「遊び手が創り手」とし、スタッフ自らが本当に欲しいものを素材から開発し、モノづくりを行なうファイントラック。山岳ウェアにおいては、すでに多くのラインナップをそろえ、ツエルト（簡易テント）にも定評があったファイントラックが、ついに本格的な山岳用テントを発売した。

　その名は「カミナドーム」。これまでツエルトやウェアづくりで蓄積してきたノウハウと日本の最先端の繊維技術を活かした4シーズン対応の自立式ダブルウォールテントで、日本の山の厳しい気象条件下でも、安心して、かつ快適に使える仕様だ。「カミナドーム1」は1人用、「カミナドーム2」は2人用となっている。

　テントの開発は、既製の生地を流用するのではなく、求める軽量性や耐久性に見合う繊維を吟味し、その開発から行なうという徹底したこだわりよう。また、長期に渡るテストを行ない、改良を繰り返してから発売に至っているため、信頼性も十分にある。

　ファイントラックが妥協なくつくり上げたカミナドームの特長を、以下、詳しく見ていこう！

　吹き上げる暴風、滝のような雨、豪雪など、ひとたび荒れると、シビアな状況に陥る日本の山岳環境。時には命を守る強力なシェルターとなることが山岳用テントには求められている。

　カミナドームは、そんな厳しい状況にも対応する耐久性を備えている。テント本体に7デニール、フライに15デニールの超軽量生地を採用しつつも、十分な強度を発揮しているのは、異径ポールもさることながら、独自の「ダイニーマテープ」によるところが大きい。「ダイニーマ」は防弾チョッキなどに使用される強い繊維。このダイニーマを基布に織り込み、テープ状に加工したのがダイニーマテープだ。同テントには、張力のかかる辺に張り巡らされており、テントを組み上げるとテンションがかかり、強度が高まるようになっている。これは、同ブランドのツエルトの特許技術「テンションスリングシステム」の応用である。ツエルトで培った確かな技術が受け継がれているのだ。

　生地の裁断や縫製が日本国内の工場で、職人によって行なわれているのも、製品の耐久性や完成度アップに貢献している。

　使い勝手も秀逸だ。ファスナーは、あえてビスロンファスナーを採用。これは耐久性や耐凍結性、砂や泥への耐性を考慮してのこと。出入り口のファスナーをダブルスライダーにし、雨天時の出入りを容易にしたり、出入り口を長辺側にし、前室を広くとったり、と利便性が高い。

　軽量コンパクトで、強度があり、ユーザービリティに優れるテント「カミナドーム」。これからの山岳用テントのスタンダードになるに違いない！