はじめての登山
Step6 山で泊まる

意外に快適? 大いに満足! 山小屋のサービスに触れよう

山小屋で泊まる

 山小屋は、登山者が宿泊に利用できる必要最小限の設備を備えた宿泊施設です。特殊な立地条件だけに、街や山麓の宿泊施設と比べると設備やサービスは簡素です。それでも登山口や登山コース中で、めざす頂上への前進基地、縦走路では中継点となり、厳しい気象条件の山では、ありがたい存在です。
 ここでは、山小屋の利用方法と注意点について説明します。

1山小屋ってどんなところ?

 山小屋の形態をおおまかに分けると、管理者が常駐する「営業小屋」、無人の「避難小屋」があります。
 登山者が一般的に利用するのは、食事の提供や寝具の備えつけがある「営業小屋」で、宿泊料を支払って泊ります。一方、避難小屋には寝具や食事の用意はなく、それぞれ持参する必要があります。

 営業期間は通年営業、季節営業、週末営業などがあり、規模も収容数十人から数百人とさまざまです。
 山小屋の立地は、登山口、中腹、頂上など。地形的な条件にもよって、つくりや設備違いがあり、各山小屋に特徴があります。

 展望のよい稜線に建つ山小屋、静かな原生林に囲まれた山小屋などロケーションを選んでみるのも山小屋利用の山行の楽しみです。
 行き帰りのスケジュールや山中での行程を計画しながら利用する山小屋を決めていきましょう。

 立地によってお風呂があるところもありますが、山頂や稜線などの小屋では基本的には風呂がなく、歯磨き・洗顔もできないところもあります。「日常と違う不便を感じることも、山での体験のひとつ」と前向きに考えましょう。

 なお、山小屋という施設では、生命に関わることもあり、基本的には当日に宿泊を申し出た登山者に対して宿泊を拒否することはあまりありません。
 しかし、食材や寝具の準備、部屋割りの都合などがありますので、計画を立てたうえで事前に予約をして利用するのがマナーです。尾瀬、富士山などでは「完全予約制」「要予約」をうたう山小屋が増えています。

 反対に、予約があるからといって、悪天を無理して登山する必要はありません。無理をして事故が起きては本末転倒なので、悪天、体調不良、ルート変更などがあって予定の山小屋に到達しないときは、早めに山小屋に連絡して事情を説明しましょう。

2シミュレーション:山小屋への到着から翌朝の出発まで

 山小屋には、普通の旅館やホテルに泊まるのとは、少し感覚が違います。山小屋ならではの「常識」を知るためにも、山小屋利用をダイジェストで見てみましょう。

◇到着

 山の天気は変わりやすいので、午後の早い時間に到着しましょう。やむを得ない理由があるときは、早めに山小屋に連絡しておきましょう。

  • ※到着時間の目安
    • 稜線や頂上の山小屋・・・・・・2~3時
    • 中腹や登山口の山小屋・・・・・・3~4時
      (小屋によって、季節によって異なります)

◇受付

 到着したらまず受付へ。施設の説明や食事時間の確認をします。朝が早い山では先に料金を払うことが多く、現金払いが基本です。
 翌朝の出発時刻や朝食の有無、弁当への振替えなども受付時に行いましょう。

  • ※靴を間違えて履いていく人が増えています。靴箱には数十人、数百人分の登山靴が並ぶので、自分の靴に目印や名札をつけておくと取り違いを防げます。
  • ※濡れた雨具やザックをどうしたらよいかは、小屋ごとにルールが違うので確認しよう。

◇部屋

 どんな部屋が用意されているかは、小屋ごとに違います。男女別相部屋というケースが多いですが、最近では個室がある山小屋も増えています。

  • ※自分の荷物は常に整理し、混雑した山小屋で他者のスペースを占有するようなことがないように気を付けよう。

◇食事

 夕食は通常、午後5~6時ごろです。明日のエネルギー補給のためにも、残さず食べましょう。混雑した山小屋では、グループ分けして交代で食べることも。

  • ※荷上げの手段が発達したとはいえ、その小屋まで食材が運ばれていることに感謝し、残さず食べよう。

◇就寝

 山の行動は早出早着が基本です。翌日に備え早めに就寝します。発電機で電気をまかなっている山小屋では、一定時刻で消灯になることがあります。

  • ※トイレや早朝に備え、ヘッドライトなどは手に届くところに。
  • ※消灯後に物音を立てないよう、明るいうちに翌日の準備をしよう。

◇起床

 身支度を整え、寝具を整頓し出発に備えます。朝食の時間は山小屋によって異なりますが、縦走路の山小屋では朝早くから朝食が始まります。
 また、先を急ぐ登山者には、朝食をお弁当で代替することがあります。前日に小屋に確認しましょう。

  • ※早朝から動き出す時は、ほかの登山者が寝ていることもあるので注意しましょう。

◇出発

 今日の行動計画を確認し、準備運動をして出発しよう。

  • ※登山靴の履き違い、乾かした雨具の取り違い、忘れ物に注意しましょう。

Step1
Step2
Step3
Step4
Step5
Step6
Step6
Step6
こんにちは、ゲストさん
◆東京の天気予報[山域を変更]
明日

晴時々曇
明後日

曇時々晴
(日本気象協会提供:2018年7月22日 11時00分発表)
[ログイン]
ユーザ登録・ログインすることで、山頂天気予報を見たり、登山履歴を登録・整理・分析して、確認できます。
NEW 「究極の全天候型ジャケットを目指したい」
「究極の全天候型ジャケットを目指したい」 ザ・ノース・フェイス大坪さんに、定番レインウェア「クライムライトジャケット」開発に込めた思いを聞く!
NEW グレゴリーの定番ザック「パラゴン」の使い勝手
グレゴリーの定番ザック「パラゴン」の使い勝手 山岳ガイドとして活躍する澤田実さんに、ガイドならではの視点も交えて、「パラゴン」の使い勝手を聞きました。
NEW バルトロのフロントポケットがこんなにラクとは…
バルトロのフロントポケットがこんなにラクとは… グレゴリーのモニターレポート第2弾を公開! 白馬岳に登ったsoraさん。フロントポケットなどの収納に感動したそうです!
NEW 温泉充実! 今年の北アルプスは飛騨側から登ろう
温泉充実! 今年の北アルプスは飛騨側から登ろう 笠・双六・槍・西穂・乗鞍の山々は、温泉、山麓観光も充実した飛騨側から! ライター小林千穂さんのおすすめも掲載!
NEW ライトアルパイン系ブーツを残雪・岩稜で試す
ライトアルパイン系ブーツを残雪・岩稜で試す ライター高橋庄太郎さんの連載「山MONO語り」。今回は、ザンバランのバルトロGTを、まだ雪の残る焼岳でテストしました。そ...
NEW パタゴニア 最新ハイキングパンツの魅力
パタゴニア 最新ハイキングパンツの魅力 国内外のロングトレイルを歩くライター根津貴央さん。独自の用具観から見たパタゴニアのハイキングパンツの魅力について聞いた
NEW 田中陽希さんに訊く、コンディショニング
田中陽希さんに訊く、コンディショニング 「日本3百名山ひと筆書き」の田中陽希さんに、身体のケア、リカバリーなど、山を楽しむためのコンディショニング法を伺った
NEW 遭難しても探し出せる捜索ヘリサービス
遭難しても探し出せる捜索ヘリサービス 万が一、登山者が動けなくなっても、発信される電波から位置を特定する会員制捜索ヘリサービス“ココヘリ”。詳細はこちら
NEW 山の日はイベント盛りだくさんの谷川岳で! 
山の日はイベント盛りだくさんの谷川岳で!  日本百名山・谷川岳では様々なツアーを用意した「山の日イベント」を開催! ラフティングやキャンプが楽しめるアウトドアの町、...
日帰りの山で重宝するデイパック
日帰りの山で重宝するデイパック 連載「山MONO語り」で紹介したグレゴリー サルボ24。高橋庄太郎さんによる、毛無山日帰り山行での使用レポートはこちら
湿原は緑に染まり、初夏の尾瀬へ
湿原は緑に染まり、初夏の尾瀬へ 誰でも歩けて、自然の素晴らしさを感じられる尾瀬のシーズンが始まります。イベント、特典も盛りだくさんの尾瀬をご案内!
初心者・入門者・ファミリー向けアルプス
初心者・入門者・ファミリー向けアルプス 険しい山並み、眼下には雲海、そして稜線に遥か続く縦走路――。今年はアルプスに初めて挑戦! という人のためのオススメ初心者...
王道の北アルプス縦走コースを歩こう
王道の北アルプス縦走コースを歩こう 森林限界を越えた稜線に、果てしなく続く縦走路。稜線歩きの醍醐味を思う存分楽しめる、北アルプスの縦走コースを紹介。
ファミリーでも楽しめる日本百名山、日光白根山
ファミリーでも楽しめる日本百名山、日光白根山 迫力ある岩峰、神秘的な色の五色沼、高山植物の宝庫――。日光白根山はさまざまなルートから登れ、レベルに応じて楽しめる。