富士山から下山する道の真ん中に座り込んだ外国人カップルがおり、その周りに数名外国人が囲んでいました。私がどうしたのか尋ねるとマレーシアの女性が足を挫き、歩けなくなっていました。そしてその周りで助けようとしたインドの女性、オーストラリアの男性が119に救助をお願いしていたのですが、日本語を話せず困っていたようで私に対応をお願いされました。私が電話を代わり119の対応をしました。とりあえず救助まで6時間かかるとのことで、一旦近くの山小屋まで行くことを言われました。私は挫いたマレーシア女性に湿布を渡し、応急処置をして、そして何とか歩けないマレーシア女性を外国人数名と一緒に運び8合目の、山小屋まで運んであげました。その後はもう山小屋の方に対応を引き継ぎ私はそのまま下山しました。すると先程一緒に救助を助けてくれたオーストラリア男性がおり、少し話をしながら下山しました。私は下山道に山小屋が少ないことを知らず、水を飲み干してしまっていたので水分が不足していました。そのオーストラリア男性にそのことを伝えるとその方が水を分けてくれたのです。このご縁に感謝し私達は再び別れそれぞれ下山しました。すると、次は先程一緒に助けてくれたインドの女性が声をかけてくれたのです。私は先程一緒に救助してくれたお礼を述べ、一緒に世間話をしながら下山しました。そして5合目の駐車場まであと3時間程かかる看板を見ました。お水がやはり足りず私が熱中症になるのではないかと思う程でしたが、インドの女性がお水を300ml分けてくれました。本当に貴重なお水。あのマレーシア女性の救助を通して繋がったご縁で、熱中症になりかけた私の生命まで助けられ、本当に富士山での出来事は人生そのものだと感じました。人助けをした功徳は必ず自分にも返ってくる。自分が困った時にその恩恵は返ってくる、という人生の道理を学んだ気がしました。そして最後はオーストラリアの男性と再び合流し、5合目駐車場まで私と、インドの女性、オーストラリアの男性と3人で下山しました。約4時程の下山道でしたが、私にとっては途中でレスキューしたり、119に電話したり、山小屋の人に引き継ぎしたり、そして外国人の方に水を分け与えて頂いたり、一緒に話しながら下山したり、本当に、いろんな事が起きたのであっという間に下山しました。この写真は一緒に救助をしてくれたインドの女性と下山道7合目のトイレ休憩中に一緒に写真を撮ったものです。私の中で119の救急車に電話したことなどはなく、今回が初めてで、何もかもが刺激の多い経験でチャレンジ体験でした。足を挫いたマレーシア人は最終的に富士山のインフォメーションセンターと相談し何とか自力で6合目までは下山したそうですが、やはり歩けずブリドーザーで救助されたとのことでした。
私にとってこの夏のチャレンジは紛れもなくこの富士山での救助です。そしてそのご縁がきっかけで外国人の友達も出来、水を分けてもらい、私も助けてもらい、本当にこの富士山でのご縁に感謝です。