鳥海山ちょうかいざん、ちょうかいさん

百名山 花の百名山 東北百名山

鳥海山

写真:石橋睦美  南由利高原からの鳥海山
 山形県と秋田県境にそびえる成層火山で、東北を代表とする高山である。秀麗な山容から出羽富士、秋田富士の名で親しまれている。
 山は中央火口丘の新山(最高峰)を中心に、行者岳、伏拝岳、七高山の比較的新しい東鳥海火山と、火口湖だった鳥ノ海(鳥海湖)、中央火口丘の鍋森を中心とする、笙ヶ岳、月山森、扇子森の西鳥海火山、および山腹に付随する寄生火山からなる複式火山である。
 有史以来度重なる噴火活動が人々の畏怖の的となり、山そのものが火を吹く荒ぶる神としてあがめられ、山岳宗教が発達した。山頂には、大物忌神を祭る「大物忌(おおものいみ)神社」がある。ところが、修験道の発達とともに山上の奉仕権と嶺境の争いへと進み、江戸幕府裁定で決着を見るという、人間臭い一面を今に残す山である。
 日本海から山頂部まで、わずか約15kmの独立峰で、冬の季節風をまともに受けるため、山の方位によっては積雪や風に大きな違いが見られる。そのためチョウカイフスマ、チョウカイアザミ、チョウカイチングルマなどの鳥海山特有の植物をはぐくみ、植生を規制してきた。
 1673年から数回、幕府の命によって、採薬登山が行われている。また、イギリスの登山家、ジョン・ミルンが1879年に登山し、わが国で初めて氷河問題の口火を切った山でもある。純粋な意味での登山は、朝日連峰、飯豊連峰に遅れをとり、大正末から昭和初期に始まった。
 そして、昭和22年(1947)には、県立自然公園の指定を受け、国民体育大会開催(1952年)、国定公園指定(1963年)、さらには山岳観光道路「鳥海ブルーライン」開通などにより、山岳観光地として全国的に脚光を浴びるようになった。なかでも、スキー登山の地として人気が高く、ゴールデンウィークなどは全国から集まる愛好家で賑わっている。
 かつて熊が爪跡を残し、ヤマヒルが巣くったという百宅口のブナも乱伐が進み、痛々しい変容ぶりである。昭和49年(1974年)には、153年ぶりに火山活動も見られた。しかし、宗教登山からスポーツ登山へと変わっても、日の出の力強い陽光を浴びた鳥海山が日本海上に写し出される「影鳥海」や冬の外輪山の内側の岩肌を飾る「岩氷」などは、単なる美しさを通り越して、今でも充分に神々しい。
 鳥海山は、山岳信仰の息吹を残しつつ、東北の山特有の落ち着いた雰囲気と温もりのある山である。
 登山道は、かつての登拝路を中心に山形・秋田両県から数多く整備されており、山頂まで約5時間。

DATA

正式名称: 鳥海山・新山
別名: 新山(しんざん)
山域: 出羽山地
都道府県: 山形県
標高: 2,236m
2万5千図: 吹浦・鳥海山・湯ノ台

※ 鳥海山の紹介文についての注意点

現在の周辺の雨雲を確認する

鳥海山に行くモデルコース

  • 鳥海山(象潟口) 日帰り
    体力度: ★★★★ 危険度: ★★★ 7時間40分 日帰り
    鉾立・・・六合目賽ノ河原・・・鳥ノ海御浜神社・・・御田ヶ原・・・七五三掛・・・頂上参篭所(御室小屋)...
  • 百宅口から鳥海山へ 日帰り
    体力度: ★★★★ 危険度: ★★★ 7時間49分 日帰り
    百宅口登山口・・・大倉・・・唐獅子平避難小屋・・・七高山・・・頂上参篭所(御室小屋)・・・新山・・・...
  • 雄大な雪渓と豊富な高山植物を満喫できる名峰を行く
    体力度: ★★★ 危険度: ★★ 7時間50分 日帰り
    祓川・・・六合目・・・七合目・・・八合目・・・九合目・・・舎利坂・・・七高山・・・新山・・・七高山・...
  • 豊富な高山植物と雄大な雪渓を抱く名峰
    体力度: ★★★ 危険度: ★★ 8時間40分 日帰り
    鉾立・・・六合目・・・七合目・・・三五七掛・・・頂上御室・・・新山・・・七高山・・・三五七掛・・・七...
  • 吹浦口から外輪山を七高山へ 1泊2日
    体力度: ★★★ 危険度: ★★★ 8時間50分 1泊2日
    【1日目】大平・・・鳥ノ海御浜神社・・・御田ヶ原・・・七五三掛・・・伏拝岳・・・七高山・・・頂上参篭...
  • 残雪と花が織りなす秀麗な独立峰
    体力度: ★★★ 危険度: ★★ 9時間30分 1泊2日
    鉾立バス停・・・賽ノ河原・・・御浜小屋・・・鳥海湖・・・御浜小屋・・・御田ヶ原分岐・・・七五三掛・・...

鳥海山周辺の最新情報

登山口情報

  • 鉾立 / 象潟口 
  • 祓川 / 矢島口 
  • 滝ノ小屋 
  • 吹浦口 / 大平口 
  • 一ノ滝 / 二ノ滝口 
  • 百宅口 

  • 【鉾立 / 象潟口】
    「出羽富士」「秋田富士」ともよばれる容姿端麗な独立峰の鳥海山への象潟口の登山口。
    鳥海ブルーラインの最高地点である鉾立は、広い駐車場を備え、保養センター稲倉山荘、鉾立山荘、東雲荘、ビジターセンター、展望台の諸施設があり、多くの観光客も訪れる場所でもある。

  • 【祓川 / 矢島口】
    東側から鳥海山に登る代表的なコース、矢島口の登山口。アクセスは未かーまたはタクシー。由利高原鉄道矢島駅からタクシーに乗って舗装された林道を走り、車道の終点が祓川登山口(矢島口)だ。駐車場には綺麗なトイレが設置されている。

  • 【滝ノ小屋】
    鳥海山の登山口では最も標高が高く、山頂へ最短で登れる。鳥海高原ラインの終点に位置する。登山口にはトイレと登山届の記載ボックスが設置されている。

  • 【吹浦口 / 大平口】
    鳥海ブルーラインのほぼ中間に位置する、大平ルートの登山口。国民宿舎・大平山荘があり、食堂や入浴施設が利用できる。

  • 【一ノ滝 / 二ノ滝口】
    鳥海山の南側を登る、渓谷探勝ルートの二ノ滝口ルート、および万助道の登山口。アクセスはマイカーかタクシーとなる。

  • 【百宅口】
    鳥海山の百宅コースの登山口。キャンプ場として整備されている4合目・大清水(おおしず)が起点になる。
    大清水園地には広い駐車場、無人の避難小屋、キャンプ場、トイレが整備されている。

周辺にある山小屋

  • 鳥海山頂上参籠所(御室小屋) 
  • 七ツ釜避難小屋 
  • 御浜小屋 
  • 滝ノ小屋 
  • 祓川ヒュッテ 
  • 鶴間池小屋 
  • 酒田市山小舎(万助小舎) 
  • 鉾立山荘 

  • 【鳥海山頂上参籠所(御室小屋)】
    営業小屋
    場所: 鳥海山山頂
    電話: 0234-77-2301
    営業期間: 7/第1土曜~9/第1日曜

  • 【七ツ釜避難小屋】
    無人小屋
    場所: 矢島口八合目
    電話: 0184-55-4953
    FAX: 0184-55-2157
    営業期間: 通年(無人)

  • 【御浜小屋】
    営業小屋
    場所: 吹浦・象潟口七合目
    電話: 0234-77-2301
    営業期間: 7/第1土曜~9/第1日曜

  • 【滝ノ小屋】
    営業小屋
    場所: 湯ノ台口五合目
    電話: 0234-72-5886
    FAX: 0234-72-3315
    営業期間: 6/下~10/中

  • 【祓川ヒュッテ】
    営業小屋
    場所: 矢島口五合目
    電話: 0184-55-4953
    FAX: 0184-55-2157
    営業期間: 例年4/下~10/上

  • 【鶴間池小屋】
    無人小屋
    場所: 鶴間池畔
    電話: 090-1066-7475
    営業期間: 通年(無人)

  • 【酒田市山小舎(万助小舎)】
    無人小屋
    場所: 鳥海山五合目、万助道
    電話: 0234-43-6658
    FAX: 0234-23-2257
    営業期間: 通年(無人)

  • 【鉾立山荘】
    営業小屋
    場所: 象潟駅から車40分
    電話: 090-3124-2288
    営業期間: 4/下~10/末

鳥海山に関連する登山記録

鳥海山の近くの山

鳥海山に関連する登山ツアー

18年08月25日(土) 関東 ・2日間 トラベルギャラリー
鳥海山縦走
18年08月25日(土) 九州・沖縄 ・2日間 トラベルギャラリー
鳥海山縦走
18年08月25日(土) 近畿 ・2日間 トラベルギャラリー
鳥海山縦走
18年09月06日(木) 関東 ・3日間 クラブツーリズム・あるく
<登山初級A>『往復新幹線利用 出羽三山めぐりと鳥海湖トレッキング 湯殿山・羽黒山・月山縦走 3日間』【東京・上野・大宮出発】~下山後温泉入浴付き~
18年09月30日(日) 関東 ・3日間 クラブツーリズム・あるく
<登山中級B(!)>『高山植物咲く日本百名山を2座とも縦走!鳥海山縦走・月山縦走 ~雄大な出羽富士と歴史薫る出羽三山へ~ 3日間』【東京・上野・大宮出発】

関連するツアーを探す

鳥海山の関連書籍

  • 関連書籍
  • 関連書籍
  • 関連書籍
  • 関連書籍
  • 関連書籍
  • 関連書籍

[▲ページトップに戻る]

こんにちは、ゲストさん
◆東京の天気予報[山域を変更]
明日

曇時々晴
明後日

曇一時雨
(日本気象協会提供:2018年8月14日 17時00分発表)
[ログイン]
ユーザ登録・ログインすることで、山頂天気予報を見たり、登山履歴を登録・整理・分析して、確認できます。
NEW GORE-TEXレインウェアは洗うべき?
GORE-TEXレインウェアは洗うべき? 「雨の山を楽しむ」最終回は、GORE-TEXレインウェアのお手入れ方法について。山で困らないために、メンテナンスはしっか...
NEW 花を愛で滝をめぐる 北秋田森吉山 花三昧紀行
花を愛で滝をめぐる 北秋田森吉山 花三昧紀行 北秋田・森吉山のモニターレポートを公開! 最盛期のお花畑は想像以上! マタギ文化にも触れた2泊3日の山旅
NEW 再掲載! 大町市に移住した2つの家族の物語
再掲載! 大町市に移住した2つの家族の物語 登山者なら憧れる、山の麓に住む暮らし。長野県大町市へ移住した2つの物語を再掲載。移住説明会、現地体験会も開催!
NEW 女性専用ヘルメットのフィールドレポート
女性専用ヘルメットのフィールドレポート 女性のために設計され、カラーも豊富なravinaのヘルメットを、ライター山畑理絵さんが妙義山の岩場で使ってみました
NEW 「カントリーマアム」は行動食の優等生
「カントリーマアム」は行動食の優等生 しっとりさっくりで食べやすい、行動食の定番「カントリーマアム」。登山の行動食に適した理由を探りました
NEW 隠れた山岳県・福島。ふくしまの山旅をご紹介!
隠れた山岳県・福島。ふくしまの山旅をご紹介! 飯豊山、安達太良山、会津駒など、百名山7座を抱える山岳県、福島の山の魅力を紹介します。写真コンテストも開催中!
NEW 女性ガイド渡辺佐智さんに聞く コンディショニング
女性ガイド渡辺佐智さんに聞く コンディショニング 女性登山者に必須のブラ、タイツなどのアイテムと、リカバリー、コンディショニングについて渡辺佐智さんに伺いました
NEW 最新テントをチェック! 高橋庄太郎の山MONO語り
最新テントをチェック! 高橋庄太郎の山MONO語り 山岳ライター高橋庄太郎さんによるモノ連載。今月はビッグアグネスの最新の軽量テント。軽さの追求だけでなく、快適性も◎
NEW グレゴリー「ディバ」を雨の2000m峰でチェック!
グレゴリー「ディバ」を雨の2000m峰でチェック! 今回のモニターは登山歴22年の山崎さん。フィット感が良く、「30ℓのザックを背負っているような軽さ」を感じたそうです。
NEW 温泉充実! 今年の北アルプスは飛騨側から登ろう
温泉充実! 今年の北アルプスは飛騨側から登ろう 笠・双六・槍・西穂・乗鞍の山々は、温泉、山麓観光も充実した飛騨側から! ライター小林千穂さんのおすすめも掲載!
遭難→早期発見へ! 会員制捜索ヘリサービス
遭難→早期発見へ! 会員制捜索ヘリサービス 万が一、遭難して動けなくても、発信する電波で位置を特定できる捜索ヘリサービス“ココヘリ”。早期発見事例も! 詳細はこちら
NEW 山の日はイベント盛りだくさんの谷川岳で! 
山の日はイベント盛りだくさんの谷川岳で!  日本百名山・谷川岳では様々なツアーを用意した「山の日イベント」を開催! ラフティングやキャンプが楽しめるアウトドアの町、...
NEW 毎日が絶景! 小岩井大輔の富士山頂日記
毎日が絶景! 小岩井大輔の富士山頂日記 富士山頂でしか見られない絶景が、ほぼ毎日! 写真家・小岩井大輔の富士山頂日記は今年もCool!
初心者・入門者・ファミリー向けアルプス
初心者・入門者・ファミリー向けアルプス 険しい山並み、眼下には雲海、そして稜線に遥か続く縦走路――。今年はアルプスに初めて挑戦! という人のためのオススメ初心者...