
ナビ機能で迷わず山に登れるか!? HUAWEI WATCH FIT 4 Proで本気テスト
文=吉澤英晃 写真=中村英史 デザイン=熊谷篤史
[PR] 2025.05.27
山での道迷い予防にナビゲーション機能は便利なツールだ。コースを外れたら知らせてくれて、進路が変わるタイミングも教えてくれる。それもあって、近ごろはナビ機能をもつスマートウォッチの需要が増えていると聞く。ただ、どこまで正確に道を案内してくれるのだろう? 新たに発売されたHUAWEI WATCH FIT 4 Proを身に着けて、ナビ機能の実用性を都内近郊の山で実際に試してみた。
[ テストした人 ]
吉澤英晃
よしざわ・ひであき/登山専門メディアで活動する山岳ライター。普段からスマートウォッチは身に着けているが、活用しているのは主にGPSの現在地確認だけ。ナビゲーション機能は数回しか使ったことがない。
丸山瑞貴
まるやま・みずき/山と溪谷オンライン編集部員。いままでスマートウォッチに触れたことがなく、ナビゲーション機能を使うのも今回が初。現在地の表示や道案内の正確さについてはテスト前から半信半疑。
出発前地図の表示具合を確認
丸山今回歩く埼玉県の奥武蔵にあるユガテ~越上山コースは、ふたりとも初めてですね。
吉澤行程の全体像は頭に入っているけど、細かい分岐までは覚えられないから、ナビゲーション機能を試すにはぴったりの条件じゃないかな。
丸山さっそくテスト用に借りたHUAWEI WATCH FIT 4 Proのナビ機能を起動させました。画面上でも正しくスタート地点の東吾野駅にいることになっています。
吉澤自分の向いている方向が▲マークで示されて、歩くコースはオレンジ色の太線で表示されているね。地図はカラフルで等高線も入っていて、縮尺は右上のダイヤルで変更できる。なかなか見やすい印象だね。
アプローチ試しにコースを
外れてみると……
丸山東吾野駅を出発して、舗装路からそろそろ登山道に入ります。
吉澤登山口へのアプローチは道が複雑でわかりづらいことが多いけど、画面上で歩くコースを簡単に確かめられるから、ここまで迷うことがなかったね。
丸山ナビ機能を試すために、わざと登山道に入らないで直進してみましょう。
吉澤……なにも反応しない。もう少し進んでみようか。
丸山あ、腕に振動が伝わって音声も聞こえました。100mくらい予定の道から外れると警告してくれるみたいです。もっと早く知らせてくれるとうれしい気もしますが、100mくらいならすぐにリカバリーできますね。
登山道画面表示&音声、
振動で進路をお知らせ
吉澤アプローチ中も何度か反応していたけど、進路が大きく変わることも振動と音声で知らせてくれるね。
丸山しばらく使った感じだと、この機能は曲がり角の約50m手前で起動することが多いです。
吉澤ただ、ゆるくカーブするような場所では反応しないから、ナビゲーション機能を100%頼って登山をするのは危うい気がするな。従来から言われているとおり、道迷いを防ぐには漫然と歩かず、頭の中で歩くコースと現在地を思い浮かべながら行動するのが鉄則だね。
丸山それができている状態で、補助的に進路を知らせてくれる機能があると心強い気がします。反応するたびに地図を見る機会が増えるので、その都度現在地を確かめられるのもいいですね。
一休み寸分の狂いもなく
現在地を地図上に表示

吉澤地図上に記載のある「ユガテ」に着いたね。
丸山FIT 4 Proの画面で現在地を確かめてみると、スタート地点のときと同じように正確にユガテにいることになっています。
吉澤スマートフォンの地図アプリの表示とも一致しているね。
丸山吉澤さん、見てください! FIT 4 ProのGPSの座標が標識に記載されている数値とぴったりです。
吉澤多少の誤差はあると思っていたけど、ここまで正確とは驚きだね。
丸山すごいですよね。FIT 4 ProのGPS機能って本当に高性能なんですね。
山頂標高の表示も
かなり正確

吉澤やっとピークに着いたね。標高の表示も確かめてみようか。
丸山ここでも数値はぴったりです!
吉澤ユガテで確かめたときは数メートル誤差があったけど、充分実用に足る範囲だったから、標高を計測する機能も高性能と言えそうだね。
下山後バッテリーは
どれくらい消費した?
吉澤約14kmのコースをゆっくり7時間かけて歩いてみたけど、一度も紙の地図を広げることなく、気づけばFIT 4 Proの画面表示だけでゴールできたね。
丸山充電100%の状態でスタートして、バッテリーの残量は33%。泊りがけの山行だと充電する必要がありますが、日帰りの行程なら充分なバッテリー容量といえそうです。
テスト後の感想


吉澤
進路を知らせてくれる機能が意外と便利に感じました。下山して目的の駅に向かう途中、道路を歩きながら右や左と次に曲がる方向を正確に教えてくれるので、いちいち立ち止まる必要がなく、スムーズにゴールできたのが好印象。手元ですぐに現在地、コースマップ、進路を確かめられるのもいいですね。
心拍数の表示が優秀で、これは初心者にも経験者にも役立つと思います。遭難を未然に防ぐには疲れずに歩くことが大切で、心拍数や今の状態を示すインジケーターを参考にすると、ちょうどいいペースをつかみやすいです。


ナビゲーション機能を使う。
その前に
どのスマートウォッチにもいえることだが、ナビゲーション機能を使うには事前の準備が必要だ。FIT 4 Proでは、「オフラインマップ」のダウンロードと、「マイルート」のインストール&スマートウォッチへの転送が必要になる。いずれもiOSまたはAndroidスマートフォンにダウンロードできる「HUAWEI Health」というアプリ上で操作する。
事前準備・1オフラインマップのダウンロード

1
アプリのトップページの最下段にある「デバイス」をタップすると、写真の画面が表示される。続いて左上のHUAWEI WATCH FIT 4 Proのボタンをタップ

2
画面を上にスクロールすると左の列に「オフラインマップ」のボタンが現われる

3
最上段の「地域」を選択して「日本」と検索すると、47都道府県の地図をダウンロードするボタンが表示される。ここから登る山がある地域のマップをダウンロードする
事前準備・2マイルートのインストール&転送

1
アプリのトップページの最下段にある「自分」をタップすると写真の画面が表示される。続いて画面を上にスクロースして「マイルート」のボタンをタップ

2
ここに転送可能なGPXデータが表示される。はじめはなにも表示されないので、右下の「ルートをインポート」から任意のGPXデータをインポートする必要がある。ヤマタイムなどで作成した計画もGPXデータにしてスマートフォンにダウンロードできる

3
インポートしたコースをタップするとルートの詳細が表示される。この画面から最下段の「ウェアラブルに転送」をタップしてGPXデータをFIT 4 Proに転送する
当日は、FIT 4 Proのワークアウト「登山」から転送したコースを選択。「運動に進む」をタップするとナビゲーション機能が起動する。
FIT 4 Proのここがスゴイ!
ソフトウェアだけでなくFIT 4 Proはハードウェアも高性能。屋外でも安心して使い続けられる心強い特徴を4つ紹介する。
水に濡らしても大丈夫

5 ATMの防水等級に加え、ダイビングアクセサリ規格EN13319を備えており、雨、雪、水中への飛び込みなどに適合。激しい雨のなかを行動しても水中に完全に沈めても壊れる心配がない。
スリム&ライトウェイト

ボディの厚みは約9.3mmしかなく、ウォッチ部分の重さも30.4gと超軽量。テスト中も重さはほとんど感じなかった。写真のベルトにはストレッチ性があり、快適な着け心地だ
サファイアガラスで傷に強い

ウォッチの表面にはダイヤモンドの次に硬いサファイアガラスを使用。わざと岩に擦り付けても傷一つ付けることができなかった。ボディも航空機グレードのアルミニウム合金製で強度が高い
どこでも画面がよく見える

画面の輝度は最大3000ニト。日向でも日陰でも夜でも画面は常に明るく表示される。スクエア型の画面は情報を表示できる面積が広く、地図やその他の情報を確認しやすい
製品情報
問合せ先

- ファーウェイ・ジャパン
- https://consumer.huawei.com/jp/




丸山
FIT 4 ProはGPSによる現在地の表示がとても正確で驚きました。もっと誤差が出ると思っていたので、案外正確なんだなと。現在地がわかるだけでも道迷いのリスクを下げられるので、これから山登りを始める人は気軽に登山を楽しめるのではないでしょうか。
一方で、登山の経験を充分に積んでいる人にとっては、取得できる平均速度や消費カロリーといった客観的な情報が役立つ気がします。いつもの登山を違う視点から見ることで、今後の行動や食料計画をブラッシュアップできるはずです。