カシオからスマートウォッチ「PRO TREK Smart WSD-F10」が発売されたのが2016年。現在も登山者に好評を博す「WSD-F20」が登場したのは17年。そして19年1月、さらに登山者向けに改良された「WSD-F30」がラインナップに加わった。
「エクステンドモード」を搭載
WSD-F30の特筆すべき進化は、「エクステンドモード」の搭載によるバッテリーのロングライフ化だ。オフラインによるカラーマップ表示やGPSによるログ(軌跡)記録は、通常使用では約1日のバッテリー寿命だが、同モードを使えば、最大3日間利用できるようになる(GPSによる位置測位〈1分間隔〉、地図表示1日8時間利用した場合)。山行中はモノクロ画面で時刻や標高などが表示され、マップボタンを押すとカラーマップに変わる仕様。また、あらかじめ入力したスケジュールに合わせ、睡眠中は自動でスタンバイ状態になるなどし、消費電力を抑える機能も持つ。また、道迷いの可能性が低い場所やアプローチでは約1カ月のバッテリー寿命を持つ新機能「マルチタイムピースモード」に切り替えることで、さらに長い行程もカバーできるようになる。
ハード面の進化も忘れてはならない。PRO TREK Smartの称号を冠した高耐久・高機能はそのままに、小型化を達成。WSD-F20に比べ、一回り小さくなり、デイリーユースにも向く洗練されたデザインとなった。また、ベルトが柔らかくなり、ノッチ(穴)が細かく設定されたため、よりフィット感が増し、長時間でもストレスなく着用できる。
タッチパネルは、スマートフォンを扱う感覚で使える操作性のよさに加え、解像度が高くなったカラー有機ELディスプレイで、マップなどの細かな部分の描写性が向上している。
駆動時間が延び、山に強くなったWSD-F30。登山用スマートウォッチの最高峰をお探しなら、ぜひ!
アウトドアから日常まで
スマートウォッチの機能をフル活用
カラーマップ表示はもちろん、GPS機能や、スマートフォンと連動した通知機能や検索機能など、スマートウォッチとしての性能をフルに活用できる。「YAMAP」などの登山で使える豊富なアプリも使用可能。バッテリーの駆動時間は約1.5日。日帰り登山や、B.C.スキーなどの1DAYアクティビティ、デイリーユースにおすすめ。
最低限の情報をそなえた長期山行向けのモノクロ液晶モード
モノクロ液晶のみで、時刻や標高、方位、気圧などの情報を表示(「アウトドアスタイル」選択時)。カラー液晶表示やGPS、Bluetooth、Wi-Fi機能はオフとなり、消費電力が大幅に節約され、約1カ月のロングライフを実現。登山に必要な最低限の情報が凝縮された画面は、まさにデジタル版プロトレックの使い心地を実現している。
モノクロ画面&カラー地図で
2泊3日の山行でも使用可能に
通常はモノクロで時刻やバッテリー残量などを表示。マップボタンを押すとダウンロード済みのマップをオフラインでカラー表示。GPS機能は維持されており、ログの記録やマップ上での現在地確認ができる。BluetoothやWi-Fi機能はオフとなる。行動計画に沿った最適な電源管理で2泊3日の登山行程にも対応可能。
雪山登山やB.C.スキー&スノーボードでの使用を考慮し、ハードシェルの上からでも腕に着用できる別売りのクロスバンドが登場。付属の工具で簡単にバンド交換可能。ゲレンデの一日を記録し、データ表示できる「Ski Tracks」など、アウトドアシーンで使える豊富なアプリと併せて使おう。販売価格5000円(税別)。
カシオ独自の二層構造ディスプレイが進化! 1.2インチのディスプレイには、現在時刻に加え、標高や方位などのセンサー計測値の同時表示が可能となったモノクロ液晶と、新規搭載の高コントラストな有機ELディスプレイを採用。390×390ピクセルの高解像度画面が、高精細な表示と優れた視認性を発揮する。
各種パーツの小型化により、操作性はそのままに、縦は1.2㎜、横は3.5㎜、厚さ0.4㎜のダウンサイジングに成功。女性や手首の細い人にもフィットし、長時間でもストレスなく着用できる。スマートなデザインを施した質感の高いベゼルで、登山などのアウトドアシーンはもちろん、日常使いやビジネスシーンでも使いやすくなった。