いしかりだけ
石狩岳
北海道 | 石狩山地
東大雪の主峰。アルプス的な彫りの深い山容を持ち、また最も奥深い位置にあるため、多くの登山者の憧れをそそる。明治7年(1874)開拓使の雇用外国人・ライマンは石狩川を遡り石狩岳の南鞍部を越え十勝側に下った。同9年(1876)開拓大判官・松本十郎はライマンの足跡をたどり、6月28日、石狩岳の頂上に到達した。明治初期、石狩岳は今の大雪山を意味した。現在の名称となったのはこの山が石狩川の水源として確認されて以後。イシカリの意味は諸説あるが不明だ。大島亮吉がトムラウシ山に続いて登頂したのは大正9年(1920)である。
もう1つの記録的な登山は昭和3年(1928)の北大、伊藤秀五郎らの冬期登山だ。彼らは大函の凍結を待って石狩川を遡り、夏に準備した小屋をベースに2月8日登頂した。
現在の石狩岳登山は割と容易である。三股から入山、車道終点に車を置いて、頂上東に這い上がる急な「シュナイダーコース」を登り、6時間30分ほどで頂上だ。また十石峠から音更山経由は7時間ほど。両者を循環するのもよいだろう。さらに足を延ばして沼ノ原、五色ガ原を経てトムラウシ山へ至るのは、道内で最もすばらしい縦走コースの1つだ。
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