精度とバッテリー性能が飛躍的に進化! ガーミンのハンディGPSが新登場

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文=辻野 聡、協力=ガーミンジャパン

ハンディGPSのメリットとは?

  • ハンディGPSでスマホへの依存度を減らしリスクを軽減!
  • より高精度な位置情報とロングバッテリー
  • 「GPSMAP 67i」には「inReach衛星通信機能」を搭載

ハンディGPSでスマホへの依存度を減らしリスクを軽減!

普及率が、およそ96%にもなると言われているスマートフォン(以後スマホ)。アプリによってさまざまなことがスマホでできるようになり、登山でも活用している人は多い。しかし、すべてのことをスマホに頼り切ってしまうと、アクシデントのときに困ったことになるかもしれない。

たとえば、写真や動画を撮り続けたり、登山アプリでGPSログを取ったり、ナビゲーション機能を使ったりすると、バッテリー消費量が多くなり、気がつくとバッテリーが風前の灯だった、というのはよくある話。さらに、山中では圏外になることが多く、地図が見られなくなる、通信できなくなる、必要な情報を得られないなどリスクが高くなる。岩場や沢でスマホを落として使えなくなってしまうことも充分に起こりうる。マルチに便利なスマホだが、スマホひとつに頼り過ぎると、いざというときに使えず、困り果ててしまうに違いない。

そうならないためには、リスクを分散させることが重要。解決方法のひとつが、ナビゲーション機能や通信機能をもつGPS専用機器を活用することだ。

ルート作成後のナビゲーション画面例。高度表示の例
ルート作成後のナビゲーション画面例。高度表示の例

GPS機器のパイオニア、ガーミン(Garmin)のハンディGPSは、気圧・高度計、電子コンパスを搭載。

表示される地図は「日本詳細地形図2500/25000」がプリインストールされている。この「日本詳細地形図2500/25000」は、国土地理院刊行「数値地図(国土基本情報)」を元に作成された10m(一部5m)等高線入りの地形図データだ。登山道はもちろん、市街地データも収録している。標高データも備えているので、3次元的な地形陰影表示も可能なため、地形を視覚的に捉えることも可能だ。

アクティビティログを記録ができるほか、この地図を活用したルート作成、ナビゲーション、スタート地点に戻るトラックバック機能を活用して道迷いを防止できる。

また、ボタンで操作するので厚手のグローブをしたままでも確実に操作ができ、場所やシーンを選ばず操作がしやすいのも魅力の一つだ。

ガーミンのハンディGPSのベストセラーに「GPSMAP 6x」シリーズがあるが、今秋発売の「GPSMAP 67&67i」は、中身が大きくアップデート。より高精度、高感度なセンサーが搭載され、電池の持ちが格段によくなった。

これによって、数日間にわたる登山、特にバリエーションルートや雪山での活動で、圧倒的に使い勝手がよくなった。強化されたバッテリーについて、次で詳しく解説しよう。

より高精度な位置情報とロングバッテリー

ガーミンのフラッグシップモデル「GPSMAP 64csx」と「GPSMAP 66i」から、「GPSMAP 67」と「GPSMAP 67i」への主な変更点は、バッテリーとGPS衛星受信性能だ。バッテリーは両モデルともに充電式の大容量リチウムイオンバッテリーを採用。「GPSMAP 67」のGPSモードでは、180時間(7.5日)もバッテリーがもつので、長期の縦走でも安心して使うことができる。

GPS衛星受信性能においても、今までのアメリカ版衛星のGPS、ロシア版衛星のGLONASS(67)、EU版衛星Galileo、日本版衛星のみちびき(補完信号)に加え、今回から中国版衛星の「BeiDou」を追加。

衛星通信捕捉状況の画面
衛星通信捕捉状況の画面

さらに、ハンディGPSでは初めて、GNSSマルチバンドを搭載。従来、位置衛星はL1信号(*)を受信していたが、それに加えてL5信号(*)も受信できるようになり、複雑な地形環境下でも位置情報を確実に取得しやすくなり、より滑らかな軌跡を描けるようになった。

* L1(1575.42MHz)、L5(1176.45MHz)とはGPSシステムで使用されている主な周波数帯

「GPSMAP 67i」には「inReach衛星通信機能」を搭載

「inReach衛星通信機能(以下、インリーチ)」とは、地球の軌道上に配置されたイリジウム衛星を介し双方向のメッセージのやり取りと位置情報追跡を可能にした双方向通信機能のこと。スマホの圏外でも通信できるので、どこで起こるか分からない緊急時にも連絡ができる非常に頼りになるシステム。「GPSMAP 67i」のインリーチは、SOS信号がGarmin応答センターに素早く届けられ、要救助者の位置情報や現在の状況などを、救助組織へ救助要請に関する情報を提供する。SOSの他にも、スマホやPCのeメールアドレスへの通信もでき、メッセージのやり取りができる(*)

*衛星通信を利用するには有料の各種サブスクリプションプランへの事前契約が必要

SOS通信時のメッセージ例
SOS通信時のメッセージ例

インリーチには、ほかにもMapShare機能があり10分おきに自動で位置情報を発信。その位置情報を家族や友人がパソコンやスマホから確認することができ、もし一定時間動かなければ動けない状況に陥ったと判断して対応策を検討することもできる。

このMapShare機能においても、ロングライフバッテリーが威力を発揮。10分間隔のトラッキング送信の場合、66iでは最大35時間だったものが、67iは最大165時間(6.9日)もの使用が可能になった。

このように、ハンディGPSを一台持っているだけで緊急時に早急な対応ができるので、フィールドでの活動下において、本人はもちろんのこと家族も安心できるだろう。

Map Share機能で見るデバイスの軌跡
Map Share機能で見るデバイスの軌跡。Map Share機能を使えば衛星通信を介してデバイスの位置情報を共有できる

スマホ活用の登山者も、従来のハンディGPSの利用経験者も、最新モデルの「67シリーズ」を持つことで、リスクを軽減して、活動領域を広げ、安全に楽しんでほしい。

製品情報

GPSMAP 67

GPSMAP 67
価格 84,800円(税込)
発売 2023年9月14日
詳細を見る

GPSMAP 67i

GPSMAP 67
価格 99,800円(税込)
発売 2023年9月28日
詳細を見る

GPSMAP 67 & GPSMAP 67iの
主な機能

  GPSMAP 67 GPSMAP 67i
価格(税込) 84,800円 99,800円
重量 230g 230g
MIL-STD
810
本体のみ(熱、衝撃、耐水) 本体のみ(熱、衝撃、耐水)
インターフェイス USB-C USB-C
Multi GNSS GPS/Galileo/Glonass/みちびき(補完信号)/BeiDou GPS/Galileo/みちびき(補完信号)/BeiDou
マルチバンド
ABCセンサー
地図 日本詳細地形図、TopoActive 日本詳細地形図、TopoActive
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デフォルト:最大180時間、エクスペディション:最大840時間 デフォルト:最大180時間、エクスペディション:最大840時間

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TEL:0570-049530(ナビダイヤル)
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