三重県大安町（現いなべ市）と滋賀県永源寺町（現東近江市）にまたがり、藤原岳と釈迦ヶ岳の間に位置する。山容は女性的な半円型をしている。
山名は、郷土資料によると、雨を呼ぶ竜神にちなんだとされている。しかし、大正ごろまでの地図には、山名の記載はない。
山上一帯は、ササやススキの敷きつめられた広い草原になっており、眺望も抜群である。また、山麓の宇賀渓は、奇岩、渕、滝が断続し、鈴鹿（三重県側）一の渓谷美を誇る。白い砂礫、奇岩、矯形樹が組合わさって箱庭のような景観をつくる“砂山”は、渓谷とともに絶好の散索コースになっている。
登山コースは多い。宇賀渓からだけでも遠足尾根、金山尾根、ヨコ谷（中道）、石榑（いしくれ）峠（表道）がある。山頂までは3～4時間。治田峠や滋賀県側からは、かなり時間を要する。