プロ山岳カメラマンが体感インプレッション！「ダハシュタイン／スーパーフェラータMC GTX」のポテンシャルに迫る

ダハシュタインは、1925年にオーストリアのモルで生まれた、およそ100年もの歴史を誇る靴の名門ブランド。創業以来、革新的なテクノロジーと優れたデザインで、ワールドワイドな人気を博してきた。年配の方であれば、スキーブーツメーカーとして知っている人もいるかと思う。

今回紹介する「スーパー フェラータ ミッドカット ゴアテックス」は、アプローチシューズとトレイルランニングシューズを融合させた、非常にオールラウンド性の高いミッドカットシューズ。ダハシュタインを代表するモデルとなっている。

スーパーフェラータMC GTXが、いったいどんな靴なのか。今回は山岳カメラマンとして活躍している亀田正人さんにインプレッションをお願いした。山岳カメラマンは、山の厳しいシチュエーションでベストな写真を撮るために、林道や登山道、岩稜などの多様な地形を歩きながら、さまざまな撮影ポジションを取る必要がある。特にガレ場や岩場など不安定な場面では、靴に高い安定感とフィット感が求められる。

テストのために向かったのは山梨県の奥秩父に位置する乾徳山。中腹部には草原、上部には険しい岩場もあり、さまざまなシチュエーションが楽しめる山として人気が高い。登山靴をテストするには、もってこいの山だ。

登山靴でまず大切なのはソール。ソールには独自のビブラム ピンターソールを採用。高性能ラバーコンパウンド「メガグリップ」により、濡れた岩の上でも抜群のグリップ性能を発揮する。また、PUミッドソールは衝撃吸収性があり、ソールを強化するとともに適度な柔軟性を持ち合わせ、細かいフットホールドに立つなど、さまざまな姿勢が取りやすい。

「岩の上を積極的に歩き、泥っぽいところも歩いてみましたけど、何の不安もありませんでした。安定感はかなり高く、ソールは適度な剛性感があり、全体的にしっかりしています。また、陸上のシューズのようなバネがあり押し出してくれる感じがあります」（亀田）

さらに、この靴の特徴が軽快なフットワーク。ミッドカットで足首部分のフィット感がしっかりありながら、足首が動かしやすくなっている。

「アキレス腱部分の柔らかな素材と、薄いがフィット感のあるシュータンが、包み込むような感じで気持ちがいい。普段履いている登山靴よりも足首は動かしやすいですね」

アッパー素材には、耐久性に優れたペルワンガー社のスエードと通気性に優れたコーデュラメッシュを採用。長時間の山行でも足をしっかりホールドして、快適性も損なわない。

「最初に履いたとき、全体的にフィット感が高く感じました。アッパーは柔軟性がありつつ柔らかすぎないので、左右にブレて安定感がなくなることがなく、力が逃げない感じがして歩きやすかったです」

あまり聴き慣れないメーカー名に最初は戸惑っていた亀田さんだが、テストを終えてスーパーフェラータがかなり気に入った様子。最後にどんな登山者に向いているか聞いてみた。

「この靴があればどこでも行けますね。低山からアルプスの小屋泊縦走まで、いろいろな山を楽しみたい人にぴったり。ローカットの靴を履いていた人でも足首が動かしやすいので馴染みやすいと思います」

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