ニーモ「ケヤン35」「スイッチバック レギュラー」
文=吉澤英晃 写真=小山幸彦(STUH)
すべての登山者に快眠を約束する

 化繊シュラフは雨や結露で濡れても極端に保温性が低下しない。クローズドセルマットはパンクの心配がない。テント泊で不要なトラブルを回避できる点で、この2つはダウンシュラフとエアマットよりも優れている。

 ケヤン35は、重くてかさ張る化繊シュラフのイメージを一新する画期的な新製品だ。高品質なプリマロフトシルバーと特許申請中の特殊構造により、保温性を維持しつつ、従来の化繊シュラフの約40%も収納サイズを縮小。重量はわずか765gで、ダウンシュラフと比べても大差ない。さらに価格も手頃とくれば、化繊シェラフという選択肢が見えてくる。

 同じく今年発売されたクローズドセルマットのスイッチバックも、なかなかの意欲作だ。六角形の凹凸や、裏表面に異なる機能をもたせた結果、収納サイズや寝心地など、多くの点で先行品の性能を超えている。

 テント泊でトラブルに怯える夜はストレスだ。しかし、もう不安になる必要はない。2つの画期的な新商品が、すべての登山者に快眠を約束してくれる。

“重くてかさ張る”を新構造で一新
ケヤン35

価格:2万1000円+税
重量:765g
使用温度:下限2℃
収納サイズ:39×20㎝
 NEMOのウェブサイトで詳しく見る
ゆとりあるフットボックス
軽量化のためにボディーラインに沿う無駄がないデザインを採用しながら、足元はゆとりある構造で窮屈感がない。快適な寝心地を提供する。
温度調整を可能にするフロントファスナー
胸元にあるファスナーを開けるとインサレーションボックスが縦に分かれる。そこから体温がゆるやかに排出され、暖かい時期でも快適に使用できる。
ダウンシュラフと遜色ない収納サイズ
特許出願中の特殊構造により、ダウンシュラフと見間違うほどのコンパクト性を実現した。軽さにも優れ、これなら躊躇せず山に持っていける。
 
既存モデルを凌駕する意欲作
スイッチバック レギュラー

価格:6200円+税
重量:415g
長さ:183㎝
収納サイズ:13×14×51㎝
 NEMOのウェブサイトで詳しく見る
クッション性を保持する六角形のデザイン
凹凸部分を六角形でつなぐ独自構造と、硬さの異なる素材を組み合わせることでクッション性を保持。就寝時の過度な沈み込みを防ぎ、寝心地を高める。
異なる役割を担う裏表面
体に触れるオレンジ色の表面は、凹みに体温をためて保温性を保つ。銀色の裏面は、張られている特殊フィルムにより地面からの冷気を遮断する構造だ。
デッドスペースを排除した精密な収納性
折りたたんだ断面写真を見ると独自の凹凸パターンが􄼱間なく重なっているのが判る。よりコンパクトな収納サイズで運搬時にかさ張らない。
 
■お問い合わせ イワタニ・プリムス TEL 03-3555-5605    ▷ NEMOのウェブサイトへ 

雑誌『ワンダーフォーゲル』 最新号はこちら!
【特集】ソロスタイルで行こう! テント泊入門
これからテント泊に挑戦したい登山者に向けた、
テント泊入門特集。ビギナーが思い悩む疑問や
不安に真摯に答える一冊です。

発売日:2019.07.10発売
販売価格:本体1,000円+税
出版社::山と溪谷社

 amazonで見る  Rakutenで見る