トラックログ／GPXファイルの便利な活用方法。ナビゲーション、ネット活用、登山の振り返りが思いのままに！

ジオグラフィカで取得したトラックログや、インターネット上に公開されているGPXファイルを利用して、登山アプリをさらに便利に使う方法を指南する。一連の使い方をしっかりマスターすれば、登山中の道迷いのリスクを激減することも期待できる。

こんにちは、松本です。ジオグラフィカという登山用のGPSアプリを作っています。

★ジオグラフィカ iPhone版
★ジオグラフィカ Android版

前回に引き続き、トラックログのお話です。今回は、より実践的なトラックログ活用法について説明します。おさらいになりますが、トラックログとは自分が歩いた軌跡のことで、「GPSログ」や単に「トラック」と呼ばれることもあります。

★前回記事：GPSログの軌跡「トラックログ」を取得しておこう！

Vol.1　記録したトラックログを地図に表示する

まずはトラックログを地図上に表示する方法を説明します。地図上にログを表示させれば、登山道の位置（線）を顕在化させることになり、登山中のナビゲーションなどで直感的に確認できるようにできたり、自分の登山記録を確認できたりできるようになります。表示させる手順は以下のとおりです。

①「メニュー」の「ファイル」⇒「トラック」をタップすると、記録済みのトラック一覧が表示される。

②トラック一覧から目的のトラックを探し、名前の右にある「→」ボタンをタップして、続いて「表示してジャンプ」を選んでください。すると、地図上にトラックログが表示される。

③地図の登山道は黒い点線ですが、トラックログは赤い線で描かれるので目立つようになり、予定コースの確認などに役立てることができる。

Vol.2　トラックを非表示にする方法

続いて、表示させているトラックログを解除／非表示にする方法です。不要なトラックがいくつも表示状態になっていると、アプリを起動する際に、それぞれのトラックを読み込むことになるので、動作が重くなります。不要なトラックは、以下の手順で非表示にしておきましょう。

①地図上のトラックログを長押しするとメニューが表示される。

②「非表示」を選ぶと地図上から消える（表示が消えただけでデータは残っている）。

③もしくは、メニューのファイルの「表示中のファイル」を開くと、地図上に表示されているトラックを一覧できる。表示しておく必要がないトラックログは、「目玉ボタン」をタップして非表示にしておく。画面左下の「すべて非表示」をタップすれば、まとめて非表示にすることもできる。

Vol.3　登山サイトからトラックログをダウンロードする

ジオグラフィカでは、ヤマケイオンラインやヤマレコなどのWebサイトからトラックログをダウンロードして活用することが出来ます。

行きたい山（コース）のトラックログをダウンロードして登録しておけば、登山中のナビゲーションなどに利用できるようになります。

以下の手順で、トラックログ（GPXファイル）をダウンロードして活用してみてください。

ヤマケイオンラインからのダウンロード手順

①スマートフォンのウェブブラウザでヤマケイオンラインにアクセスする。

②Homeまたは登山記録検索画面から任意の登山記録を検索する。

③登山記録のページにある「GPX Download」ボタンをタップすると画面が切り替わり、ダウンロードが始まる。

◆iOSの場合

④【iOSの場合】右下の「ダウンロード」をタップする。

⑤【iOSの場合】「次で開く」をタップするとアプリ一覧が表示される。

⑥【iOSの場合】「Geographicaにコピー」をタップすると、ジオグラフィカが起動して画面が切り替わる。

⑦【iOSの場合】「はい」を２回タップすると読み込みが完了して地図上に表示される。

⑧あとはロックオンやグラフ表示など、自分で記録したトラックログと同様に活用できるようになる。

◆Androidの場合

※手順③の「GPX Download」をタップまでは同じ手順で行います。

④【Androidの場合】GPXファイル（トラックログのファイル）のダウンロードが終わると、画面下部に表示された「開く」をタップする（機種やAndroidのバージョンによって違う場合もあります）。

⑤【Androidの場合】GPSのソースが表示される画面で、画面右上のメニュー「…」をタップすると「アプリで開く」メニューが表示されるのでタップする。

⑥【Androidの場合】アプリ一覧が表示されたら、Geographicaのアイコンをタップする。

⑦【Androidの場合】ジオグラフィカが起動する。あとはiOSの場合と同じで、「YES」を2回タップすると地図上にトラックログが表示される。

ヤマレコのトラックログをダウンロードする

①ヤマレコにアクセスして、ログインします。

②山名などで山行記録を探し、山行記録を開きます。

③地図の下に「GPSログ（GPX）」というボタンをタップする。

④あとはヤマケイオンラインの手順と同じです。画面の指示に従ってインポートして表示すれば山行記録のGPSログ（トラックログ）がジオグラフィカの画面に表示される。

Vol.4　トラックログを利用した便利機能

トラックログを表示した状態では、さまざまな便利な機能を利用できます。以下に代表的な２つの機能を紹介します。

トラック上の通過時刻などを調べる方法

トラックログを表示した状態で画面上部の情報バーを2画面分左にスライドさせると、距離と標高のグラフが表示されます。

この状態で画面中央の＋マークをトラックログの線に合わせると、その地点の通過時刻、スタート地点からの距離、標高などが判ります。

なお、表示項目の「T」が通過時刻で、その右がスタートからの経過時間。「D」がスタートからの距離で「E」がその地点の標高です。山行報告をするときなど、あとで行動を振り返るときに役立つ機能です。

トラックからの逸脱を警告させる方法

登山中に利用する機能の１つとして、トラックからの逸脱を警告機能を利用できます。地図上のトラックログからおよそ100mほど離れると、音声で知らせてくれます。なお、戻れば戻ったことを教えてくれます。

設定手順は、トラッログを非表示にした時と同様に、地図上のトラックログを長押ししてメニューを出し、「ロックオン」を選ぶだけで、逸脱警告機能が動作します。

なお、この解除する場合は、同じようにトラックログを長押ししてメニューを表示し、「ロック解除」をタップしてください。