知っておきたい便利な小技! 「山ジップロック®研究所」
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文=小川郁代、イラスト=ヤマサキミノリ
Report19 今すぐ使える、山ごはんの「ジップロック」な小技
こんにちは。このところお天気運に見離され、山に行くたび雨に降られている六郎です。あっという間に8月も終盤。高山では少しずつ秋の気配が見つけられるころですね。
今年のお盆休み、僕はあまり長い休みが取れなかったこともあり、混雑するメジャーどころのピークハントは避けて、あまり人の多くない低山を中心に楽しんできました。友人が新しいカメラを買ったというので、写真撮影をしながら、できるだけ手軽においしいものを食べて、のんびり山を楽しもうというのが山行のテーマです。
もちろん今回も「ジップロック」は大活躍。僕にとってはもはや当たり前のことなのですが、今回初めて一緒に登るメンバーが、僕の「ジップロック」使いにいたく感激してくれて、かなりいい気分でした。
ちょっとした工夫なのですが、みなさんのヒントになることもあるかもしれないので、少しご紹介します。
夏ごはんの必需品にひと工夫
初日の夕食メニューはお好み焼き。 お好み焼きって、キャベツを切ったらあとは混ぜて焼くだけ。簡単でワイワイみんなで作れて、僕の好きな山のメニューのひとつです。
粉と玉子さえあれば、あとの具材は文字通りお好みで何でもOK。今回は定番の豚肉を冷凍して、キャベツも家で刻んで「フリーザーバッグ」に入れて持って行きました。
ところで、暑い季節の食材の持ち歩きに、必ずお世話になるのが保冷材。食品などを買ったときについてくるものや、100円ショップなどでも手軽に手に入る便利なアイテムです。
しかしこの保冷材、長時間解けにくいのはいいのですが、いったん解けてしまうと、ただのお荷物。意外に重くて山では他に使い道が見当たりません。
そこで僕がいつも使うのが100円ショップで買える安いスポンジ。
水を含ませて「フリーザーバッグ」に入れ冷凍庫で凍らせたものを、保冷材の代わりに使っています。
氷だけで持ち運ぶのはちょっと不安だけれどこれなら安心だし、溶けてしまったら水分を絞って捨てればOK。中身は水なので、山中でも処分が簡単です。
そして、その後も使い道がたくさん。使った後の食器をきれいにするのはもちろんテントやシートの下地が悪いところにちょっとしたクッション材として鍋の残り汁や麺のゆで汁など、山で処分に困る液体の持ち帰りに使えば、もうティッシュやトイレットペーパーなどを大量に使う必要もありません。
何といっても吸水性がいいので、以前テントの中でビールをこぼしてしまったとき、とっさにスポンジで吸い取って、被害を最小限に食い止めることができました。
とにかく軽くて、いろいろ使えるヤツ。安くてどこでも手に入りやすいのもいいですね。
面倒な調理器具の片づけを減らすには?
お好み焼きの作り方はいろいろありますが、基本的には粉と玉子と水をあわせたものに、好みの野菜と具材を合わせて焼くだけ。簡単でおいしくパワーもつく、日本のソールフードですよね!
ただ、山で作るときにはちょっとした悩みが......。 食器の後片付けです。水を自由に使えない山では、この後始末が大変で、ティッシュやキッチンペーパーではなかなかきれいにできません。
そこでおすすめなのが、「フリーザーバッグ」の中で材料を混ぜる方法です。
まずは粉と水、玉子をよく混ぜたら、続いてキャベツや干しえび、紅しょうがなどの具材を加えて。
全体が混ざるようにざっくりと混ぜたら___
バッグの角をカットして、中身を搾り出します。
こうすれば、余分な食器やカトラリーを汚すこともないし、お好み焼きの形づくりや分量の調節にも便利。手も汚れない、まさにアウトドア方式と認定できる方法でしょう!
今回は定番の、豚肉のお好み焼き。手軽においしくできました。
ところで、調理をするとどうしてもゴミが出ますよね。食材を入れてきたバッグ類をゴミ袋として再利用すれば、モレや汚れを気にせずに持ち帰ることができます。
ただ調理中やテントの中などで、ゴミを捨てるたびに、いちいちバッグの口を開けて入れるのが面倒だと思ったことはありませんか?
そこで、ちょっとしたコツをご紹介。
バッグの口を折り返して、底部分にマチを作るように角を三角に折りたたむと、口が開いたままになり、自立式のゴミ箱のように使えます。
風で飛ばされないように、折りたたんだ部分に石を乗せて使いました。これならポンポンと、手軽にゴミを入れられます。
また、生ゴミなどちょっと臭いが気になるゴミには、飲み終わったコーヒーのカスを一緒に入れるのがおすすめ。コーヒーが嫌な臭いを吸着してくれます。
乾燥させて使う方法がよく紹介されていますが、濡れた状態でも効果は同じそうですよ。テント内の臭いが気になるときなどにも、効果がありそうです。
さて、今回はのんびりスケジュールだったので、お好み焼きでおなかを満たした後は、ふもとで買ったお酒とおつまみを楽しみました。
昔からの友人も、初めて会う人も、同じ山好きがあつまれば、会話も弾みます。やっぱり山は、こういう時間が楽しいですよね。
今回のレポートは以上です。
どれもちょっとした小技ですが、どれも知っておくと便利な方法だと思います。みなさんも山で思い出したら、ちょっと試してみてください。
※「ジップロック」「イージージッパー」「スクリューロック」は旭化成ホームプロダクツ(株)の登録商標です。
山ジップロック研究所
生活必需品的存在の「ジップロック」や、山でも強力な便利アイテムです。パッキング・料理など、山の様々な場面でジップロックを使ったアイデアを紹介していきます。