行程・コース
天候
晴れ
登山口へのアクセス
マイカー
この登山記録の行程
遠島山荘(9:50)遠島山(10:4511:10)山荘(11:45)盛岡(1540)柏(19:30)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
寂しい山間の県道を久慈市の方へ走って行く。遠島山と思しき辺りがV字谷の間に望まれるが、雲に隠れて山裾の斜面しか見えない。内間木洞には車が1台も見当たらず、林道の砂利道が奥へ伸びている。「みんな、山荘まで車で上がっているんだ」と考え、当初の内間木洞からピストンする計画を変え、林道に車を乗入れる。林道の状態が良いのは平坦部だけで、勾配が増すと洗掘されて荒れており、パンクを恐れ、狭い道での擦れ違いが大変だと心配しながら慎重に運転して上がる。ジグザグを繰り返して高度を稼ぐようになると擦れ違いスペースがあるようになり、ほっとしながら車を走らせる。
遠島山荘の前は大きな広場で、キャンプ場にもなっている。驚いたことに車は1台も見当たらず、雲が消えた初夏を思わせる陽射しの下にあっけらかんとした空間が広がって別天地を思わせる。小屋は確りした造りで水も薪もあり、「こんな所でのんびり泊ってみたいなあ」と、慌ただしい3日間10座の岩手の山歩きを少し疎ましく思う。
古い道標に従って山荘入口から左へ上がり、右の分岐に入って進む。山葡萄が林道の伐採跡を覆い、無数の蕾を着けている。「こんなに人が少ないんじゃ、ヤマブドウを採る人が居ないんじゃないか」と秋に期待したくなる。
ミズナラとブナの大木の所から山道に入って程好い勾配の北尾根を一途に登る。ブナ主体の落着いた林が続き、「山友達と2人で話をしながらのんびり登りたい」と、ふっと思う。八合目付近は岩道になっており、やがて三角点が2つ立つ遠島山頂に着く。
雨のぱらついた朝とは打って変わって良い天気となり、汗びっしょりのバンダナを絞りTシャツを脱いで小枝の上に広げて乾かす。「熱いコーヒーではなく、冷たい紅茶をザックに入れたのは大正解だった」と喉を潤しながらのんびりと休む。
南へ伸びる登山道の入口には、『天神森』の道標が立っている。山頂の踏破計画は120%達成という事で喜ばしいが、「今回は、あまりにも駆け足過ぎた」という気分で、満面の笑みとはならない。


