足裏のアーチを強化して足のトラブルを回避しよう|登山者のための肉体改造塾(最終回)
もっと健康的で、タフな登山ボディをめざして。さまざまなお悩みに、肉体改造の達人が答えます。今回は、足裏のアーチ構造を強化するエクササイズを紹介。
文=芳須 勲、イラスト=平のゆきこ
長距離を歩くと疲れやすく、
特に足の裏がだるくなります。
足裏のアーチ構造を強化して、
疲れにくい足にしましょう。
バランスを安定させる足裏の“三点支持”
歩行時のバランスを保つため、足裏には親指の付け根(母趾球)、小指の付け根(小趾球)、かかとの3点を結ぶアーチ構造が形成されています。アーチ構造が崩れてバランス力が低下すると、転倒や滑落のリスクが増すだけでなく、疲労の原因にもなります。
足裏のアーチで歩行時のトラブルを回避
足裏のアーチ構造はクッションとしての役割も果たします。過度な負荷や体力不足によってアーチがつぶれてしまうと、衝撃を吸収できなくなり、足裏の痛み、膝痛、腰痛を起こすことがあります。日頃からマッサージでアーチを整え、エクササイズで強化しておきましょう。
【実践1】ボールマッサージ
足裏が硬くこわばると、アーチがつぶれやすくなります。テニスボールなどを使って柔軟にしましょう。
片方の足の下にボールを入れます。足の親指の付け根から小指の付け根にかけて、横アーチを意識しながら左右に足を移動させ、マッサージをします。
足指の付け根からかかとにかけて、2つの縦アーチを意識しながら前後に足を移動させ、マッサージをします。
【実践2】足指で新聞たぐり
足には、指を動かすための筋肉が多数存在しています。これらの筋肉はアーチ構造を保つ働きも担っているので、しっかりとトレーニングしましょう。
いすに座り、新聞紙1ページ分を床に広げて足を乗せます。このとき、かかとは新聞紙の上に乗らないようにします。
かかとは床につけたまま、新聞紙を指だけでたぐれなくなるまでたぐり寄せます。
(『山と溪谷』2024年3月号より転載)
プロフィール
芳須 勲さん(登山ガイド、健康運動指導士)
よしず・いさお/いきいき登山ガイド・ヤッホー!!さん。として活動。管理栄養士の資格も持つ。「登山で健康づくり」をモットーに運動・食事指導・山の安全管理を柱とした登山プログラムを提案している。
山と溪谷編集部
『山と溪谷』2024年5月号の特集は「上高地」。多くの人々を迎える上高地は、登山者にとっては入下山の通り道。知っているようで知らない上高地を、「泊まる・食べる」「自然を知る・歩く」「歴史・文化を知る」3つのテーマから深掘りします。綴じ込み付録は「上高地散策マップ」。
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