「ズール」&「ジェイド」の誕生
「ズール(ZULU)」「ジェイド(JADE)」は、2015年まで、男性用は「Z(ゼット)」、女性用は「J(ジェイ)」の名前でリリースされていたグレゴリーのベストセラーモデルだ。「Z」「J」のころは、フロントに縦ファスナーのポケットがあり、これがデザイン上の特徴だったが、2016年のフルモデルチェンジでは、これを大容量の大型メッシュポケットへと変更するなど、設計やデザインを一新。名称も「ズール」「ジェイド」として新たにリリースされることとなった。
ズールとジェイドは、グレゴリーのラインナップでは珍しい、パック背面が弧を描き、背中とパック背面の間に空間ができるベンチレーションタイプの軽量バックパックだ。グレゴリーならではの背負い心地のよさはそのままに、背中の快適性を確保し、また、優れた使い勝手を実現した中・大型モデルのズールとジェイドが、2019年春、モデルチェンジされた。
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大きなリニューアル
モデルチェンジによる大きな変更点は、これまでの背面システム「クロス・フロー・サスペンション」が、新開発の「フリー・フロート(FREE FROAT)・サスペンション」へと進化したことだ。旧モデルのフレームはX型だったが、今モデルではスクエアに変更し、このフレームにテンションをかけることで、抜群のフィット感と、広すぎず、狭すぎずの絶妙な背面の隙間を生み出している。これにより、夏の登山はもちろん、雨の日でも、レインウェアの透湿性を妨げることなく、背中の快適性が保たれるというわけだ。
さらに、背面下部には、独自の3D形状のパネル「フリー・フロート・フレックスパネル」が新搭載された。足を上げるのに合わせてヒップベルトが捻じれるように旋回し、腰回りの動きにスムーズに追従する設計になっている。足上げ時のストレスがなく、エネルギーロスの少ない歩行が可能となる。また、背面からヒップベルトまでの構造が、継ぎ目のない一連のメッシュ生地となったことで、背中から腰にかけてのフィット感が向上している。
ショルダーハーネスとヒップベルトには、適度な厚みをもつ、しなやかでコシのある多層構造のEVAを採用。軽量化と通気性を高めるため大胆な肉抜きが施された。
バックパックのサイズは従来通り2サイズ展開。背面上部の機構で背面長の調節ができる。これらの調節機構と新搭載システムの相乗効果により、長時間背負っても疲れにくい最上級のフィッティングが得られるようになった。
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旧モデルでも人気の機能、逆U字ジッパーは健在だ。バックパックを床に置き、ガバっとフルオープンすれば、パッキングがしやすく、また、山行中は荷室へダイレクトにアクセスできるサイドファスナーとしても機能する。
フロントの大きなポケットも継続されているが、同ブランドの軽量モデル「パラゴン」&「メイブン」と同様のメッシュ素材へと変更された。伸縮性が高くなり、これまでよりも収納力アップが図られている。
また、ヒップベルトポケットも収納力がアップされた。これは、大型化したスマートフォンも収納できるようにするため。
さらに、同ブランドの大型モデル「バルトロ」&「ディバ」や「パラゴン」&「メイブン」でも好評のサングラスホルダー「クイック・ストゥ」も搭載された。細かい部分だが、専用のレインカバーの収納位置が、フロントポケットからアクセスしやすい雨蓋へと変更された点も指摘しておこう。
大型に類するズール55Lとジェイド53Lは、サイドのメッシュポケットに、上からでも横からでも荷物の出し入れができる2WAY仕様が採用された。バックパックを背負ったままでも、サイドポケットの横の口から水筒などが出し入れでき、とても重宝する。同大型モデルは2気室構造で、ボトムアクセス用のファスナーが付く。
続きを読む製品情報
逆U字ジッパーやフロントポケットなどに加え、ヒップベルトポケットの大型化やサングラスホルダー追加などでさらに使いやすくなったズールとジェイド。フィット感と通気性を高いレベルで両立した軽量バックパックの決定版!
グレゴリー / ズール35
- 価格
- 22,000円(税別)
- サイズ
- SM / MD、MD / LG
- 容量
- 35L(SM / MD)
- 重量
- 1.25kg(SM / MD)
- カラー
- 3色
グレゴリー / ジェイド33
- 価格
- 22,000円(税別)
- サイズ
- XS / SM、SM / MD
- 容量
- 33L(XS / SM)
- 重量
- 1.22kg(XS / SM)
- カラー
- 2色
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創業者のウェイン・グレゴリーは14歳のときに、自身初となる木製フレームパックを自作。その後、22歳で妻のスージーとバックパックの会社「サンバード社」を設立した。しかし1973年、サンバード社は解散、彼はフリーのデザイナーとして、数々のアウトドアメーカーのためにギアを製作しながら、技術や知識を高めていった。そして1977年、アメリカ・サンディエゴに「グレゴリー・マウンテン・プロダクツ」を設立。ここに、グレゴリーの歴史が始まった。
ウェインは創業当初から、バックパックは何よりも増して、フィッティングが重要であると確信しており、その基本精神は現在の製品作りにも活かされている。快適な背負い心地やフィット感、耐久性や機能性を追求し、今もなお、グレゴリーは進化し続けている。
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