シーンに合った素材の見極めが決め手
アークテリクス
「ガンマ パンツ」徹底解剖

動きやすさや耐久性は当たり前。
ガンマシリーズがこだわるもう一つの要素とは?

登山やハイキングで使うパンツに必要な要素のなかでも、気温が上がる季節にとくに重要なるのが、汗や暑さへの対策。トップスのように着脱で調整がしにくい分、素材そのものの機能が、パンツの快適性を大きく左右する。春夏にもっとも多く用いられる素材といえば、伸縮性や耐久性、通気性や撥水性などに優れる、薄手のソフトシェル素材だろう。

各ブランドから多くのモデルが販売されているが、どの製品を見ても、ソフトシェルの基本的な素材特性に、圧倒的といえるほどの大きな違いはない。登山用に作られたものなら、動きやすさや耐久性も当然確保されている。そのなかで、アークテリクスのパンツが多くのユーザーに選ばれる理由は、着る人を美しく見せる、シルエットの美しさだ。

コンパクトでもたつきのないラインは、素材の伸縮性だけに頼らない、カッティングの技が生み出すもの。独自素材の機能を最大限に引き出すデザイン力が、男女や使用するシーンを問わず、すべての製品に注ぎ込まれている。

「ガンマ」は、登山やハイキングのためのソフトシェル製品を集めたシリーズ。ここに、春夏用としてラインナップされた3つのマウンテンパンツについて、それぞれの特徴や違いに注目しながら、シーン別の使い分けについて解説していこう。

アークテリクス/1989年、カナダのノース・バンクーバーで設立したアークテリクスは、自然からインスピレーションを受けた美しい商品を設立以来生み出し続ける。様々なアウトドアフィールドで培った技術や経験を基盤にしながら、世界最高のデザインとクラフトマンシップを背景に徹底してパフォーマンスにこだわった、最高品質の製品を生み出し続けている。

あらゆるシーンをカバーするマウンテンパンツの基本形

ガンマ LT パンツ

マイナーチェンジを重ねながら、長年にわたって春夏用マウンテンパンツの中核を担うロングセラー。LT(Lightweight)の名前どおりの軽さと、優れた伸縮性、幅広い場面で使える耐久性が、高い次元で揃えられている。

素材は、ナイロンとポリウレタンを合わせた糸を、二重織りに仕立てたオリジナルのソフトシェル。フラットな表面は、優れた耐久性と撥水性を発揮し、通気性と防風性の両方をバランスよく備えて、変わりやすい高山のコンディションに柔軟に対応する。肌に点で触れる特殊な凹凸を備える裏面は、貼りつきやまとわりつきのない、さらりとした肌触り。レイヤリングもしやすいので、1枚で使うのはもちろん、インナーを合わせれば3シーズンフルに活躍する。

Point
アルパイン環境を見据えた
ディティールデザイン

薄手のウェビングを使ったウエストベルトに、シンプルで扱いやすいフック型のバックル。薄くフラットなフロントボタンも、ハーネスやウエストベルトとの干渉を意識したデザイン。ポケットをヒップにはあえて作らず、大きな足上げの影響を受けにくい太ももに設けるなど、ブランドの原点でもあるクライミングのためのアイディアが、一般登山から登攀要素の多いアルパインシーンまで、幅広い場面でストレスなく行動するための重要な役割を果たしている。

Point
使用シーンをさらに広げるアレンジの余白

超軽量でコンパクトなコードロック付きのドローコードを備える裾は、シューズのボリュームやアクティビティの内容、その場の状況や着こなしに合わせて、スタイルをチェンジできる。長い砂利道や大きな雪渓に出くわす可能性があるのなら、手持ちのストレッチコードを荷物に忍ばせておくといい。裾に設けられたグロメットに通すだけで、小石や雪の侵入を防ぐ簡易ゲイターの役割を果たす。ミニマルな仕様に最小限の準備を加えれば、快適度は大きく上がるはずだ。

日本の夏山を涼しく歩く、速乾性重視の快適な履き心地

ガンマ クイックドライ パンツ

先シーズンは「パリセードパンツ」として発売されていた人気モデルが、名前を変えてガンマシリーズに加わった。薄手で速乾性に優れた極薄のソフトシェルは、表面にシボ感のある布帛ライクな素材感。どこか都会的なイメージがあり、両サイドとヒップ、太ももの合計5つのポケットで、充分な収納力も備えている。

ほかのガンマパンツと比較すると強度やストレッチ性は控えめだが、3D設計で動きやすく、ハイキングや軽登山のための耐久性は充分。夏の低山や風の通らない林のなかを延々と歩くなら、涼しさを最優先するのが正解だ。濡れても驚くほどすぐに乾くので、水辺のアクティビティや変わりやすい天気の1日にも使いやすい。蒸し暑い日本の夏にふさわしい、涼しさ自慢の1本だ。
Point
涼しさのために必要な3つの素材力

このパンツの個性を際立たせるのが、素材が持つ「通気性」、「速乾性」、「肌触り」という機能。テラテックスナイロンの採用により実現された優れた速乾力、ムレや濡れを感じさせないクールな触感が、行動中の涼しさをつくり出す。とはいえ、涼しさを求めて生地を薄くすれば、その分強度は低下する。変わりやすい山の気候では、通気だけでなく防風性が必要な場面も少なくない。涼しさと耐久性、プロテクション性という、相反する要素のベストバランスを導き出したからこそ、マウンテンパンツとしての涼しさが裏付けされているのだ。

機能や耐久性はそのままに、ライトに使える夏用モデル

ガンマ SL パンツ

SL(Super Light)の名前からもわかるように、ガンマシリーズの春夏用ベーシックモデル「ガンマ LT パンツ」を、さらに薄く、軽くしたのがこのモデル。アルパイン環境でも使える耐久性を保ちつつ、より気温の高い環境で快適に使えることをテーマにしている。

「ガンマ LT」が二重織りなのに対して、「ガンマ SL」はシンプルな一重構造。素材以外のディティールは、裾のグロメットが省略されている以外はほぼ同じ。メンズは軽量なAequora AirPerm™素材を採用して耐摩耗性に加えて防風性と通気性をバランスよく実現、ウィメンズはフォーティアス 1.0 ソフトシェルを採用して動きやすさと耐久性のあるパフォーマンスを実現した。いずれも、ハードな使い方に対応する強度と、暑さを軽減する薄さを両立している。夏用アルパインパンツという位置付けだ。

Point
アルパイン仕様×軽量素材の使いやすさ

どちらも夏用の軽量モデルだが、「ガンマ クイックドライ パンツ」が涼しさを最優先しているのに対して、こちらは耐久性のレベルを落とさず涼しさにアプローチしている点が大きく違う。やや厚手の「ガンマ LT」と比較すると、生地の薄さが気になるところだが、岩に体を擦りつけるのをためらう必要のない強度は確保している。標高が低い場所での岩との格闘や、最終目的地までに長い水平移動がある場合など、強度と薄さの両面を備えることが、大きなメリットになるだろう。

シーン別ベストチョイスはコレ!

3つのガンマパンツの選び方

このように、それぞれに個性のある3つのガンマパンツだが、コンパクトなシルエットやクリーンな素材感など、見た目はどれも、夏の山で快適に使えそうなものばかり。マウンテンパンツとしての基本的な機能は高いレベルで備わっているため、どれを選んだとしても、春夏の環境で使えないわけではない。しかし、それぞれの製品コンセプトを理解して、状況にふさわしいベストマッチの1本を選べば、機能が余すところなく発揮されて、より快適に使えるはずだ。具体的にどんなポイントが、どんなシーンで活かされるのかをチェックして、使い分けのノウハウを手に入れよう。

特に暑さが厳しい環境なら…
ガンマ SLパンツ

暑さから逃れられない低山や、運動量の多いスピーディな移動、沢沿いのトレイルには、通気性と速乾性を重視

中級山岳の樹林帯を歩くなら…
ガンマ クイックドライパンツ

樹林帯と岩のエリアが混在するコースや、標高が低くタフなシーンには、丈夫で軽快な薄手のタイプが快適

アルパイン要素の高い高山で使うなら…
ガンマ LTパンツ

温度変化の大きい標高の高い場所や、摩擦ストレスの多い岩稜帯には、耐久性の高い万能モデルを迷わずセレクト

製品ラインナップ

ガンマ LT パンツ メンズ
  • サイズ:XS-XXL
  • 重量:355g
  • カラー:4色
  • 価格:19,800円(税込)
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ガンマ LT パンツ ウィメンズ
  • サイズ:00-8
  • 重量:295g
  • カラー:4色
  • 価格:18,700円(税込)
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ガンマ クイックドライ パンツ
  • サイズ:28-36
  • 重量:280g
  • カラー:4色
  • 価格:16,500円(税込)
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ガンマ SL パンツ メンズ
  • サイズ:28-36
  • 重量:290g
  • カラー:4色
  • 価格:15,400円(税込)
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ガンマ SL パンツ ウィメンズ
  • サイズ:00-8
  • 重量:230g
  • カラー:4色
  • 価格:16,500円(税込)
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アークテリクス コールセンター
TEL 03-6631-0833