札幌市の南西にそびえ、市街地のどこからでも眺められる市の象徴。アイヌ語でインカルシュペ「いつも物見をする所」つまり眺望山であり和名では円山。それが開拓期に隣の小山に円山と名づけてしまい、その小山がモイワ「小さな山」であったため、転訛して現在の藻岩山に定着した。
　山腹は開拓当初から保護されてきた、寒冷広葉樹と北方針葉樹の混交林で、豊富な種類が密生している。北東斜面は、大正11年（1922）に史跡名勝天然記念物に指定された。
　登山コースは慈啓会病院前、旭山記念公園、藻岩山スキー場、小林峠にあり、円山からは縦走コースもある。
　霊場として開削された慈啓会病院前からの登山道には、西国三十三カ所の観音石像が安置されている。頂上直下までロープウェイと自動車で各自思い思いの時間で登れる。