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すぐ身近にある山岳遭難、ワタシの単独行、遭難・ヒヤリハット体験

Yamakei Online Special Contents
基礎知識 2019年02月05日

自分の実力を客観的に把握して、綿密な計画・準備を行い、的確な行動が求められる「単独行」。しかし、慎重な行動を行っていても、思わぬ「ヒヤリハット」が待ち受ける。単独行をふだん行っている登山者の、ヒヤリハット体験の一部を紹介する。

 

一般登山者約1500人に聞いた遭難・ヒヤリハット

『山と溪谷』2019年2月号の特集のために、ヤマケイオンライン上で行った、遭難・ヒヤリハットの読者アンケート。本アンケートに協力してくれたのは、普段から単独行をよく行なうという登山者1498人となった。

回答者のプロフィール


このうち、遭難やヒヤリハットを体験したことがあると回答したのは809人(約54%)。半数以上の人が単独行でのトラブルを経験しているようだ。

投稿いただいたヒヤリハットを分析すると、圧倒的に多いのは「道迷い」。次に「転倒・滑落」「ケガ」「装備の不備・紛失」「到着遅れ」「天候の急変」などが並んだ。

そこで今回は、「私の遭難・ヒヤリハット体験」から一部を抜粋して紹介しよう。

単独行者のヒヤリハット体験で最も多いのは「道迷い」(山と溪谷2019年2月号より)

 

単独行者7人の体験談

その1 濃いササヤブで身動きもできずに

[カテゴリー:道迷い]
中央アルプスの木曽駒ヶ岳から安平路山(あんぺいじやま)へ縦走した際、奥念丈岳の先で背丈以上のササヤブに捕まり、進むべき方向もわからなくなってビバークした。翌日引き返そうとしたが、踏み跡を外し完全に身動きできなくなった。スマホのバッテリーや水も少なくなり、パニックに。110番通報し、ヘリで救助された。(60代男性)

 

その2 あわや大惨事・・・

[カテゴリー:道迷い]
西上州の裏妙義を登山中に道を間違えた。崖の上から人の声が聞こえたので登ろうとしたら転落。体が2回転して木の根元に股が挟まり九死に一生を得た。(50代男性)

 

その3 急な斜面の下りにて

[カテゴリー:転倒・滑落]
北アルプス・有明山の急坂を下山中、濡れた落ち葉で足元が滑り転倒。岩にぶつかり額から大量出血した。タオルで止血を試みるも、本当に血が止まったのかわからず不安だった。そのまま自力で下山したが、頭蓋底骨折で即入院。一人では傷の状態もわからず、単独行の危うさを知った。(50代男性)

 

その4 手袋をつけても血で滑って・・・

[カテゴリー:転倒・滑落]
ヤブこぎで足が滑り、沢筋に約50m滑落。必死の思いでササをつかんで停止するも、両手に深い擦過傷を負う。手袋をつけても血でササが滑って登り返せず、上流側の岩場を登り、途中でビバーク。翌日、3時間かけて稜線に復帰した。(50代男性)

 

その5 途中で補給できると、ひとまかせに

[カテゴリー:装備の不備]
8月下旬、水を500㎖しか持たずに丹沢・大倉尾根に出かけた。途中、当てにしていた茶屋が休業で水を補給できず、そのまま塔ノ岳をめざしたが脱水に。両脚が痙攣して仰向けに倒れてしまった。救助要請する直前に登山者が通りかかり、水をもらった。謝礼は受け取ってもらえず、「今度はあなたが誰かを助けてあげてください」の言葉。自らの行動を反省した。(50代男性)

 

その6 なかなか毒を吸い出せない

[カテゴリー:野生動物]
スズメバチにあごを刺され、猛烈な痛みと血圧低下を感じた。ポイズンリムーバーの使い方がわからず、また刺し傷が見えないためなかなか毒を吸い出せない。ようやく毒が出たときには心底安堵した。下山後、検査でハチアレルギーと判明した。(40代女性)

 

その7 経験も装備も未熟だった

[カテゴリー:天候急変]
10月、北アルプスの鹿島槍ヶ岳から五竜岳縦走の際、八峰キレットで粉雪が舞い、三段紅葉に浮かれていたら吹雪に。登山経験も装備も未熟。岩のペンキ印が見えず、危険な岩稜地帯でうろうろ。あとから来た男性に励まされ、一緒に五竜山荘までたどり着いた。二つ玉低気圧により北ア稜線で8人が亡くなったと下山後に知った。(70代男性)

 

あなたも経験したことがないだろうか

今回紹介したのは、山と溪谷・2019年2月号の特集「リスクに備える単独行の登山術」より、一般登山者の遭難・ヒヤリハット体験の一部を取り上げたものだ。

登山経験や技術に差があれど、どれもちょっとしたミスがトラブルに引き金になっている。あなたも共感できるエピソードがあったのではないだろうか。

2月号ではこういった単独行のリスクを減らし、万一に備えるためのテクニックを紹介している。一般登山者の体験談も自分の登山の参考になるので、ぜひ読んでほしい。

危機管理 遭難・事件 単独行
教えてくれた人

山と溪谷編集部

『山と溪谷』2019年7月号の特集は「槍ヶ岳と穂高岳」。何度歩いても飽きない、あたらしい発見のあるヤリホの魅力を余すところなく編集しました。

⇒ 山と溪谷7月号はこちら

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