奥秩父連峰

写真:藤沢健一  雲取山山頂からの奥秩父連峰。左手前は、飛竜山、右後方は国師ヶ岳や甲武信ヶ岳

 東京都の最高峰、雲取山より西に50km、飛竜山(ひりゅうさん)、笠取山(かさとりやま)、甲武信(こぶし)ヶ岳(たけ)、国師(こくし)ヶ岳(たけ)、金峰山(きんぷさん)、小川山、横尾山へと連なる主脈を中心に、それから派生する山地を奥秩父連峰と呼ぶ。それを水源とする河川は、多摩川、武州荒川、神流(かんな)川、千曲川、笛吹川、甲州荒川、塩川などである。山域のほとんどは、秩父古生層、小仏層、これらに貫入した花崗岩、安山岩などからなる。
 奥秩父の名は比較的新しく、武甲山から三峰辺りの山々を「秩父の山」といっていたのは明治時代である。これが大正時代、近代登山の先馳者たちがさらに奥地に分け入り、甲武信ヶ岳、金峰山方面を「秩父奥」とか「奥秩父」と呼ぶようになった。逆に甲州御岳の奥、金峰山辺りから東の方の山並みを見れば御岳の奥山で、「奥御岳」と呼んでもおかしくなかったわけである。だが入山が秩父側からだったので、「奥秩父」の名が定着した。
 奥秩父の主脈は、芋ノ木ドッケから雲取山を経て西に延々と横尾山、飯盛山(めしもりやま)に至る。支尾根は唐松尾山(からまつおやま)から北に、和名倉山(わなくらやま)にピークを持ち上げる。西進して笠取山から南下する尾根は倉掛山、高芝山に下る。甲武信ヶ岳から北に向かう尾根は、三宝山(さんぼうざん)、十文字峠を経て、東に白泰山から栃本に至る。国師ヶ岳から南に、この連峰の最高峰、北奥千丈岳(きたおくせんじようだけ)(2601m)を起こし、乾徳山(けんとくさん)、あるいは大久保山に向かう。もう一支稜は小楢山(こならやま)、あるいは帯那山(おびなやま)に連なる。また、金峰山から南下した尾根は茅ヶ岳に続いている。このような複雑な山系の形成は、地殻の大変動によってもたらされたものと思われる。
 この入り組んだ山域が、奥秩父である。深い樹林に覆われ、厚い苔のジュウタン、その中に続くかそけき踏み跡、それをたどり続ける登山者たち。大きな岩場があるわけでなし、目立つ花といえば、シャクナゲやツツジのたぐい。こんな地味な山域のどこに、人を引きつけるほどの魅力があるのだろうか。
 平均標高の低さもあって、雪の量も多くなく、天気も割に安定しているので、冬季入山者も多い。夏季、雷の発生率の高いのが玉にキズ。登山適期は、初夏と秋季がよいように思う。
 最近、小川山東面の岩場はフリー・クライミングのゲレンデとして脚光を浴びている。これも時代の流れというものであろうか。
 大正時代から、多くの先覚者が数々の文献を残している。主だったものを列挙すると、『日本アルプスと秩父巡礼』(田部重治著)『南アルプスと奥秩父』(山梨県山林会編著)『奥秩父と其付近』(河田楨、高畑棟材共著)『山の憶ひ出』(木暮理太郎著)『奥秩父』(原全教著)『奥秩父研究』(原全教著)などである。

奥秩父連峰の主要な山

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