あなたはどのルートで行く? 槍ヶ岳をめざす4ルート

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どこから見てもわかるトンガリピークの北アルプス・槍ヶ岳。多くの登山者を魅了する槍ヶ岳の魅力の一つが、コースの豊富さ。ここでは主要4ルートとして、槍沢、表銀座、裏銀座、大キレットを紹介します。

文/編集部 写真/石渡 朋、宇佐美博之、星野秀樹、矢島慎一

 

登山者の憧れ、槍ヶ岳。なかでも人気の4ルートを紹介

槍ヶ岳へと通じる登山道はさまざまで、東西南北さまざまなルートからアクセスできる。ここでは、槍ヶ岳を登るルートの中でも、とくにポピュラーな4ルートを簡潔に紹介する。

 

Vol1. 最もポピュラーな槍沢コース


 

上高地~横尾~槍沢~槍ヶ岳<往復> 【2泊3日】

 

上高地を出発し、槍沢沿いから槍ヶ岳をめざすコース。上高地から横尾までは平坦な道が続き、危険箇所も少なく、登山者も多いので安心。横尾から先が本格的な登山道となる。最も初心者向けのコース。

槍沢から槍ヶ岳を見上げる

 

●こんな人にオススメ

  • 初めての槍ヶ岳
  • 仕事が長く休めない

 

Vol.2 近づく槍ヶ岳を眺めながらの稜線歩きの表銀座コース


 

中房温泉・燕岳登山口~西岳~槍ヶ岳~槍沢~上高地 【3泊4日】

中房温泉・燕岳登山口から出発し、東鎌尾根を経由するコース。しだいに近づく槍ヶ岳を見ながら稜線を歩いていくのが魅力。東鎌尾根は長いハシゴが連続するので要注意。

大下りの頭からの槍ヶ岳。これから歩く東鎌尾根が見える

 

●こんな人にオススメ

  • 槍を見ながら歩きたい
  • なにかと王道が好き

 

Vol.3 静かな山歩きとロングコースを楽しむ裏銀座コース

高瀬ダム~野口五郎岳~双六岳~槍ヶ岳~槍沢~上高地 【4泊5日】

高瀬ダムから、はるばる槍ヶ岳を目指す、日数・距離ともに最も長いコースです。健脚なら3泊4日でも可能。どこまでも続きそうな、長い稜線歩きが魅力のコースです。双六岳付近までは比較的登山者が少ないため、静かな山歩きができます。

野口五郎岳から遥か望む槍ヶ岳

 

●こんな人にオススメ

  • 槍を見ながら歩きたい
  • 静かに長く稜線を歩きたい

 

Vol.4 一般登山道では最難関ルート! 大キレットコース

上高地~涸沢~北穂高岳~大キレット~南岳~槍ヶ岳~槍沢~上高地 【3泊4日】

山のピークとピークをつなぐ鞍部のなかでもV字に切れ込んだ部分を「キレット」と言います。槍・穂高をつなぐ稜線上、南岳と北穂高岳間の鞍部が大キレットです。長いハシゴやクサリが連続する場所で、一般登山道の中では最難関ルートの1つです。

北穂高小屋から見下ろす大キレットと、はるか先に見える槍ヶ岳

 

●こんな人にオススメ

  • 岩稜歩きは経験済み
  • 厳しい岩稜歩きに挑戦したい

 

ワンダーフォーゲル6月号は、紹介した4コースの攻略方法や注意点に加え、槍の穂先の攻略法や山小屋&テント場案内など、槍ヶ岳を登るための詳細情報をたっぷり紹介。

さらに紹介した4つのコース以外にも“バリエーションルートのバリエーション”である「北鎌尾根独標ダイレクトリッジ」に加え、かつて宮田新道という名前で地図にも記されていた古道「千丈沢」のルポも紹介。

北から南から、あらゆるルートを使っての槍ヶ岳攻略法を確認して欲しい。

 

プロフィール

ワンダーフォーゲル編集部

特集は、「アルプス名ルート 100」。
ワンダーフォーゲル創刊10周年記念企画!日本アルプスの名ルートを100本紹介する保存版特集。
歩いたことのあるルートを思い出したり、いつかは行きたいと思いを馳せたり。
11のテーマで選ばれた100ルート、お楽しみください!

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