石鎚山 | 石鎚神社頂上山荘

雪は融けて、春の花の季節になりました。アケボノツツジがピークを迎えています。中腹ではヤマシャクヤクが目立ちます

アケボノツツジは満開です (2011.05.26 石鎚神社頂上山荘 )
アケボノツツジは満開です (2011.05.26 石鎚神社頂上山荘 )
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天気・気温

05/26(木) 曇りのち雨。昨日の最高気温は14℃。最低気温は5℃。本日13:00現在5℃。小屋の中は、灯油ストーブを使って、暖を取っています。
松山市の天気予報
明日
雨のち晴
22℃
17℃
明後日
雨のち曇
19℃
14℃
日本気象協会提供 2024年4月29日 6:00発表
高知市の天気予報
明日
雨のち晴
25℃
19℃
明後日
雨のち曇
20℃
16℃
日本気象協会提供 2024年4月29日 6:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

小屋の周辺はこれから、お花がたくさん咲く季節を迎えます。濃い桃色が石鎚の春を告げるアケボノツヅジは今がピークを迎えています。
また、石鎚山奥の宮頂上社本殿のすぐ前の崖に咲いている小さい花びらのイシヅチザクラも満開です。

また、瓶が森林道を車で走ると、 ミツバツツジ ミツバツツジ が出迎えてくれます。土小屋登山口からの登山道では、移り変わる景色とともに、お花畑が出迎えてくれます。今は ショウジョウバカマ ショウジョウバカマ が、うつむきかげんに道端に咲いています。
中腹ではヤマシャクヤクが咲いています。斜面にその濃い緑の葉を広げているので、見分けがつきやすいでしょう。
ほかにも、 オオカメノキ オオカメノキ やアケボノツツジが道の両側に咲いています。
山頂付近にはこれから、シコクハタザオ、 イワカガミ イワカガミ ユキワリソウ ユキワリソウ 、ホン シャクナゲ シャクナゲ が花の季節を迎えます。

石鎚神社頂上山荘は、物資の荷揚げ作業に大忙しでした。5/18~19は快晴に恵まれ、この2日間で四国航空のヘリコプターで、半年間の営業用の物資輸送を行いました。
山荘の販売用飲料や土産品、食料品、生活物資、自家発電用や暖房用の200Lドラム缶入りの燃料など、およそ30tを超える総重量になりました。これには頂上山荘の物資だけでなく、石鎚神社の物資も含まれていています。
物資は「モッコ」と呼ばれる太い綱を20cmごとに編んだ、3m四方の綱でヘリコプターで吊ったまま空輸しています。ヘリコプターは着陸せずに、荷物をゆっくり地面に下ろし、吊り上げ器具から切り離して行われます。
荷物(モッコ)の数は90個近く、物資集結基地と山頂との間を約90回ほど往復しました。運んだ物資を山小屋の中の所定の位置へ納めて、やっと小屋の中が落ち着いたところです。

登山道の状況

登山道は土小屋ルート、成就社ルートともに崩壊箇所はありません。どちらの登山道も通行止め箇所はありません。また、残雪はすべて融けて消えています。

主峰天狗岳の頂上へは、弥山から天狗岳まで続く岩場の多い、やせ尾根を15分ほど歩き、最後は岩場をよじ登ると到達します。

登山装備

これから先は、梅雨の時期に入ります。平地は暖かくても、標高1500m以上の山になると、朝晩は5℃前後まで下がる日もあります。寒気が入る日などは、冬装備に準じた服装を用意してください。
長袖の防寒着や防寒用の手袋、雨具、防水の登山靴、水、非常食、ヘッドランプは必携です。ストーブなどもあれば、温かい飲食物が摂れるとともに、体力の回復も図れます。
この時期でも、標高2000m付近では、冬型の気圧配置になると、真冬並みの突風が吹きます。その時は、低体温症にもなりかねません。用心が必要です。

注意点

今年は、長期予報では比較的、雨の日が多いようです。九州南部は平年より8日間早く、昨年より20日間早く梅雨入りしたそうです。雨具の準備は確実に。

お知らせ

頂上山荘に限ったことではありませんが、山頂にある山小屋は生活に必要な水の確保に苦慮します。生活用水の確保のために、小屋の開業日の1ヶ月以上前から、山小屋に逗留し、貯水槽に水を確保してきました。
おかげで今年も開業日『5月1日』に水を確保でき、夕食、朝食に、お昼の食堂メニューを提供することができました。

飲み水や生活用水は全て天水(雨水)を利用しています。頂上山荘では、ステンレス製の貯水槽に溜めた雨水を塩素消毒し、高性能浄水器(塩素臭や、有害物質を取り除く能力の活性炭入りの物)を通して、飲料水として提供しています。お客様からは『水道水よりも美味しい水』として好評です。

石鎚神社頂上山荘の宿泊定員は50名です。食事を持ち込み希望の方は素泊まりも可能です。ただし山荘内は自炊設備はありませんので、ストーブなどは裏のオープンデッキスペースでの使用になります。

日帰りのお客様用に、丼物やカレーライス、味噌汁等を提供できる食堂や売店のコーナーも設けています。また、売店では、日本百名山の登山記念バッジをはじめ、かわいいキャラクターの各種ストラップなどのお土産物を取りそろえています。

進和コーヒー焙煎の南米産高級レギュラーコーヒーは1杯400円、石鎚名物の生姜入りあつあつ「あめ湯」は1杯300円で提供しています。山頂へお越しの際はぜひ、ご利用くださいませ。

昨年の今頃の様子は?

5月1日より営業開始しております2023.05.15

石鎚神社頂上山荘周辺の過去の様子

  • 9月1日夕方、天狗岳から出た虹

石鎚神社頂上山荘

電話番号:
0897-55-4168
連絡先住所:
愛媛県西条市西田甲797 石鎚神社会館

地図で見る
https://sanso.ishizuchisan.jp/

施設の詳細を見る

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石鎚山 標高 1,982m

 愛媛・高知県境を東西に連なる石鎚山脈の主峰で、徳島県の剣山とともに四国を代表する山である。西条市と周桑(しゆうそう)郡小松町および上浮穴(かみうけな)郡面河(おもご)村の境界に位置する。  山頂は細長い岩稜で中央部に石鎚神社頂上社のある弥山(みせん)(1974m)、南寄りに西日本最高峰天狗岳が天にそびえる。周囲は目もくらむような断崖絶壁で、安山岩の柱状節理がほぼ垂直に立つ。三角点は弥山北西の標高1921mの地点にある。  石鎚山は見る方向によって山容がさまざまに変化する。南の石鎚スカイラインからは、先端のとがったピラミッド型、西の面河方面からは、ギザギザの岩峰がそそり立ち、東の瓶ガ森付近からは、どっしりとした重厚な姿を見せる。  山頂の岩峰の形が山名の由来とされるが、石之霊(いしづち)(ツは「之」の意、チは霊力をもつ神や物を意味する古代語)という説もある。また、『古事記』には石土毘古命(いわづちひこのみこと)、『日本霊異記』には「石槌」などの名が記され、万葉の歌人山部赤人が「伊豫の高嶺」と詠んでいる。日本七霊山の1つに数えられる石鎚山は、石土毘古命を神とし、古くから御神体山として崇拝されてきた。奈良時代、役小角が開山して蔵王権現を祭ったと伝えられ、以後修験道場として栄え、青年期の空海も修行している。平安期には熊野修験の影響を受け、近世に入って一般庶民の登拝が盛んになり、このころに岩場に鎖がかけられた。明治維新の神仏分離令により石鎚山は権現号を廃止し、神社となった。頂上社、成就社、土小屋遥拝殿、山麓の本社の4社を総称して石鎚神社と呼ぶ。  毎年7月1日~10日までがお山開き大祭で、智仁勇を象徴する3体の御神像が頂上に安置され、各地の信者をはじめ、一般の登山者数万人で賑わう。頂上では、白装束の信者が御神像を体にこすりつけて無病息災を祈願する。  石鎚山の植物は暖帯から亜高山帯まで分布し、土小屋付近のウラジロモミ、山頂付近のシコクシラベなどの純林は見事である。また、ハクサンシャクナゲ、ミヤマダイコンソウなどの貴重な高山植物も見られる。  西条側の登山道を表参道、面河側を裏参道という。西条側にロープウェイ、面河側にスカイラインが開通してからは、西之川下谷と土小屋が新登山口となった。ルート上の岩場には一ノ鎖、二ノ鎖、三ノ鎖などの鎖がかかっており、巻き道もある。表参道はロープウェイ終点から成就社を経て山頂まで3時間30分。土小屋から山頂は2時間。  山頂からは360度のパノラマが展開し、瀬戸内海や太平洋から、はるか九州の阿蘇山、中国山地の大山までも望める。

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二ノ森 標高 1,929m

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ユーザーの登山記録から