進化した「キャプリーン・ミッドウェイト」登場
文=村石太郎 写真=永易量行(商品) デザイン=アペックスデザイン 協力=パタゴニア日本支社
Sponsored contents 2021.04.28
2021年の春、パタゴニアのベースレイヤー・ラインナップとして
新たに加わったキャプリーン・クール・メリノ(Capilene Cool Merino)。
夏山では山岳ガイドとして、冬はバックカントリー・スキー&スノーボード・ガイドとして活躍する旭立太と、
女性登山ガイド菅野由起子の両氏にキャプリーン・クール・メリノの特徴を聞いた。
旭 立太(あさひ・りゅうた)
旭 立太(あさひ・りゅうた)
1977年生まれ。日本山岳ガイド協会認定、山岳ガイド(ステージ1)、スキーガイド(ステージ2)。愛知県在住で、一般登山からバリエーションルート、雪山登山・バックカントリー、沢登りと幅広くガイドする。Rhythm Works代表。
菅野由起子(かんの・ゆきこ)
菅野由起子(かんの・ゆきこ)
1973年、神奈川県生まれ。日本山岳ガイド協会認定・登山ガイド(ステージ3)。縦走登山、沢、岩、雪と世界を広げ、海外遠征も体験。2007年より登山ガイドとして活動し、新潟県上越市を起点に妙高、戸隠、北アルプスなどを案内する。

メリノウールとポリエステルのハイブリッドベースレイヤー

 キャプリーン・クール・メリノは、その名からも推測できるように、柔らかな肌触りと豊かな保温性、通気性を備える天然素材メリノウールを主素材としたベースレイヤーである。35%の割合でリサイクルポリエステルを混紡することで速乾性と耐久性を高めることにも努めている。

 キャプリーン・クール・メリノが使用する羊毛は供給源であるメリノ種の羊と放牧地の双方が守られていることはもちろん、羊毛に付着した汚れなどを洗浄するスコアラーとトップメーカー、羊毛を糸に紡ぐスピナーたち、最終的に製品として仕上げるまでの工場まで、すべてが厳しく管理、および記録されていることを保証する「レスポンシブル・ウール・スタンダード(RWS)」の認証を受けたものである。

「生地がしなやかで着心地がいい&乾きが早い」

山岳・バックガントリーガイドとしてリズムワークスを主催する旭立太。昨シーズンから、おもに春から初夏、晩秋にかけて北アルプスのガイドでキャプリーン・クール・メリノを使用してきた。薄手の素材を使っているため、風が出てきたり、気温が下がり始めたりしたときはフーディニ・ジャケットなどを羽織ると話す。

 

 山岳・バックガントリーガイドの旭立太は、昨春からいち早く使い始めたキャプリーン・クール・メリノについて「着心地が良いメリノウールの利点を残しながら、より乾きが早いところが気に入っている」と、その印象を話しはじめた。

「まず一番に、着心地が良いということ。生地が薄めで、とてもしなやかなんです。リサイクルポリエステルを混紡したことで、やっぱり乾きが早くなっているなと感じています。メリノウール製品をこれまでいろいろ試してきましたが、メリノウール100%のものだと、どうしても大量に汗をかいて濡れてしまうとなかなか乾いてくれないんですね」

 春夏モデルとして、比較的温暖な気候下で着ることを考慮した薄手の生地は、「体の動きを妨げるような感じがしない」という彼だが、盛夏においては北アルプスなどの高山域での使用が中心だったと語る。発汗量が増す低山域では、より速乾性により優れた化学繊維素材を使ったキャプリーン・クール・ライトウェイトなどを選んでいたそうだ。こうした使用素材ごとのベースレイヤーの使い分けも、快適で安全な登山活動には必要不可欠である。さらに彼は、ふたつめの利点として不快なニオイがしないメリノウールの特性をあげる。

「何日間か山で着ていても、ニオイが出にくい。肌触りもつねにサラサラしている。そういったメリノウールの特性が好きで、先日の雪山ガイドでもベースレイヤーとして着ていきました。下山したあとに温泉に入って着替えたいと思っていたんですが、ベタベタとした汗の感じがなくて、不快なニオイもしなかったんです。それで、また同じものを着てしまい、そのままゲストたちと一緒に夕食に行ったくらいです」

「たくさん汗をかいても、まったく臭わない」

妙高戸隠エリアを中心に、年間を通して登山ガイドとして活動する菅野由起子。薄手生地を使いながら、比較的余裕のあるスタイルのため、夏の山でもキャプリーン・クール・メリノ・シャツを活用したいと話す。不快なニオイを発しにくいことも、とくに長い期間にわたって山に入るときに気に入っている機能性だ。

 

「匂わないのは、やっぱりすごいなと感じています」

 旭の意見に同意するのは新潟県上越市をベースに登山ガイドとして活躍する菅野由起子である。

「縦走登山のガイドなどをしているなかで、ゲストもウェアが匂っているガイドと一緒には歩きたくないですよね(笑) このあいだも低山でのツアーをしましたし、プライベートのバックカントリスキーでも、かなり汗をかいたんです。そのあと家に帰ってきてから、着ていたこのシャツを嗅いでみたんです。でも、まったく臭いませんでしたね」

 旭とは異なり、彼女は夏の山でもキャプリーン・クール・メリノ・シャツを積極的に着ようと考えていると話す。薄手の生地を採用していること、比較的余裕のあるスタイルであること、さらには通気性に優れた素材であることが理由だという。さらに、大汗をかく体質でないうえ、ガイド中は比較的スローペースで歩くことも多いこともその理由だという。

 薄手のメリノウールというと、ポリエステルなどの化学繊維に比べると耐久性を不安に思う登山者もいるだろう。だが、このキャプリーン・クール・メリノは、リサイクル・ポリエステルを混紡することで耐久性が高められており、安心してよさそうだ。年間100日以上も山のなかで活動する旭は、シーズンを通じて着用していても、ショルダーハーネスと擦れたところに多少の毛玉ができたものの生地が擦り切れたりすることはなかったと話す。

 着用期間はまだ少ないものの、菅野も耐久性に不安はないと話す。比較的華奢な体格の日本人女性には「これくらいのほうが安心なんです」と言いながら、女性用モデルの襟口を指差した。

「グラマラスな女性だったら気にならないかもしれませんが、海外の女性ものって胸元が大きくあいているデザインが多いですよね。でも、キャプリーン・クール・メリノはしっかり襟口が閉じられているので、登山をしているときに胸元が見えそうだなとか、そういうことを気にせずに動けるんです」

 いっぽう、ポリエステルを混紡したメリノウールについて、洗濯時に速乾性が高められていることを強く感じたと笑う。

「いま住んでいる地域では、メリノウール100%のものだと、冬のあいだは家のなかに干しているだけでは乾かないんです。以前は関東地方に住んでいましたが、ぜんぜん湿度が違うんです。このキャプリーン・クール・メリノは、ポリエステルなどの化学繊維のものと変わらないくらい早く乾いてくれます」。 

行動中もサラリとした肌ざわり&優れた耐久性

旭立太は、袖口の生地を2重にしたことで「腕をまくって行動するときもずり落ちてこない」と話す。また、菅野由起子は女性ならではの視点で「しっかり襟口が閉じられているので、登山をしているときに胸元が見えそうだなとか、そういうことを気にせずに動けるんです」と語ってくれた。

 

 メリノウールの利点として掲げられる機能性としては、優れた吸汗拡散性をあげることができる。太さが50〜100ミクロンといわれる人の髪の毛に対して、キャプリーン・クール・メリノが採用するのは22ミクロンという非常に細かなメリノウール繊維である(単位1ミクロンは、1メートルの100万分の1)。

 メリノウールが備える驚くような機能性の秘密は、水分を寄せつけないスケールと呼ぶウロコ状の表皮と、親水性に優れた皮質部と呼ばれる内部層の二重構造にある。表皮は気体としての水分(水蒸気)は通すが、液体は通さないという性質を備えており、皮膚と繊維間の湿度が約90%を越えるとスケールが自然に開いてくる。水分は、この隙間から入り込むことで、親水性に優れる内部層に吸収されるのだ。しかも、ウロコ状の表皮は水分を寄せつけないため、ウェア表面ではさらりとした肌触りが長続きするというわけである。

 かつてウール製品といえば洗濯すると縮んでしまい、そのうち着ることさえできなくなるほどサイズが小さくなってしまった。こうしたウィークポイントを補うために、塩素など環境負荷が高いことが知られている化学薬品を使わずに、縮みの原因となるスケールを取り除くため防縮加工が施していることも忘れてはならない特徴だ。

 

Capilene Cool Merino Line Up

通気性を備えたメリノウール製テクニカル・ベースレイヤー。優れた体温管理と防臭効果を発揮しながら、激しく運動しているときでも体を快適に保つデザインを採用する。メリノウール65%とリサイクル・ポリエステル35%の混紡素材を採用し、すべてのバージン・ウールは供給源である動物と放牧地の両方が守られていることの保証を助ける「レスポンシブル・ウール・スタンダード(RWS)」の認証を得たものとなっている。

Men’s Capilene Cool Merino

左)
メンズ・ロングスリーブ・キャプリーン・クール・メリノ・シャツ
9,900円(税込み) XS-XXL/スリムフィット 139g

中)
メンズ・キャプリーン・クール・メリノ・シャツ
8,580円(税込み) XS-XXL/スリムフィット 111g

右)
メンズ・キャプリーン・クール・メリノ・グラフィック・シャツ

9,350円(税込み) XS-XXL/スリムフィット 111g

Women’s Capilene Cool Merino

左)
ウィメンズ・ロングスリーブ・キャプリーン・クール・メリノ・シャツ

9,900円(税込み) XS-XXL/スリムフィット 113g

中)
ウィメンズ・キャプリーン・クール・メリノ・シャツ
8,580円(税込み) XS-XXL/スリムフィット 88g

右)
ウィメンズ・キャプリーン・クール・メリノ・グラフィック・シャツ
9,350円(税込み) XS-XXL/スリムフィット 88g

■ 問い合わせ先 パタゴニア日本支社

0800-8887-447(フリーコール・通話料無料)
10:00~17:00 (日曜・年末年始は休業)