沢登りに渓流釣りに! 水辺の装備に「ジップロック」が大活躍!

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文=小川郁代、イラスト=ヤマサキミノリ

Report21 沢登りに渓流釣りに! 水辺の装備に「ジップロック」が大活躍!

みなさんこんにちは。
いつも研究所のレポートをご覧いただきありがとうございます。 日ごろのレポートは、頼れる研究員たちに任せていて、所長である私はあまり登場しませんが、今回は遅い夏休みをとっているスタッフたちに代わり、私の休暇の様子を、少しレポートしたいと思います。

毎年夏のまとまった休みには、北アルプスなどで縦走を楽しむのが定番なのですが、今年は仕事の都合で長いお休みが取れず、1泊や日帰りの山行をいくつか楽しみました。

私は渓流釣りが趣味で、シーズン中は魚を求めて沢に入ることも多いのですが、よく一緒に行動する釣り仲間から、「友人をはじめての沢に連れて行くから一緒に行かないか」とお誘いを受け、日帰りの沢登りに同行することにしました。

 

沢の持ち物は全て濡れ防止が必須

沢登りには、専用のシューズや安全確保のためのハーネスなどが必要ですが、そのほかの持ち物は、普通の登山と大きくは変わりません。

しかし決定的に違うのは、水濡れ対策の重要度。

普通の登山でも、雨に備えてザックカバーを用意したり、濡らしたくないものはあらかじめ「ジップロック」に入れたりしますが、沢では全てのものが水に浸かるのを前提にパッキングしなくてはなりません。専用のドライバッグもありますが、やはり「ジップロック」は欠かせないアイテム。使っていない人はいないのではないかと言っていいほどです。

今さらと思われるかもしれませんが、改めて「ジップロック」が沢登りにどれほど役に立つかを考えてみました。

水に強い

「ジップロック」(バッグタイプ)の密封性は、水濡れ対策の強い味方です。同じようなジッパー付きの袋で廉価品もありますが、やはり「ジップロック」の品質は安心感が違います。完全防水ではないので、電子機器や紙類など、特に防水が必要なものは、「ジップロック」を二重にしたりドライバッグと組み合わせたりなど工夫をすると、より安心でしょう。

中身が見える

透明な窓をつけるなど工夫がされたものもありますが、ドライバッグは中身が見えないものが多く、いざ使おうと思ったときに探すのに一苦労ということがあります。その点「ジップロック」なら、必要なものをすばやく取り出すことができます。

水に浮く

意外なメリットですが、「ジップロック」が水に浮くことは、沢登りの場面では大きな要素。何か小さなものを水の中に落としてしまうと、探すのはほとんど不可能でしょう。でも「ジップロック コンテナー」に入れておけば、水底に沈む前に見つけられることもあります。

 

辛党の行動食は、日本のクラッシックスタイルが定番

当日はうす曇ながら気温は高く、少し動くと汗ばむような、まさに沢日和のお天気。ポイント近くのコンビニで同行する仲間と合流し、行動食などを調達します。

ほかのみんなはここで行動食などを調達したのですが、私の行動食はおにぎりが基本。チョコレートやクッキーなどの甘いものが行動食にふさわしいのはわかってはいるのですが、いかんせん甘いものがあまり得意ではありません。

おにぎりといっても、感覚的にはみんながクッキーを食べるのと同じ。動きながらこまめに食べるので、普通のおにぎりではちょっとサイズが大きく、いつも一口サイズに握ったものを家から持って行きます。ひとつずつ「サランラップ」に包んでおけば手が汚れていても気軽に食べられるし、全体を海苔でくるんであるので、崩れずパクっと食べられる。これが長年の経験から生まれたオリジナルスタイルです。

そして昔ながらのしょっぱい梅干も欠かせません。沢登りは水の中にいて暑さを感じにくいのですが、じつは運動量がかなり多く、気づかないうちに大量の汗をかいています。充分な水分と同時に、塩分もしっかり採るように気をつけています。梅干などのすっぱいものは、クエン酸効果で疲労回復にもいいと聞きますしね。

とはいえ私が自分で用意するわけではなく、毎回山に出かけるたびに朝早くから握ってもらっていますから、家ではまったく頭が上がりません。

「ジップロックコンテナー 長方形 480ml」がちょうどいいサイズ。沢に行くときはこれをさらに「フリーザーバッグM」に入れています。

友人は、コンビニで買ったおにぎりやゆで卵を、「ジップロックコンテナー 長方形 820ml」に入れていました。最初は、コンビニのサンドイッチがバックパックの中で潰れないよう、空のコンテナーを持ってくるようになったのだそうですが、おにぎりもこうすれば、型崩れせずおいしく食べられますね。

 

釣ったり食べたり、沢を満喫

今回の行き先は初心者でも楽しめる、静かで快適な沢。水音に和まされ、マイナスイオンをたっぷり浴び、夏の暑さを忘れて水の中を進みます。

途中のほどよいポイントで、せっかくなので少しだけ竿を出すことにしました。友人はフライ、私はテンカラです。

今回はあくまでも沢登りがメインだし、時間も短かったので……。ということで、どうか釣果は聞かないでください。

そして昼食。

ゆでたそうめんを「スクリューロック 473ml」に入れていき、ろ過した川の水でほぐしただけの簡単メニュー。「お手軽バッグ SSサイズ」に、袋入りの麺つゆと薬味を入れて持って行きました。ひんやり冷たいそうめんに、さわやかな青じそとおろしたての生姜をそえて。これぞ夏の沢のごちそうです。

来る途中のベーカリーで買ったパンも「ジップロック コンテナー長方形 1100ml 」に。防水にもそのままお皿の役割も果たします。

その後も大小の滝を楽しみ、沢を詰めて稜線に出たところで、休憩がてら、バックパックの中の荷物を少し乾かすことにしました。3人の荷物を出してみたら、見事に「ジップロック」だらけ。圧巻です。

途中滝つぼを渡る場面もありましたが、全ての荷物を、無事濡らさずに持ち運ぶことができました。 とはいえ、バックパックの中で、バッグ類にギアなど硬いものやとがったものに接触して穴が空いたり、ジッパーをしっかり閉じていなかったりなど、水をシャットアウトできないことも考えられるので、大切なものは、2重、3重に防水すると安心です。

またバッグ類は中身に対してサイズが小さすぎると、行動中に押されてファスナーが開いてしまう可能性もあるので、少し余裕のあるサイズを選ぶのがコツです。

短い時間でしたが、とてもいい沢でした。初めてだというメンバーも、すっかり沢の魅力にとりつかれたようで、喜んでもらえて同行した私もうれしいです。

楽しかった夏もあっという間に過ぎて行きました。釣りはそろそろオフシーズンに入りますが、沢はまだまだチャンスがありそうです。だんだん寒くなってくると、次は雪も気になりだしますね。

私の山遊びには、1年中オフシーズンはなさそうです。

機会があれば、また私の山遊びの様子をお伝えしたいと思います。みなさんも思い思いの山を存分に楽しんで下さい。

 

 

※「ジップロック」「イージージッパー」「スクリューロック」「サランラップ」は旭化成ホームプロダクツ(株)の登録商標です。

山ジップロック研究所

生活必需品的存在の「ジップロック」や、山でも強力な便利アイテムです。パッキング・料理など、山の様々な場面でジップロックを使ったアイデアを紹介していきます。