっと知りたい北アルプスのこと。北アルプスの自然を学べる博物館&ビジターセンターへGO!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ただ登るだけじゃなく、北アルプスの自然についてもっと学んでみたいという登山者へ。下山後に立ち寄ってみたい博物館やビジターセンターをご紹介。博物館やビジターセンターごとに、展示・観察会の内容は違って、多種多様。イチ押しポイントも交えてご紹介します!

文=池田菜津美

 

山や里の自然を親子で楽しもう! 松本市立博物館分館 山と自然博物館


1階展示室では松本の四季と人の関わりを紹介し、「松本年中行事すごろく」などで遊びながら学べる場となっている。2階展示室では、昆虫標本コレクションと、明治から昭和の登山道具が展示され、子どもも大人も楽しめる博物館になっている。

イチ押しポイント:400種以上の昆虫の標本がずらり!

400種以上の昆虫が並ぶ標本コレクションは一見の価値あり。ミヤマモンキチョウなど、北アルプスの山々に生息する高山蝶も見られる。自然豊かな信州は、プロ・アマ問わず、昔から数多くの昆虫研究家・写真家を輩出している。

写真左/松本市周辺で見られる昆虫がいっぱい!
写真右/北アルプスの山々と松本盆地を一望するパノラマ展望台も見どころ!

松本市立博物館分館 山と自然博物館

〒390-0861 長野県松本市蟻ヶ崎2455-1(松本市アルプス公園内)
電話/0263-38-0012
入館料/310円
開館時間/9:00〜17:00(最終入館は16:30)
休館日/月曜(祝日の場合は翌日休み)、12月29日〜1月3日

 

ライチョウの最新研究を学ぼう! 市立大町山岳博物館


日本で初めて「山岳」を扱う博物館として誕生し、北アルプスの動植物や成り立ち、自然と人の関わりや登山の歴史などを展示する。「生きた学習・研究の場」として動植物を飼育・栽培する付属園を併設し、ライチョウの飼育・繁殖の研究も行なう。

イチ押しポイント:ヒナから成鳥までライチョウの生活史が学べる

卵からヒナ、成鳥まで、ライチョウの生活史を詳しく解説。ヒナの体の模様や、季節による姿の変化、もふもふの足先まで、美しい剥製でじっくり観察できる。付属園では2羽のライチョウを公開していて、間近で見ることも。

写真左/飼育・繁殖中のライチョウは全部で8羽も!
写真右/生活史のほか、すみかや食べ物など、ライチョウの実態を詳しく解説

市立大町山岳博物館

〒398-0002長野県大町市大町8056-1
電話/0261-22-0211
入館料/大人450円、高校生350円、小中学生200円
開館時間/9:00〜17:00(最終入館は16:30)
休館日/月曜(祝日の場合は翌日休み、7〜8月は無休)、年末年始

 

いろいろな観察会に参加してみよう! 上高地ビジターセンター


上高地の自然に関する展示や情報提供を行なうビジターセンター。イチオシは、15名の山岳写真家の写真と、上高地を訪れた文人や旅人の言葉を組み合わせた「コラボレーション展示」。上高地の自然や、その美しさを、写真と言葉で説いた展示だ。

イチ押しポイント:動物たちの痕跡をたどる自然観察会が大人気

季節に合わせたテーマの植物観察会や、曜日ごとにコースの違うガイドウォーク、野生動物の痕跡をたどる散策など多様で、何度参加しても楽しい。ニホンザルやツキノワグマを取
り巻く問題を解説する講座など、環境問題も学べる。

写真左/観察会と講座で理解が深まる!
写真右/ガイドウォークは毎日定時に開催。子どもから大人まで参加可能

上高地ビジターセンター

〒390-1516長野県松本市安曇上高地4468
0263-95-2606(冬期0263-94-2537)
入館料/無料
開館時間/8:00〜17:00
開館期間/4月下旬〜11月15日(開館期間中は無休)

 

黒部峡谷特有の自然を学ぼう! 欅平ビジターセンター


中部山岳国立公園や黒部峡谷流域の自然、登山道情報を提供するビジターセンター。S字峡・十字峡の地形や、立山と後立山に挟まれた深いV字谷ならではの植生など、黒部峡谷特有の自然を丁寧に解説。登山前の予習におすすめだ。

イチ押しポイント:黒部の自然の成り立ちを絶景巡りで学ぶ

周辺を観察する自然観察会が人気で、親子で参加する人も多数。岩壁をくりぬいたトンネル「人喰岩」や、世界一新しい「黒部川花崗岩」、沿線の多種多様な植物、煙が上がる祖母谷地獄など、黒部峡谷の自然をじっくり解説してくれる。

写真左/自然観察会は、夏と秋の年2回
写真右/硫黄のにおいが漂う祖母谷地獄。近くには野天風呂もある

欅平ビジターセンター

〒938-0200富山県黒部市宇奈月町黒部奥山国有林地内
0765-62-1155
入館料/無料
開館時間/9:00〜17:00
開館期間/黒部峡谷鉄道全通開通日〜11月30日(開館期間中は無休)

 

 現在発売中のワンダーフォーゲル2月号の特集は、「山登りがもっと楽しくなる!登山者のための北アルプスの自然読本」。

北アルプスに生息する動物や植物についての知識はもちとん、「槍ヶ岳はなぜ尖っている?」など地形に関する気になる疑問にも目を向け、より登山を多角的に楽しめる特集となっている。

 

プロフィール

ワンダーフォーゲル編集部

特集は、「アルプス名ルート 100」。
ワンダーフォーゲル創刊10周年記念企画!日本アルプスの名ルートを100本紹介する保存版特集。
歩いたことのあるルートを思い出したり、いつかは行きたいと思いを馳せたり。
11のテーマで選ばれた100ルート、お楽しみください!

 ⇒詳細はコチラ!
 ⇒Facebook
 ⇒Twitter

From ワンダーフォーゲル編集部

隔月で発行の雑誌、『ワンダーフォーゲル』。注目の特集記事や取材裏話など、雑誌編集部からとっておきの山の話を、神出鬼没に紹介!

編集部おすすめ記事