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ヒツジグサは「未の刻に咲く」は大間違い!? 山で見る花の名前の由来、知っていますか?

From 『図鑑.jp』 山で出会う「これ何?」を教えます
たしなみ 2018年06月19日

登山中に多く見かける草花の名前、知っておくだけで山の楽しさは広がる。その名前の由来も知っておけば、さらなる世界が広がるもの。梅雨時期~夏に咲く花の名前の由来を、今回は5つ紹介!

 

梅雨時期の登山は湿気も多いため、天気ばかりでなく展望もスッキリしないものですが、山頂からの展望ばかりが山の楽しみではありません。梅雨から夏にかけての時期は、山ではたくさんの野草の花を楽しめる時期なのです。

それぞれの花の名前を確認すると、「なるほど」と思うものもあれば、「なぜ、こんな花の名前なのだろう」と思うものもあります。

生物図鑑が定額制で使い放題となる「図鑑.jp」では、野草の名前の由来や関連する識別ポイントを説明する『野草の名前』シリーズ3冊の掲載を、この6月から追加しました。

そこで、夏の登山で見られる植物の中から、花名の由来について、図鑑jpの投稿写真と合わせて紹介します。

勘違いしがちな由来や、由来を知ることで植物の名前が覚えられるものもあり、興味が尽きないものばかりです。

 

フシグロセンノウ=節黒仙翁な理由

山の樹林帯の中で、オレンジ色の花がよく目立つフシグロセンノウ。鮮やかな色の花に目が行きがちですが、名前の由来は茎と花の両方にあります。茎の節が少し黒く見えることから「節黒」、仙翁寺で植栽されていた仙翁花に似ていることから「仙翁」、それぞれが合わさって「フシグロセンノウ」という名前が付いたそうです。

 

ヒツジグサは未の刻に何が起きる?

湿原の池塘に浮かぶ姿が可憐なヒツジグサ。その名前の由来を「未の刻に花が開くから」と思っている人はいると思いますが、それは不正解。正しくは「未の刻に花が閉じるから」となります。
ちなみに未の刻=午後2時ごろ、または午後1時からの2時間となります。

 

見てのとおりの花名のツリフネソウ

夏から秋にかけての山中の湿地帯でよく見かけるツリフネソウ。漢字では釣船草と書き、その名の通り船を釣ったような形の花からきています。

 

実際は4~5輪だけどクリンソウ

湿原や溪谷など、湿潤な場所に生育しピンク色の花を咲かせるクリンソウ。名前の由来は花が9輪咲くわけではなく、五重塔などの仏塔のうえにある「九輪」(9つの輪がある)に見立てて付けられています。

“九輪”と言いながら実際には、4~5段にしかならないそうです。実際に見ると「意外に大きい」といいう感想の多い花で、高さは40~80cmにもなります。

 

 

花ではなく葉が「車」なクルマユリ

高山帯に鮮やかな赤橙色の花を咲かせるクルマユリ。「クルマ」の由来は、実は花ではなく葉にあります。中間部~下部にかけて葉が輪生する部分を、牛車や輦車(貴人を乗せて人力で引く車)の車輪に見立てて名付けられています。
ちなみに日本で葉が輪生するユリは、クルマユリとタケシマユリの2種だけだそうです。

 

 

図鑑jp植物コース=年額5000円または月額500円

「野草の名前」のほか、19冊の図鑑や各種コラムを電子書籍でご覧いただけます
 ⇒ 植物コース掲載図鑑一覧

 

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図鑑読み放題サービス 『図鑑.jp』

主に中・上級者の愛好家向けの生物図鑑類を電子書籍化して、ジャンルごとに読み放題とするウェブサービス。「植物」「野鳥」「菌類」の3各ジャンルを提供中で、出版社のほか博物館やNPO法人を含む6社2機関の専門性の高い生物図鑑を提供中。
図鑑群を和名、学名、科名で横断検索できるほか、図鑑についての追補や種についてのコラム、ユーザが種について投稿したものを図鑑とともに検索できるなどの独自の機能を持ったジャンル特化型のプラットフォームです。

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