尾瀬沼
贅沢な時間を楽しむ、尾瀬沼一周の旅
1泊2日 | 体力度 ★☆☆
みどころ
  • 山小屋に泊まってこそ見られる夕暮れの尾瀬沼
  • 三平下から眺める、尾瀬沼に映る逆さ燧
尾瀬沼東岸から望む残雪の燧ヶ岳と尾瀬沼

尾瀬沼で山小屋に泊まり、ゆったりとした時間の流れを味わおう。尾瀬沼一周なら日帰りでも歩けるコースだが、夕焼けで真っ赤に染まる尾瀬沼や、天の川迫る満天の星の感動は、山小屋に泊まらなければ体験できない風景だ。

尾瀬沼山峠バス停からは、オオシラビソを中心とした針葉樹の森を登っていく。沼山峠展望台からは尾瀬沼を一望できるので、立ち寄ってみたい。木道脇にはマイヅルソウやゴゼンタチバナが群生し、大江湿原は春ならミズバショウ、夏にはニッコウキスゲの群落、秋の草紅葉が美しい。

1日目は尾瀬沼東岸を通って三平下をめざそう。三平下手前のベンチは、燧ヶ岳を正面に尾瀬沼が美しく映える絶景ポイント。夕暮れ時や星空観賞にもおすすめだ。

2日目は尾瀬沼南岸を沼尻へ。尾瀬沼を眺めながら歩ける気持ちのいい道だが、足元が悪い部分があって、注意が必要だ。沼尻の池塘越しに見る尾瀬沼も美しい。ヒオウギアヤメが咲く尾瀬沼北岸を抜けて沼山峠に戻ろう。

沼尻の池塘越しに尾瀬沼を望む
夕日で真っ赤に焼ける神秘的な尾瀬沼と燧ヶ岳
ニッコウキスゲに染まる大江湿原
長蔵小屋の前に咲くミネザクラ。開花時期は6月上旬
冬の尾瀬

特別豪雪地帯に指定される尾瀬の冬はとても厳しく、3~5mもの積雪がある。雪が積もり始める11月上旬から雪が解ける6月上旬まで、年間200日近くも雪に覆われることになる。雪の重さは想像以上で、春先の固まった雪になると1㎥当たり300~500kgにも達する。各山小屋やビジターセンターなどの施設や橋は、雪の重さで壊れてしまうのを防ぐため、例年2~3月に人力で除雪を行なっている。

計画をたてる

CourseTime
[1日目]計1時間25分
沼山峠⇒尾瀬沼山荘
[2日目]計3時間5分
尾瀬沼山荘⇒沼尻⇒大江湿原⇒沼山峠
Advice
残雪期の尾瀬沼南岸は、ぬかるみや雪による倒木などの要注意箇所が多い。一周するのは、雪解けも終わる6月中旬からがおすすめ。時間に余裕があれば、キンコウカやニッコウキスゲの咲く大清水平に寄り道するのもいい。南岸分岐から大清水平までは往復1時間ほど。

写真・文=浅井理人

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