BCでは、できるだけ経験者と複数で滑走しましょう 島崎三歩の「山岳通信」 第139号

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長野県が県内で起きた山岳遭難事例について配信している「島崎三歩の山岳通信」。2019年2月14日に配信された第139号では、バックカントリーは、高度な知識や経験が求められることを改めて説明している。

 

2月14日に配信された『島崎三歩の「山岳通信」』第139号では、2月2日~3日に起きた3件の山岳遭難事例について説明している。以下に抜粋・掲載する。

  • 2月2日、北アルプス白馬乗鞍岳で、30歳の男性が北アルプス白馬乗鞍岳でバックカントリースキーをしていたところ、雪崩に巻き込まれて負傷する山岳遭難が発生。大町署山岳遭難救助隊らにより救助された。

北アルプス白馬乗鞍岳での雪崩・遭難の現場の様子(長野県警察本部 ホームページ 山岳遭難発生状況(週報)2月8日付)

  • 2月3日、北アルプス唐松岳で、単独で入山した30歳の男性が悪天候のため道に迷い、行動不能となる山岳遭難が発生。男性は翌4日に県警山岳遭難救助隊、および北アルプス北部地区遭対協白馬班により救助された。

  • 2月3日、栂池高原付近で、単独でバックカントリースキーをしていた64歳の男性が、道に迷い行動不能となる山岳遭難が発生。男性は翌4日に大町署山岳遭難救助隊、北アルプス北部地区遭対協小谷班により救助された。

 

長野県警山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス

1月5週は、3件の遭難が発生し、うち2件はバックカントリースキーによる遭難です。バックカントリーでの滑走は、地形、気温、雪質、前日までの積雪量等高度な判断が求められます。できるだけ経験者と複数で滑走するとともに、地図を確認し、万が一の際は、自分たちで対応できる技術を身につけてから滑走しましょう。

登山についても、気象判断は非常に重要です。悪天候の際は、救助活動も長期化する場合があります。万が一に備えて、ツェルト、防寒具、着替え、ストーブ、非常食等ビバークできる装備を携行してください。

プロフィール

島崎三歩の「山岳通信」

信州の山岳遭難現場と全国の登山者をつなぐために発行。「登山用品店舗スタッフ」「登山情報サイトを利用する登山者」「長野県内の各地区山岳遭難防止対策協会」などに対して、長野県の山岳地域で発生した遭難事例を原則・1週間ごとに、「安全登山」のための情報提供をしている。

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島崎三歩の「山岳通信」

長野県では、県内の山岳地域で発生した遭難事例をお伝えする「島崎三歩の山岳通信」を週刊で配信。その内容をダイジェストで紹介する。

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