日高山脈中・南部

写真:梅沢俊  吉田岳からの日高山脈中・南部。左からペテガリ岳、神威岳、ソエマツ岳、ピリカヌプリ、トヨニ岳、野塚岳

 ここではカムイエクウチカウシ山からペテガリ岳を中部、ペテガリ以南を南部としよう。カムイエクウチカウシ山から南には、コイカクまで踏み跡はあるが歩きにくい。頂上まで道があるコイカクシュサツナイ岳は、1839(いつぱさんきゆう)m峰(ほう)やペテガリへの出発点となる。コイカクからペテガリ岳も一応道らしいものはあるが、北部に比べると歩き難さは倍増する。主稜線の日高側にそびえる1839m峰は、どこから見ても目につく山だが、道はつけられていない。
 なお日高では、主稜線の西側を日高側、東側を十勝側と呼んでいる。
 かつてはるかなる山だったペテガリ岳は、東西両側から道ができて、いっそう人気は高くなった。その南の神威岳も日高側から道があり、よく登られる名峰だ。さらに南に続くソエマツ岳、ピリカヌプリ、トヨニ岳の諸峰は、沢登りによるか、積雪期を狙うしか手がなく、一般的な山とはいえない。しかも、コイカクからピリカ辺りまでの沢は険悪なものが多く、経験者でなくては入れない。
 野塚岳から楽古岳までは、高度は下がるが形のいい山が続き、意外にブッシュが低く歩きやすい。中でも楽古岳は、人気の山だ。
 原始の姿を残していた日高山脈でも、目下、道路建設が急速に進行している。
 その1つは浦河から入り、野塚岳の下を抜けて豊似川に出るもので、平成9年(1997)に開通した。もう1つ、静内から入りペテガリ岳西方のコイカクシュシビチャリ川を北上してトンネルで札内川七ノ沢に抜ける道は工事中で、1998年現在、日高側は一般登山者の立ち入りが規制されている。この他にも多数の林道が延びているが、ゲートがあって施錠されている場合が多い。これらの事情から日高山脈への入山時には、あらかじめ地元町村や営林署に状況を問い合わせるべきである。
 楽古岳から南は、高度はいっそう低くなり、一般的な登山の対象にはなっていない。ただ、主脈を遠く離れた位置にあるアポイ岳は、海岸に近い、標高わずか800mの山だが、高山植物の宝庫として知られ、登山者が大変多い。
 日高山脈の登山史は、北海道大学山岳部を抜きにしては語れない。登頂記録が現れるのは、山が深く険しいだけに大雪山などよりずっと遅れて大正年間で、冬の登頂は昭和に入ってからのものだ。冬の「全山縦走」に先鞭をつけたのも北大で、昭和31~32年のトヨニ岳から幌尻岳の縦走は画期的なものであった。近年は全山という範囲がずっと長大になり、社会人の活躍も目立ち、厳冬期に狩勝峠から襟裳岬までを歩き抜いたパーティもある。

日高山脈中・南部の主要な山

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