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山岳ライター 高橋庄太郎

高校の山岳部で山歩きを始め、登山歴は30年以上。重い荷物を背負ったテント泊縦走を愛し、サポート系タイツの着用歴も10年以上になる。著書に『テント泊登山の基本』(山と溪谷社)などがある。
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「もう少しだけ頑張りたい」ときに、頼るタイツ

山中を歩く際、僕はロングパンツよりもショートパンツが好きだ。裾がバタついて汚れやすいロングパンツに対し、ショートパンツは足さばきがよく、解放的な気分になれるのが、その理由。少々の擦り傷くらいは気にせず、暑い時期は素肌のまま着用することも多い。だが、「ここぞ」というときは素足ではなく、さまざまな機能をもつサポート系のタイツを合わせている。

Point.01
ショートパンツにサポートタイツを合わせたスタイル。10年くらい前までは少数派で人目を引いたが、いまや非常にポピュラーな登山のウェアリングだ。

では、どんなときが「ここぞ」なのか。

たとえば、一日の行動時間が長いときや、一気に長距離を歩かねばならないとき。足腰への負担が大きくなるので、筋や関節の動きをサポートしてくれるタイツの力で、少しでも楽に行動したいと思うからだ。また、険しい岩場が続く道では、ひどい擦り傷を負う可能性もあり、肌を守る意味でも着用することもある。

ただ、暑い夏はタイツを着用していると蒸れを感じることもあり、大汗をかくとタイツが湿ったままの時間が長く、快適ではないと思うこともないわけではなかった。

そんなときにとうとう登場したのが、C3fit“インパクトブリーズロングタイツ”だ。その特徴は「通気性の高さ」。メッシュパネルが広い範囲に使われており、気温が高い時期でも涼しく歩けるという。じつは僕は10年以上のC3fitユーザーで、これまでに何種類もの同社のタイツを履き続けてきたが、実際これほどメッシュ部分が広いモデルは初めてなのである。

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脚の肌に感じるのは、新鮮な山の空気

実際に山中で試してみると、たしかによく風を通すのがわかる。なにしろ、歩き始めたばかりで体がまだ温まっていない時間帯は、ちょっと涼しすぎるのではないかと感じるほどだ。

しかし、10分も歩くとタイツに感じていた涼しすぎるという感覚はなくなり、程よい体感温度に。そして30分以上も歩いて汗が流れ始めたころには、メッシュを通して肌に触れる新鮮な空気の冷たさがうれしくなる。これまでのタイツであれば、すでに暑苦しく思い始めるようなタイミングなのに、いまだ脚部の冷涼感が保たれているのである。

Point.02
吹きさらしの岩場を歩いていると、生地を通過した新鮮な風が足の肌に触れ、心地よく汗が発散していくのがわかる。
Point.03
膝裏はメッシュパネル。肌の色が少し透けて見えることからも、このメッシュパネルの薄さがイメージできるだろう。
Point.04
着用前にメッシュパネル部分を空に透かしてみたところ、ご覧の通り。メッシュの裏側にある木の葉の様子も丸わかりだった。

メッシュパネルは股間から臀部、膝裏までの広範囲に使われ、汗がたまりやすい腰の裏にも採用されている。ざっと見た感じだと、タイツの総面積の半分ほどだ。これだけの広さがあれば全体としての通気性が悪いはずはない。それに、このメッシュは柔らかくて伸縮性が非常に高く、体に密着しても体の動きを損なわないことにも貢献しているようだ。

Point.05
タイツに使われている数種の生地はどれも伸縮し、とくにメッシュ生地のストレッチ性は驚くほどだ。
Point.06
傾斜がきつい道や倒木が多い道では、足を大きく上げたり、歩幅をこまめに変えたりしなければならないが、脚に無用な負担がかかることはない。
Point.07
膝部分には伸縮性が異なる3種の生地が使われ、膝関節が正しく働くようにサポートしている。これで足が本来持つ力が十分に発揮される。
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程よい締め付け感で、ストレスなく膝と腰をサポート

サポートタイツというものは、伸縮性が異なる数種の生地を組み合わせ、筋肉や関節といった脚の各部に異なる圧力を与えて、体の力を引き出したり、疲労軽減効果をもたらしたりしてくれる。しかし脚に与える圧力が強すぎると、締め付け感が不快になり、リラックスした気持ちになれないことも多い。その点、インパクトブリーズロングタイツは柔らかなメッシュパネルが広いこともあり、過度な締め付けは感じられないのが好印象だ。

Point.08
じつは、足を大きく曲げたまま長い時間過ごすのは、もっともリラックスしたい休憩時だったりもする。しかしこのタイツは座った状態でもあまりタイトな感覚がなく、心身を解放できる。
Point.09
立ち止まっていると、細かなメッシュのあいだから風がダイレクトに肌へ吹き付けるのがわかる。暑い時期は、これが心地よい。

尾根伝いの道を何時間も出歩いているうちに、僕のTシャツは汗で濡れてしまった。ウール素材で乾燥するスピードは遅くないはずだが、発汗量はそれ以上だったというわけだ。だが、通気性が高く、速乾性も上々なインパクトブリーズロングタイツはサラっとした感覚を保っている。僕がいちばん気にしていた腰の裏のメッシュパネルも少々湿ってはいるが、気になるほどではない。

正直なところ、これまでのC3fitの製品のなかには、腰の裏の汗がなかなか乾燥しなくて不快なものもあり、休憩中や歩き終えた後、汗で濡れた腰から冷えはじめるため、早く脱ぎたいと思うことも珍しくはなかった。だが、インパクトブリーズロングタイツならば、汗冷えの心配はあまりしないでよさそうだ。

腰の裏のメッシュパネルの反対側、つまり腹部にはウエストを締めるヒモがつけられている。この存在も僕を安心させてくれるものだった。僕はお尻の大きさのわりに腰は細く、ウエストをしっかりと締めていないとタイツが下がってきやすく、歩いている途中で何度もずり上げなければいけなくなる。とくにバックパックが上下に動きやすい下り道では大きな問題で、非常に面倒なのだ。だが、このようなヒモがあるだけでタイツは下がらず、履き心地が向上するのである。

単純なディテールだが、サポートタイツのなかにはこのようなヒモを省略しているものが多い。僕は腰にヒモがないタイツは、それだけで選ばないほど重視しているポイントでもあり、地味な点ではあるが、こんなところもインパクトブリーズロングタイツは評価できる。

Point.10
シンプルなヒモがつけられたウエスト部分。薄い平織りなので、結んだときにゴロついて腹部に違和感を覚えることはない。
Point.11
下り道を長く歩いていると、タイツが少しずつ下がってくるという人は多い。だが、このタイツであれば、大きな支障はないだろう。
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翌日に疲れを残さない、快適な登山

長時間かつ長距離を歩いても、インパクトブリーズロングタイツにはなにも問題を感じず、快適なまま丸一日行動できた。これを履いていたから疲労が少なかった……とまでは断言できないのは、履いていないときと履いていたときのことをどうにも比較しようがないからだ。しかし、体に負担を与えない程度の疲労感で歩けたのは、きっとインパクトブリーズロングタイツのおかげなのだろう。

こんなインパクトブリーズロングタイツに懸念することがあるとすれば、あまりに通気性がよいので、春先や晩秋に使うと足が冷えすぎる恐れもあるということだ。季節や気温に合わせ、保温力が高いタイツと併用するのがよさそうである。また、メッシュ生地は先が尖った笹や枝に引っかかりやすい。見た目以上に強靭な素材とはいえ、ヤブを漕いで歩くような場所では破らないように注意したほうがよいだろう。

最後に、僕が「ここぞ」というときにサポート系タイツを利用する理由を、もうひとつだけ加えたい。それは、「怪我の予防」だ。つまり、膝や痛くなってからタイツを利用し始めるのではなく、あらかじめ痛くならないようにタイツを履いておくということだ。体に負担が多そうな山行の際、タイツの力で膝関節を正しく働かせて歩けば、関節や軟骨への負担が減る。その結果、年齢を重ねても膝を傷めず、いつまでも楽に歩けるようになるだろう。膝だけではなく、腰への負担についても同じことが言えるはずだ。

現在の僕は、いつもというよりは、「ここぞ」というときに着用しているが、加齢とともに出番の回数はますます増えていくことだろう。現在すでに足腰に不安がある方はもちろん、これから先も体を傷めずに歩きたい方は、普段の登山からつねに着用することをお勧めしたい。なかでも蒸し暑い時期には、インパクトブリーズロングタイツが大きな味方になってくれるだろう。僕もこの夏、もっと使い込んでみるつもりだ。

C3fit インパクトブリーズロングタイツ

気温の高い時期におすすめの軽くて涼しいサポートタイツ。
各所に配されたメッシュパネルで高い通気性を保ち、熱のこもりやムレを軽減する。
腰周り、膝周りのサポートを両立しながら、112g(メンズMサイズ)とC3fitのロングタイツでは最軽量を実現している。

価格:12,000円(税別)
カラー:ブラック
サイズ:S、M、L、XL(メンズ)/S、M、L(レディース)

メンズ
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レディース
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—日本3百名山ひと筆書き挑戦中の田中陽希さんもC3fitを着用!—

田中陽希プロフィール
1983年埼玉県生まれ。大学卒業後、アドベンチャーレースに出会い、プロアドベンチャーレーサーとして活動する中で、2014年に「日本百名山ひと筆書き」、翌2015年には「日本2百名山ひと筆書き」を達成した。2018年1月1日より「日本3百名山ひと筆書き」をスタートし、現在も人力旅を進行中。
田中陽希さんの挑戦はこちらでチェック http://www.greattraverse.com/

インパクトブリーズタイツのフィールドテストは、朝6時から着用し、ロード7km、登山道22km、約9時間、行動しました。気温は高く、山の上でも20℃くらいありました。
汗をかきやすい部分を通気性のいいメッシュ生地にしたことで、身体の熱を逃がすことができるようになり、それでいて、膝回りなど、最低限のサポート力を損なわないため、一日着用していられます! トレッキングロングパンツを履いていても、涼しく感じられました!!

C3fit LINE UP

C3fitは、Conpression、Conditioning、Comfortの3つのCを実現し、サポートタイツ、ゲイターなど、運動時のパフォーマンスの向上に寄与するアイテムをラインナップ。

腰、腿、膝、ふくらはぎをサポートするタイツは登山者にとって欠かせないアイテムとなっている。

「好みで選ぼう! C3fitの登山におすすめなタイツ」
エレメントエアーロングタイツ

登山者に向けた特徴を持ち、フロントファスナー採用で着脱の容易さを実現。膝部にはサポートと動きの両立させる転写シートを採用。しっかりとしたサポート効果を保ちながらわずか128g(メンズMサイズ)と軽量に仕上がっている。

価格:14,000円(税別)
カラー:ブラック、インディゴネイビー、グレープパープル(レディースのみ)
サイズ:S、M、L、XL、BS、BM、BL(メンズ)/S、M、L、RS、RM(レディース)

メンズ
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レディース
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インパクトエアーロングタイツ

腰、もも、膝、ふくらはぎをしっかりサポートするロングタイツ。動きやすさを重視した独自の3D設計。肌面のベタつきが少ないドライメッシュ素材を採用。サポート効果を保持しながら、大幅に軽量化(メンズMサイズで119g)。

価格:13,500円(税別)
カラー:ブラック、インディゴネイビー、グレープパープル(レディースのみ)
サイズ:S、M、L、XL、BS、BM、BL(メンズ)/S、M、L、RS、RM(レディース)

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レディース
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インパクトエアー3/4タイツ

腰、腿、膝をしっかりサポートする3/4タイツ。動きやすさを重視した独自の3D設計。
肌面のベタつきが少ないドライメッシュ素材を採用。サポート部には伸縮する布帛素材を採用。

価格:13,500円(税別)
カラー:ブラック
サイズ:S、M、L、XL、BS、BM、BL(メンズ)/S、M、L、RS、RM(レディース)

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レディース
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インパクトエアーハーフタイツ

腰、腿をしっかりサポートするハーフタイツ。中殿筋から骨盤にかけてをしっかりサポートすることで、体幹を安定させ、大腿四頭筋の筋肉のブレを抑え、パワーロスを軽減する。

価格:10,000円(税別)
カラー:ブラック
サイズ:S、M、L、XL(メンズ)
※メンズのみの展開

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「下山後、山小屋でのリカバリーにおすすめ」
インスピレーションゲイター

一般医療機器「弾性ストッキング」の血行促進効果をもつ段階着圧設計のゲイター。血行促進効果によってむくみを軽減し、よりよいコンディションに導く。

価格:4,000円(税別)
カラー:ブラック、ミドルグレー、スモークネイビー、ホワイト
サイズ:XS、S、M、L、XL、XXL(ユニセックス)

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リポーズショートスリーブクルー

リポーズシリーズは「光電子」素材を採用したリカバリー時におすすめのコレクション。人の体温を吸収し遠赤外線として効果的に身体に輻射する機能を持つ。Wフェイスの少し地厚な生地で作られたTシャツは、アクティブレスト時から、日常のリラックス時まで幅広く活用できる。

価格:6,000円(税別)
カラー:ブラック、ミックスグレー、ホワイト
サイズ:S、M、L、XL(メンズ)/S、M、L(レディース)

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Shops

C3fitのアイテムは、ゴールドウインウェブサイトで購入できるほか、以下の各登山専門店でも取り扱っている。

店頭ではタイツの試し履きができるので、サイズに不安な方はぜひ店頭へ。