シルバーウィーク後半の3連休におすすめの5選

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9月23日からシルバーウィーク2度目の3連休が始まります。10月8日〜10日にも3連休があります。今回は秋の大型連休に登るのにおすすめな、紅葉が楽しめる名山をピックアップして紹介します。

写真=PIXTA

 

シルバーウィークの後半戦はどこの山へ登る?

秋の大型連休、シルバーウィーク。9月19日(月)「敬老の日」を含めた3連休が終わり、今週末23日(金)「秋分の日」からは9月2度目の3連休が始まります。台風14号により、全国的に荒れ模様だった前半の3連休。「今週末こそ山に登りたい!」と意気込んでいる登山者も多いのではないでしょうか。

しかし、夏山シーズンが終わり、かといって秋山シーズン真っ盛りというにはまだ早い時期。せっかくの秋山登山ならやはり色づく木々を愛でたいけれど、どこの山が色づいているのかわからない人も多いのではないでしょうか。

紅葉は基本的に気温の低い場所から始まります。木々の種類や日光の条件などさまざまな要因がありますが、一般的には、最低気温が8度を下回ると葉が色づき始め、5〜6度以下になると急速に進むと言われています。当然のことではありますが、南よりも北の山域の方が、標高の低い山よりも標高の高い山の方が、気温は低くなり、色づきは早くなります。まだ都市圏では半袖姿で出歩く人も多い時期ですが、東北の中級山岳や北アルプスなどの3000m級の山々は、9月下旬から紅葉が始まります。もし、23日からの連休に登りたい山を探している人は、東北や日本アルプスの山々を調べるといいでしょう。ということで、今回はシルバーウィークに紅葉が期待できる山を、5つピックアップしてみました。シルバーウィークの登山計画の参考にしてみてください。

 

三ツ石山

赤に染まる三ツ石山。背景に見えるのは岩手山


岩手県と秋田県の県境付近に位置する2つの百名山・八幡平と岩手山。この2つの名山を結ぶ縦走路上にあるのが三ツ石山です。標高は1466mと日本アルプスの山々と比べると低めですが、例年9月中旬から紅葉が始まります。なだらかな山肌にはナナカマドやミネカエデが自生しており、稜線から一面の赤を見下ろせます。稜線の先には岩手富士とも呼ばれる美しい山容の岩手山が裾野を広げており、登高意欲をかき立ててくれます。麓の松川温泉から登ることもできますが、少し距離を伸ばして八幡平から歩き始めれば、八幡平の湿原の草もみじも楽しむことができます。

紅葉時期:9月中旬〜10月上旬
モデルコース:八幡平頂上〜八幡平山頂(往復)〜畚岳〜三ツ石山〜網張温泉/前夜泊日帰り
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木曽駒ヶ岳

千畳敷カールの紅葉。中央の鋭鋒が宝剣山


中央アルプスの名峰・木曽駒ヶ岳の紅葉名所といえば千畳敷カールです。標高2600m付近に位置する広大な半円形の窪地には、ナナカマドやダケカンバなどが鮮やかに色づきます。紅葉を手前に、見事な鋭鋒の宝剣山含め中アの荒々しい岩山が背景に鎮座する光景は圧巻です。少し足を伸ばして濃ヶ池方面へ向かえば、池塘と紅葉という異なる景色も楽しめます。そして、なんといっても魅力的なのが、中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイを使えば直接千畳敷にたどり着けるという利便性。ただし、稜線へ向かう場合はしっかりとした登山装備が必要です。

紅葉時期:9月下旬〜10月上旬
モデルコース:千畳敷駅〜木曽駒ヶ岳〜濃ヶ池〜極楽平〜千畳敷駅/日帰り
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涸沢

錦繍の涸沢


「涸沢の紅葉を見ずして穂高を語ることなかれ」。涸沢の紅葉を称えた有名な名言であり、秋の涸沢を訪れた登山者なら誰しも口にしたくなることでしょう。3000m級の穂高の岩峰を背景にダケカンバが黄色に染まり、ナナカマドが赤く燃え上がる光景は、紅葉絶景と呼ぶにふさわしいです。紅葉シーズンはテント泊の登山者が多く訪れ、カール内のテント場に設営された数百張りものテントの色彩も、秋の涸沢を一際色彩豊かにしています。涸沢でのんびり泊まって帰るのもよし、紅葉を楽しんでから穂高の岩峰に挑むのもよし。自分の目的に合わせて涸沢を満喫しましょう。

紅葉時期:9月下旬〜10月上旬
モデルコース:上高地〜横尾〜涸沢(泊)〜奥穂高岳〜涸沢(泊)〜上高地/前夜泊2泊3日
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唐松岳

紅葉と八方池


北アルプス・後立山連峰に位置する唐松岳は、標高2696mを誇ります。八方尾根から登るルートは、リフトとゴンドラを乗り継いで標高1835mまで上がることができるので、北アルプス入門の山としてもおすすめの山。途中にある八方池は、白馬三山を鏡のように映す美しいスポットとして有名ですが、紅葉スポットとしてもすばらしいです。ダケカンバやナナカマドが赤に黄に染まり、神秘の池が一層幻想的に見える時期です。白馬三山の白色に近い山肌とのコントラストが美しく、秋に一度は訪れたいスポットです。

紅葉時期:9月下旬〜10月中旬
モデルコース:八方池山荘〜八方池〜唐松岳〜唐松岳頂上山荘(泊)〜八方池山荘/1泊2日
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妙高山・火打山

黄色に染まる高谷池の湿原


新潟県に位置する妙高山と火打山は、ともに日本百名山に選定されており、独特な火山地形や湿原、そこに生える高山植物などが魅力の山々です。夏の可憐な花々で有名な山ですが、紅葉シーズンも負けず劣らず綺麗な景色を見せてくれます。この2山の中間地点にある高谷池が特に美しいことで有名です。池塘が点在する広い湿原は黄色に輝き、周辺の山々はナナカマドやミネカエデ、ブナなどが赤に黄に染まります。湿原にはおしゃれな外観の高谷池ヒュッテが立っており、日本にいることを忘れるような光景が広がります。

紅葉時期:9月中旬〜10月上旬
モデルコース:笹ヶ峰〜高谷池〜火打山〜高谷池〜黒沢池ヒュッテ〜妙高山〜笹ヶ峰/1泊2日
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