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飛騨からアルプス

▷ 「飛騨から登る北アルプス フォトコンテスト 2019」 コーナーを見る

  上級 | いつか登りたい名山! 憧れの稜線へ!
  • 標高差が大きく長時間の登りを要する笠ヶ岳。
    一日ではたどり着かない秘境・黒部五郎岳。
    ここで見る絶景はあなたの登山人生の
    最も貴重な瞬間になるでしょう

どこから眺めても美しい岐阜県が誇る名峰

笠ヶ岳  かさがたけ/標高2898m

岐阜と長野の県境には槍・穂高連峰などの高峰が連なるが、それらを除いた、岐阜県単独の最高峰が笠ヶ岳。特徴的な山容もあってか、古くから信仰の対象とされ、播隆上人はこの山から槍ヶ岳の神々しい姿を仰いで、槍ヶ岳の開山を決意したという
抜戸岳から笠ヶ岳へ続く稜線。健脚者向け/秋の笠ヶ岳/登山道に咲くチングルマ


 山名は山の形が菅笠に似ていることが由来なのはいうまでもないだろうが、笠といってもいろいろな形がある。山頂部が膨らみ、肩が盛り上がるこの山は、平安時代の高貴な女性がかぶる市女笠を連想させる優美な姿だ。しかも、どの方向から眺めても、その笠の形を崩さない。

 登山道は3本あるものの、いずれも長いコースとなるため、決して登りやすいとはいえない。しかし、山頂からの展望はすばらしく、苦労しても眺める価値がある。一度行けば忘れられない山になるだろう。

 最短ルートは笠ヶ岳から続く稜線の抜戸岳に突き上げる笠新道だが、標高差1500m近くを短い距離で登るとても険しい道だ。バランスを崩すと転がり落ちそうなぐらいの急坂で、さらに南斜面で夏は暑いため、距離は長くなっても鏡平、弓折岳経由のコースをおすすめする。弓折岳からの稜線は槍・穂高連峰の眺めがよく、気持ちのいい道だ。宿泊地となる笠ヶ岳山荘は山頂のすぐ下にあるので、山頂からのご来光も拝みやすい。

 下山路に多く使われるクリヤ谷の道は山頂から下山口の中尾温泉までコースタイムで7時間近くと非常に長い。途中には足元の悪い急坂や沢の徒渉もあり、上級者向き。初心者は安易に入らない方が無難だろう。

適期/アドバイス

笠ヶ岳の稜線は森林限界を超え、気象の影響を受けやすい。夏は特に雷に注意しよう。登山適期は梅雨明け直後から10月上旬。笠ヶ岳山荘の営業は6月中旬から10月中旬まで。
入山の際は登山届を提出すること。

登山口までのアクセス

JR高山線高山駅近くの濃飛バスセンターから新穂高温泉までバスで1時間35分、1570円(濃飛バス TEL 0577-33-7780)。7月中旬〜8月中旬まではJR中央本線松本駅から新穂高温泉までの直通バスも運行している(2時間35分、2880円、アルピコ交通バス TEL 0263-35-7400、濃飛バス TEL 0577-32-1688)。

 

 笠ヶ岳に行ったら楽しみたいのが朝晩の槍・穂高連峰の眺めです。ぜひ、蒲田川対岸に聳える岩峰群の景色を楽しんでください。
 急なことで有名な笠新道。私は昔、ここを下った時に、あまりの急坂で筋肉が悲鳴をあげ、肉離れになった経験があります(笑)。最短ルートですが、通過の際はどうぞ気をつけて。また、クリヤ谷は大雨後は増水して徒渉ができなくなることもあります。雨中・雨後の行動は控え、事前に登山道の状況を笠ヶ岳山荘などで確認しましょう。

Chiho Kobayashi
  笠ヶ岳山荘・滋野 守さん  

日本百名山のひとつに上げられる笠ヶ岳。笠ヶ岳山荘からの大パノラマと、北アルプスの大自然が自慢です。飛騨の名峰、笠ヶ岳から見る北アルプス槍ヶ岳、穂高など大パノラマの景色をぜひ見に来てください。

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北アルプス最奥部の秘境を訪ねる

黒部五郎岳  くろべごろうだけ/標高2840m

黒部五郎岳は北アルプス南部の槍・穂高連峰と、北部の剱・立山連峰をつなぐ稜線上にある。山脈の最も奥まったエリアに位置するので訪れる人が少なく、秘境の趣が残る山だ。日程をゆったりとって、カールに咲く花々を愛でたい。
巨岩が転がる黒部五郎のカール/人気の黒部五郎小舎/山頂からは槍穂高までの大展望


 人の名前のようでユニークな山名は、黒部にあるゴーロの(岩がごろごろした)山が由来。その名の通り、カールには巨岩が点在している。

 最大の見どころは山頂の東に広がる黒部五郎カール。約2万年前の氷河期、この山を厚く覆った氷河が、斜面を削り取ってできた地形だ。稜線直下に岩壁がそそり立ち、その下には夏も豊富な残雪を見る。そして雪がとけた後の草原には、ミヤマキンポウゲやハクサンイチゲ、ウサギギクなど高山植物のお花畑になっている。日本離れした景色にうっとりするだろう。

 さて、岐阜県側からの登山道は、新穂高温泉から三俣蓮華岳を経由するものと、富山県との県境にある飛越トンネル手前から飛越新道、神岡新道を通るコースの主に2本ある。 後者は稜線に出るまでの行程が長く、歩く人が少ない。また、神岡新道にある避難小屋利用となるため、熟達者向きだ。一般的には前者のコースがおすすめだ。

 新穂高温泉からの往復の場合、最低でも3泊は必要となるロングコースとなる。しかし、途中に危険な岩場はなく、のんびりとした稜線歩きを満喫できるだろう。営業山小屋も適度にあるので、さまざまなプランニングが可能だ。しかし、山の奥深くへ入るので、エスケープルートが取りづらい。日程には余裕を持って計画したい。

適期/アドバイス

登山適期は梅雨明け直後から9月下旬。高山植物の花は7月中旬に見ごろを迎え、8月中旬まで楽しめる。秋も登山は可能だが、日が短くなるので1日の行程が長くなりすぎないように。黒部五郎小舎は例年9月末までの営業と、他の山小屋より営業期間が短い。
入山の際は登山届を提出すること。

登山口までのアクセス

JR高山線高山駅近くの濃飛バスセンターから新穂高温泉までバスで1時間35分、1570円(濃飛バスTEL0577-33-7780)。7月中旬〜8月中旬まではJR中央本線松本駅から新穂高温泉までの直通バスも運行している(2時間35分、2880円、アルピコ交通バス TEL0263-35-7400、濃飛バス TEL0577-32-1688)。

 

 黒部五郎岳の魅力はなんと言ってもカールに咲く豊富な高山植物。夏も残雪があり、日本離れした景観が楽しめます。できれば、黒部五郎小舎に宿泊して、のんびりとカール内を散策したいですね。
 ちなみに剱・立山から薬師岳、黒部五郎岳を経て槍ヶ岳へ向かう長大な縦走路は「ダイヤモンド・トレイル」と言われています。歩くには通常、1週間ほどの日程が必要で、なかなか行かれませんが、私もいつか歩きたいと夢見ているんですよ。

Chiho Kobayashi
  黒部五郎小舎(双六小屋)・小池岳彦さん  

深田久弥氏が絶賛した黒部五郎カールは、残雪から水が流れ、高山植物が咲き乱れるとても美しい場所です。広々とした雄大さに圧倒され、時間が止まったかの様な感覚にさえなります。黒部五郎小舎からカールまでは約1時間、ぜひ足を運ばれてはいかがでしょうか。

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