オスプレーの「ザック」で人気なのは「イーサー」? 「ケストレル」?
今回は「オスプレー」の「ザック」についてご紹介。ヤマケイオンラインのユーザーが実際に使っている登山用品を投稿するコーナー「みんなの山道具」。この記事ではユーザー投稿を登山ブランドごとにピックアップし、人気順(投稿数順)にギアをまとめた。
文=佐藤慶典
目次
「ケストレル」&「カイト」|快適性が更に向上した定番中型ザック
オスプレー「ケストレル」&「カイト」ユーザーのおすすめ度(みんなの登山道具より)
1974年にアメリカで創業したパックブランド「オスプレー(OSPREY)」。登山用のザックやグッズのほか、トレイルランニング用や旅行用のパックやアクセサリーも展開しています。革新的でクオリティの高いオスプレーの製品は、登山者に限らず、バックパッカーや旅行者などにも人気となっています。
オスプレーの高機能な登山用ザックの中で、とりわけ人気の高いモデルが「ケストレル(KESTREL)」(男性用)と「カイト(KYTE)」(女性用)です。登山やハイキングのための機能をフル装備した汎用性の高いザックです。2018年12月現在、「ケストレル」は48L、38L、28L、「カイト」は46L、36Lをラインナップしています。
2016年に4年ぶりのモデルチェンジが行われましたが、外観に目新しい装備が追加されるといったことはなく、さらに熟成が進んだという印象です。それだけ、旧モデルの完成度が高かったと言ってもいいでしょう。
配色は、旧モデルではメインとグレーのツートンでしたが、現行モデルでは同系色のツートンになりました。
旧モデルとの大きな違いは、背面長の調節が可能になったことです(28Lモデルは除く)。バックパネルの面ファスナーを動かすことで、無段階に背面長を調節できます。これまでもS/M、M/Lなどの2サイズが用意されていましたが、背面長調節機能の追加により、さらなるフィッティング性能のアップが図られています。
また、ヒップベルトも変更されています。今までは、ヒップベルトが長かったため、やせ型の人や小柄な人だと、ベルトを最短にしても、締め付けがゆるい現象が発生していましたが、これが改善されました。
深さがやや浅いため、大きめの水筒を入れると、少々不安があったサイドのストレッチポケットは、深さが深くなり、使いやすくなりました。
機能としては、ヒップベルトポケットや「アイスツールループ」、「バンジータイオフ」などの便利なアイテムに加え、デイジーチェーンなどの拡張機能、パックを背負ったままポールを収納できる「ストウオンザゴーポールアタッチメント」などを備えています。
作り込まれた豊富な機能が搭載され、拡張性もある「ケストレル」&「カイト」。不自由を感じることなく、山行に集中できる中型ザックをお探しなら、ぜひお試しを!
オスプレー「ケストレル」&「カイト」で行った山行記録
製品情報
オスプレー「ケストレル 48」
- 価格
- 18,000円(税別)
- サイズ
- S/M、M/L
- 容量
- S/M=46L、M/L=48L
- 重量
- S/M=1.59kg、M/L=1.67kg
- カラー
- 4色
オスプレー「ケストレル 38」
- 価格
- 16,000円(税別)
- サイズ
- S/M、M/L
- 容量
- S/M=36L、M/L=38L
- 重量
- S/M=1.37kg、M/L=1.42kg
- カラー
- 4色
オスプレー「ケストレル 28」
- 価格位
- 14,000円(税別)
- サイズ
- S/M、M/L
- 容量
- S/M=26L、M/L=28L
- 重量
- S/M=1.18kg、M/L=1.24kg
- カラー
- 4色
オスプレー「カイト 46」
- 価格
- 18,000円(税別)
- サイズ
- XS/S、S/M
- 容量
- XS/S=44L、S/M=46L
- 重量
- S/M=1.55kg、M/L=1.61kg
- カラー
- 4色
オスプレー「カイト 36」
- 価格
- 16, 000円(税別)
- サイズ
- XS/S、S/M
- 容量
- S/M=34L、M/L=36L
- 重量
- S/M=1.4kg、M/L=1.45kg
- カラー
- 4色
「イーサーAG」&「エーリエルAG」|「反重力」を冠した軽量モデル
オスプレー「イーサーAG」&「エーリエルAG」ユーザーのおすすめ度(みんなの登山道具より)
「イーサーAG(AETHER AG)」は「大容量かつ軽量」を基本コンセプトにしたオスプレーを代表するテント泊登山や縦走登山向けのザックです。女性用は「エーリエルAG(ARIEL AG)」、商品名末尾のAGは「アンチグラビティーサスペンション」を表しています。
初代「イーサー」が誕生したのは2001年のこと。90L、75L、60L、36Lの4つのラインナップでスタートしました。2004年には「エーリエル」が追加され、2006年、2010年、2013年にフルモデルチェンジが行われ、2017年、「アンチグラビティーサスペンション」が搭載され、現行の「イーサーAG」&「エーリエルAG」となりました。
2018年12月現在では、「イーサーAG 85」、「イーサーAG 70」、「イーサーAG 60」、「エーリエルAG 75」、「エーリエルAG 65」、「エーリエルAG 55」をラインナップ。さらに軽量化を促進し、テクニカルに仕上げた「イーサープロ70」や「エーリエルプロ65」という派生ザックもあります。
「イーサーAG」の最大の特長は「アンチグラビティーサスペンション」です。頑丈に吊られたショルダーハーネスと、背中からヒップベルトまでシームレスメッシュでつながった立体構造の背面システムが、バランスのいい荷重分散とフィット感を生み出します。また、メッシュと本体との間に隙間があるため、背面の通気性が確保され、長時間背負っても、背中の快適性がキープされるようになっています。さらに、ヒップベルトは個人の骨格に合わせて熱成形が可能で、優れたフィット感を実現します。
デイパックになる雨蓋も装備されました。雨蓋が外せて、ウエストバックになるものはよく目にしますが、「イーサーAG」のパックはしっかりしたデイパックで、水筒やアウター、防寒着などを入れられる容量があり、アタックザックとして不自由なく使えます。このデイパックやアンチグラビティーサスペンションを搭載したせいか、旧モデルよりも若干重量が重くなってしまいました。ただ、雨蓋を取り外した際、荷室を上からカバーする「フラップジャケット」という生地が付属するので、雨蓋なしでの使用も可能です。もし軽量化を図りたいなら、雨蓋なし、という選択肢もありでしょう。
機能は、背負ったままでもサイドポケットの荷物を出し入れしやすい「デュアルアクセスサイドポケット」といった各種ポケットやアクセスジッパー、2気室構造(1気室も可)など、必要にして十分です。
夏山長期縦走から、テント泊山行、冬期登山まで、4シーズン対応の軽量大型ザック、「イーサーAG」&「エーリエルAG」。アンチグラビティ=反重力を体感してみよう!
オスプレー「イーサーAG」&「エーリエルAG」で行った山行記録
製品情報
オスプレー「イーサーAG 60」
- 価格
- 29,000円(税別)
- サイズ
- S、M、L
- 容量
- S=57L、M=60L、L=73L
- 重量
- S=2.26kg、M=2.34kg、L=2.36kg
- カラー
- 3色
オスプレー「イーサーAG 85」
- 価格
- 33,000円(税別)
- サイズ
- S、M、L
- 容量
- S=82L、M=85L、L=88L
- 重量
- S=2.14kg、M=2.44kg、L=2.46kg
- カラー
- 3色
オスプレー「エーリエルAG 65」
- 価格
- 31,000円(税別)
- サイズ
- S、M
- 容量
- S=62L、M=75L
- 重量
- S=2.22kg、M=2.27kg
- カラー
- 3色
オスプレー「エーリエル75」
- 価格
- 33,000円(税別)
- サイズ
- S、M
- 容量
- S=72L、M=75L
- 重量
- S=2.265kg、M=2.288kg
- カラー
- 3色
「ストラトス」&「シラス」|通気性が特長。軽さと快適性の好バランス
オスプレー「ストラトス」&「シラス」ユーザーのおすすめ度(みんなの登山道具より)
「ストラトス(STRATOS)」は人の背中とパック背面に空気の通る隙間を設けた軽量ザックです。「シラス(SIRRUS)」は女性用のモデル。2018年12月現在、「ストラトス」は、50L、36L、34L、26L、24L、「シラス」は、50L、36L、26L、24Lという展開になっています。
2017年のモデルチェンジで大きく変わったのは、無段階の背面長の調節機能が付いたこととシームレスなサスペンションや立体的なショルダーハーネスの採用でしょう。
背面の面ファスナーをスライドさせることで、無段階に背面長が調節できるようになり、大柄の人でもフィットしやすくなりました。また、バックパネルには「エアスピードサスペンションシステム」を搭載しています。メッシュ生地が背中からヒップベルトにかけてシームレスに立体的に張られていて、体を包み込むような一体感のある背負い心地を実現しています。さらに、ショルダーハーネスは、肩から胸の形状に合わせ、立体的なカーブを描くよう設計されているため、フィット感がよく、また、腕の動きを妨げません。
「ストラトス34」以上、「シラス36」以上のモデルには、ボトムやサイドアクセスがあり、2気室構造(1気室での使用も可)となっています。全モデルとも、フロントやサイドには大きなポケット、「アイスツールループ」、「バンジータイオフ」、「ヒップベルトポケット」、もちろん「ストウオンザゴーポールアタッチメント」も装備し、レインカバーも付属します。
旧モデルと同様に、メイン生地には210デニール、ボトムには420デニールの生地を使用しますが、背面長の調節機能を追加したり、背負い心地のよくなった新しいバックパネルを採用したりしたためか、現行モデルは旧モデルよりやや重くなりました。ストラトス&シラスは、軽さばかりを求めるのではなく、背負い心地や使い勝手、耐久性などにも配慮した背面ベンチレーター付きのザックであることがわかります。もし、軽さを求めるのなら、「ストラトス」や「シラス」よりもライトウェイトなモデル「エクソス」、「エイジャ」や、さらに軽いウルトラライトパック「レヴィティ」、「ルミナ」を選択肢に加えるといいでしょう。
ちなみに、「ストラトス 34」と「ストラトス 24」、「シラス 24」は、雨蓋がないモデルです。本体上部がファスナーになったパネルローディング型で、登山だけでなく、通勤・通学など、デイリーユースにも向くデザインとなっています。
オスプレー「ストラトス」&「シラス」で行った山行記録
製品情報
オスプレー「ストラトス 24」
- 価格
- 13,000円(税別)
- 容量
- 24L
- 重量
- 1.25kg
- カラー
- 4色
オスプレー「ストラトス 34」
- 価格
- 16,000円(税別)
- 容量
- S/M=32L、M/L=34L
- 重量
- S/M=1.34kg、M/L=1.40kg
- サイズ
- S/M、M/L
- カラー
- 4色
オスプレー「ストラトス 36」
- 価格
- 17,000円(税別)
- 容量
- S/M=33L、M/L=36L
- 重量
- S/M=1.44kg、M/L=1.50kg
- サイズ
- S/M、M/L
- カラー
- 4色
オスプレー「ストラトス 50」
- 価格
- 19,000円(税別)
- 容量
- S/M=47L、M/L=50L
- 重量
- S/M=1.61kg、M/L=1.67kg
- サイズ
- S/M、M/L
- カラー
- 2色
オスプレー「シラス 24」
- 価格
- 13,000円(税別)
- 容量
- 24L
- 重量
- 1.16kg
- カラー
- 4色
オスプレー「シラス 36」
- 価格
- 17,000円(税別)
- 容量
- XS/S=34L、S/M=36L
- 重量
- XS/S=1.40kg、S/M=1.45kg
- サイズ
- XS/S、S/M
- カラー
- 4色
※掲載した情報は、2019年1月現在のものです
「みんなの山道具」ユーザーのおすすめ度調査
ヤマケイオンラインのユーザーが実際に使っている登山用品を投稿するコーナー「みんなの山道具」。この記事ではユーザー投稿を登山ブランドごとにピックアップし、人気順(投稿数順)にギアをまとめた。