訃報 南極の夢半ば。冒険家の阿部雅龍さん亡くなる

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徒歩による新ルートからの南極点到達をめざしていたプロ冒険家の阿部雅龍(あべ・まさたつ)さんが3月27日、脳腫瘍のため亡くなった。41歳だった。2023年11月に南極行きを予定していたが、準備を済ませた後の8月に脳腫瘍が発見され、闘病生活を送っていた。

記者発表での阿部雅龍さん(2022年2月)

記者発表での阿部雅龍さん(2022年2月)

阿部さんは秋田市出身。極地冒険家・大場満郎さん(第4回植村直己冒険賞受賞者)の冒険学校のスタッフを経て、自転車での南米縦断、米国のコンチネンタルディバイドトレイル(4200km)、グレートディバイドトレイル(1200km)などのロングトレイルを経験したのち、アマゾン川のいかだ下り(2000km)、カナダやグリーンランドで北極圏の徒歩旅行に挑戦。2019年1月には日本人として初めて単独で約900kmの「メスナールート」から南極点に到達し、第26回植村直己冒険賞を受賞した。

2021年から22年にかけて、白瀬矗(しらせ・のぶ)が命名した大和雪原から南極点をめざす新ルートに挑んだが、悪天候などに阻まれて南極山脈を越えることができず、中断。2023年11月から再挑戦を予定していた。

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