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乗鞍高原[トレッキング]

( 北アルプス・御嶽山)

パーティ: 2人 (もんた さん 、ほか1名)

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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 高山インターチェンジから約1時間半ほどで、まいめの池駐車場(砂利)へ着けます。新しいトイレができていますがまだ使えません。またオソメ池からあざみ池のコースは、藪漕ぎ箇所もあるので、ミズバショウ群への木道を通った方が無難です。

この登山記録の行程

Start(09:31)・・・あざみ池分岐(11:14)・・・牛留池(12:01)・・・善五郎の滝(12:55)・・・滝見台(13:22)・・・一の瀬分岐(13:39)・・・駐車場(14:13)・・・Goal(14:24)

コース

総距離
約8.2km
累積標高差
上り約417m
下り約421m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

乗鞍岳にも初雪の便りが届いたというニュースを耳にした。山の上では冬の気配が忍び寄っているようだが、麓の乗鞍高原は、いまがまさに紅葉の盛りではないだろうか。最近は熊の出没情報が相次いでいて、正直なところ少しためらいもあった。それでも秋晴れの予報に背中を押され、思い切って妻と二人、乗鞍へと車を走らせた。

途中立ち寄った「ひるがの高原SA」からは、遠く白山がうっすらと雪をまとって見えた。その端正な姿に思わず見とれてしまう。駐車場から見た乗鞍岳も、山頂部が薄く白くなっており、季節の境目に立っていることを実感した。高原に着いて歩き出すと、登山道の端には霜柱が立ち、朝の冷え込みがまだ残っている。ソフトシェルを羽織って歩き出したものの、澄みきった空に太陽が昇るにつれて体が温まり、大カエデのあたりで上着を脱ぐことにした。長袖シャツだけでも十分に心地よい。

その日差しは、紅葉した木々をひときわ美しく照らしていた。光を受けて葉の一枚一枚が輝き、風に揺れるたびに色が変わる。目の前には堂々たる乗鞍岳がくっきりとそびえ、その大きさに息をのむ。大カエデは真っ赤に染まり、青空を背景にまるで燃え上がるようだった。妻と二人、乗鞍岳と大カエデを一緒に写した写真は、この秋いちばんのお気に入りになりそうだ。

牛留池の東屋でお昼をとる。風は冷たく、日陰ではやはり上着が恋しい。温かいカップヌードルをすすりながら静かな水面を眺めていると、池の向こうに乗鞍岳が見え、まるで絵のような光景だった。そこから善五郎の滝までは上着を着たまま歩いたが、滝見台に出るころには日差しも強まり、体がぽかぽかと温まってきた。

まいめ池から見る景色は、まさに幻想的だった。風のない午後、鏡のような水面に、紅葉と空と山が一体となって映り込んでいる。自然がつくり出す静寂の美に、ただ立ち尽くすばかりだった。帰り道、木漏れ日の中で葉の裏側が光を受け、黄金色に輝いていた。その優しい光のなかを歩いていると、心まで温かくなるようだった。

それでも、頭のどこかには常に「熊」がちらついていた。オソメ池からショートカットした道では少し藪漕ぎ気味になり、二人とも思わず声が小さくなる。休暇村から善五郎の滝へ向かう道沿いには、熊の目撃情報の看板がいくつも立っていて、熊鈴を鳴らし、設置されている熊よけバーを鳴らしながら歩いた。ときにはストックを叩いて音を出した。次回はホイッスルも持ってこようと思った。

紅葉と初雪、そのはざまにある乗鞍高原。自然の厳しさとやさしさが入り混じるこの季節に、夫婦で歩けたことが何よりの喜びだった。山が少しずつ冬支度を始めるこの時期、また来年も同じ景色に出会えるよう願いながら、高原をあとにした。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ソフトシェル・ウインドシェル ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック 水筒・テルモス ヘッドランプ 予備電池 タオル
帽子 グローブ サングラス 着替え 腕時計 カメラ
ツエルト 熊鈴・ベアスプレー 行動食 トレッキングポール GPS機器

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