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プロガイドが教える「本当に使える技術」とは!? 経験に裏打ちされた納得の登山術を紹介

Yamakei Online Special Contents
登山技術 2019年04月03日

さまざまな媒体で解説されている、登山のノウハウや技術。しかし、その内容で、ほんとうに学べただろうか? 安全に登山を楽しむためにも、独学やネットでは手に入らない現場で「本当に使える技術」を、知識と経験が豊富なプロガイドから学んでみてはいかがだろうか。

 

安全な登山や着実なステップアップのためには、正しい登山術を身につけていく必要がある。

入門的なハウツー技術はインターネットや書籍でも簡単に入手できるが、実践的な登山術について学ぶのはそう簡単ではない。そこで頼りになるのが、豊富な登山経験を通して知識と技術を習得しているプロの登山ガイドや山岳ガイドたちだ。

そう。プロガイドこそ、「登山で本当に役立つ技術」を知っているのだ。『山と溪谷』編集部は、「プロガイドに教わる登山の基本 50の実践」と題して特集を組み、発売中の『山と溪谷』2019年4月号にまとめている。

この号では、登山術についてプロガイドたちに多くの登山者が気になる質問をぶつけている。今回は、その一部を紹介しよう。

 

Q.なるべく疲労を抑えたい。安全で疲れない歩行の基本は?

A.「軸足を作る」を常に意識すること 【回答】国際山岳ガイド・久野弘龍さん


「平地と登山での歩行は、一見同じように見えますが、実は運動が異なります」と説明する久野さん。久野さんによると、平地での安定した歩行は、

  • ①前に足を出す&重心移動
  • ②出した足の着地と同時にもう片方の足を前へ出す&重心移動

――と常に重心を容易に移動できる。

一方、登山の歩行は、足元の悪さから体が不安定になるので、平地と同じように歩行するとバランスを取ろうと力んだり、膝が曲がった状態が続いたりと、筋力を無駄に消耗してしまう。

その点を踏まえ、久野さんは「登山の歩行で意識すべきは軸足を作ること」と強調する。登山の歩行は以下の3つのフェーズに分かれるそうだ。

  • ①軸足一本で支える(軸足を作る)
  • ②もう片方の足を前に出し着地
  • ③出した足へ重心を移動し、次の軸足にする

「軸足をしっかり作ることが安全登山にもつながります」と久野さん。詳細については、4月号を参照してほしい。

 

Q.今季は北アルプスに挑戦したい。3000m級の山に持っていく装備のポイントは?

A.高機能なものを、軽量コンパクトにまとめること 【回答】国際山岳ガイド・近藤謙司さん


3000m級の岩稜を歩くガイドをこなす近藤さんは「軽さは安全登山のポイント。装備は軽量コンパクト化を意識し、40L前後のザックに収めている」と話す。

また、近藤さんが夏山登山の必携装備に挙げるのがハイドレーションパック。「行動中にこまめに水分補給することで、喉の渇きを抑え、疲れにくくなることに加え、一度に多量に飲まないのでトイレに行く回数も減らせる」と解説。

ほかに、スマートフォンやGPS、スマートウォッチなど、電源が欠かせないギアが増えているので、充電用バッテリーやソーラー式充電器も必ずもっていくようにしているという。

 

Q.登山翌日の仕事がつらい。疲労を残さないようにするには?

A.アミノ酸を摂取 【回答】登山ガイド・橋谷晃さん

A.脚だけでも水風呂でアイシング 【回答】山岳ガイド・廣田勇介さん

A.水をたくさん飲む  【回答】登山ガイド・木元康晴さん


疲れを体にためないために、プロガイドたちにそれぞれの疲労回復法を伺うと、多彩な意見が返ってきた。

橋谷さんは「消費したエネルギーを補うために、アミノ酸系サプリメントを飲んだり、高たんぱくな食事をとったりしている」と回答。ただし、前出の久野弘龍さんによると、食事をとりすぎると疲労回復に使うエネルギーを消化にかかってしまうので食事の量には注意が必要という。

廣田さんのオススメは入浴。しかし、はじめから湯船ではなく、シャワーを浴びた後、まずは水風呂で冷やすのがよいという。いきなり湯船で体を温めると筋肉の炎症が悪化するので注意が必要だそうだ。アイシング後に湯船に浸かろう。ほかのプロガイドからも「まず冷水に浸かる」、「冷水と温水を交互に浸かる」などアイシングを薦める意見が目立った。

「登山中だけでなく下山後の水分補給も大切」と説くのは木元さん。体にたまった老廃物の排出を促す効果が期待できるという。


発売中の4月号では「本当に使える技術」を全方位から解説。

①登山技術の学び方、②登山のプランニング、③装備、④歩行技術、⑤行程管理、⑥天気と行動判断、⑦ナビゲーション、⑧リスクマネジメント、⑨緊急時の対応、⑩疲労回復、⑪生涯登山

と、11カテゴリーに分け、計50の質問を11人のプロガイドに聞いている。
「今年は技術を磨いてこれまでより難しい山に挑戦する」とか、「これからも怪我なく安全に登山を楽しみたい」などと思っている登山者にぜひ一読いただきたい。プロたちが現場で身に付けてきた「生の技術」は多くの登山者にとって有益だろう。

トレーニング セルフレスキュー 歩き方
教えてくれた人

山と溪谷編集部

『山と溪谷』2019年6月号の特集は「剱岳と立山 大岩壁と残雪、深い渓谷に守れた、アルピニズム薫る歴史と信仰の山々を歩く」。北アルプスを代表する山岳エリア、剱・立山連峰。
氷河に削られ豪雪に磨かれた険しい岩壁と谷をもち、数々の登攀のドラマの舞台となってきた剱岳、豊かな水がはぐくむ生態系に加えて、山岳信仰の長い歴史が独特の世界を形成している立山。
この夏は剱岳と立山の尾根や谷をめぐり、稜線を旅してみませんか?

⇒ 山と溪谷6月号はこちら

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