道具をテストした場所と状況について
今回テストした登山用具は、基本的には春以降の温暖な時期に向くものだ。しかし雑誌の締め切り上、テストは2月前半に行なわざるを得なかった。そこで気温や湿度の条件を夏に近づけるために、沖縄県の石垣島へ。昼間の最高気温は25℃を超える一方で、夜は10℃程度に落ち込んだ。また、日中は晴れていたものの、本格的に雨が降る夜もあり、翌日の登山道は滑りやすくなった。本州であれば初夏くらいに遭遇しやすい気象条件であり、テストとしてはなかなかの好条件だったといえるだろう。
高橋庄太郎 たかはししょうたろう
夏の山とテント泊を愛し、北アルプス、北海道、沖縄の山に通い続けている山岳ライター。著書に『テント泊登山の基本』(山と溪谷社)、『山道具 選び方、使い方』(枻出版)などがあり、初夏には新刊も。4月にはヤマテンとjROの共同企画による「基礎から学ぶ安全登山教室」で装備の講師を務める。