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落ち葉と雪のハーモニー_余呉トレイル大黒山で遊ぶ

大黒山、大黒山・東峰( 東海・北陸・近畿)

パーティ: 1人 (Yamakaeru さん )

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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 国道365号線(北国街道)で、椿坂峠を目指す。今回は、椿坂トンネルを滋賀から福井方面に抜け切った直ぐのところにある空き地に駐車。5,6台程度は駐車可能。トイレはなし。目の前には、中河内~池河内湿原~津谷山周遊をやった際に見た余呉町一般廃棄物最終処分場がある。登山道へは椿坂トンネルと並行して走る旧道を戻るように進むと椿坂峠にある。

この登山記録の行程

余呉町一般廃棄物最終処分場前駐車場(10:01)・・・手前の斜面(10:09)・・・藪こぎ・・・大黒山(11:12)・・・大黒山・東峰(11:38)・・・(昼食12:12~12:32)・・・大黒山・東峰(12:37)・・・分岐・・・沢(13:06)・・・分岐(13:26)・・・大黒山山頂手前分岐・・・椿坂峠・登山口(14:06)・・・余呉町一般廃棄物最終処分場前駐車場(14:39)

コース

総距離
約9.7km
累積標高差
上り約1,019m
下り約1,018m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

思う存分ロングを歩きたい!と、4時前に起きたものの、先週の仕事疲れが残っていて、知らず知らずのうちにそのまま布団にダウンしてしまった。アウトドア命の自分にとってかなり珍しいことだ。目が覚めた時にはすでに遅く、遠くに行ける時間ではなくなっていた。仕方がないので、県内もしくは近郊の条件で、「行きたいリスト」から目的地をピックアップする。
選んだのは余呉トレイルのコースの1つ、大黒山。余呉トレイルと言えば春先に中河内~池河内湿原~津谷山周遊の藪漕ぎでマダニの大群にやられて酷い目にあって、あまり良い思いではないが、そもそも津谷山方面は余呉トレイルとしては番外編的な場所で、大黒山が本来のコース、、、と勝手に認識している。^_^
椿坂トンネルのすぐ手前にある、懐かしの余呉町一般廃棄物最終処分場前にある空き地に車を停める。ふらりとやってきたため、あまり詳しくは調べてはいなかったが、確か登山口は椿坂トンネルと平行で走っている旧道沿いを少し行った椿坂峠にあり、そこから尾根沿いに登って大黒山をピストンするのが今日の予定コースだ。ただ、単なるピストンは味気ない。せっかくなので色んなところを歩いてみようと、おもむろに目の前の斜面に取り付いてみた。小さな尾根が上に向かって延びている。しっかりした尾根なので、多分、これにそって登れば大黒山の山頂へ行けるはずだ。
前日の雨で濡れた草木を手で押し開ける度に水滴が飛び散る。10メートルほどしか進んでいないのに、すっかりズボンがびしょ濡れになってしまった。秋も終わりに近づき、藪漕ぎには一番歩きやすいシーズンだ。50mに一回の程度で藪の壁が出現するが、夏の藪漕ぎに比べたら無いに等しい。えっちらおっちら登っていくと、明らかにここ1週間以内に人が歩いたであろう踏み跡を見つけた。何気なく登ってきたが、全くのデタラメではなかったようだ。その証拠に、さらに登るとピンクのテープも出現してきた。道は荒れているが、以前はちゃんとした登山道があったに違いない。
徐々に足元に白いものが目立つようになってきた。今年初の雪。嬉しくて、少し登ってはパシャ、少し登ってはパシャと写真を撮っていたが、終いには辺り一面、雪化粧になっていった。まだ数cmのかわいい積雪だが、今日が今年初の雪山だ。
振り返ると、目の前の山の更に奥に白い煙が立ち上っているのが見えた。よくよく見ると白い煙の出どころは、なんと敦賀の火力発電所ではないか。ロケーションが今一つ頭に入っていないので、こんな方角で火力発電所が見えるなんて超びっくり。高度を上げていくと、敦賀湾の海も、西方ヶ岳も。さらには、敦賀の市内や野坂山。敦賀半島の向こう側の美浜の海も見えた。日ごろ見慣れない角度から敦賀を眺めていることがただただ不思議で新鮮。こんな近くにこんな風景があったのかと新たな発見をした思いだった。
尾根を上まで登って稜線歩きになる。ただし、大黒山のピーク手前で一旦降って登ることになる。笹をかき分けて進むと四畳半ほどの開けた広場に出た。中央にプレートが飾られている。大黒山の山頂。予想通り無事山頂に合流だ。山頂はあまり眺望がないため、そのまま奥に向かって縦走する。
笹が周囲を覆い隠していて登山道がよく分からなかったので、笹をかき分け探していると、雪の中に人の足跡を発見した。登りの時に見た踏み跡と違い、明らかに今日の足跡。そんなに人が登る山ではないと思っていたのに、同志がいたと嬉しくなった。
ひょっとして笹の道がずーっと続くのかと心配したが、ありがたいことに直ぐに綺麗な登山道が現れた。藪漕ぎの自由気ままな山歩きもいいが、やはりちゃんとした登山道は快適だ。アップダウンも少なく、スピードを上げながら歩いていく。右手側には琵琶湖の湖面が光っていた。前方には福井と滋賀県の県境に沿って連なる白くなった山々が見える。一際目立つのが、おそらく夜叉ヶ池や三周ヶ岳の付近だろうか。
送電線の大きな鉄塔下に到着。福井と滋賀の山を結ぶように谷を飛び越え送電線が一直線に延びている。本当によく作ったものだと感心する。人知れず大変な努力で自分たちの生活が保たれていると思うと、もう少し電力の人に感謝すべきだと思う。
鉄塔を越えてさらに快適な道が続く。たどり着いたピークの1つに、大黒山東峰と書かれた看板があった。なるほど、大黒山は双耳峰なのか。無計画に登って来たので、ある意味全てが発見。まだ、時間も十分にあったので折り返すにはまだ早いと、もう少し先に進んでみることにする。先行者の足跡もまだまだ続いていた。
程なくして、次のピークで先行の方と出会う。一見して玄人と分かる。名古屋から来られたとのこと。しかし、話を聞いてみると、ここ近辺の山に自分以上に深い知識を持たれているのが分かった。名古屋からなのに大いに驚きだ。いろんな山の話が聞けて楽しかったが、あまり時間を取るのも申し訳ないので、話のお礼を言って別れる。
お腹が空いたので、お湯を沸かしてカップ麺を食べる。時折、鹿が甲高い鳴き声が聞こえる。人間がいるぞ!と仲間に知らせる警戒音だ。
先程の方曰く、このまま先を進んでも降るだけとの事だったので、自分もここで折り返すことにする。
大黒山へ戻る途中、鉄塔を過ぎたところで送電線の点検用と思われる登山道を見つけた。分岐から谷に向かって降っている。見ると向こう側の尾根にも送電線の鉄塔が建っている。そしてその尾根は大黒山の山頂につながっている。多分、登山道もそれに繋がっているに違いない。ここは探検だ!と谷に向かって進路変更。
点検用と書いたが、意外にしっかりした登山道だった。ただし、急な斜面でかなり滑りやすい。降りきったところで沢にぶつかった。流に向かって道が続いていたのでそれに沿って進むとすぐに行き止まり。うーん。目測を誤ったか。そう簡単には反対側の尾根へは行けないのかと、藪漕ぎの覚悟を決めつつ、念のため沢の下流を探ってみたら幸い少し下ったところで登りの登山道を見つけることができた。危ないあぶない。藪漕ぎ自体嫌いではないが、登山道の脇をわざわざ藪漕ぎする必要はない。
下りの時と同じくらい急な斜面を登っていく。ロケーションが入れ替わり、今度は後ろにさっきまで自分がいた鉄塔とその尾根が見える。
尾根の上にたどり着くと、とてもしっかりした登山道が走っていた。大黒山の山頂方面から尾根伝いに下の方まで繋がっている模様。なるほど、この道を使えば下山もできそうだ。一瞬迷うが、そっちへ降りると、帰りのアスファルト道が長そうだ。それは嫌なので即刻却下。予定通り山頂に向かって歩き出す。所々倒木があったが、とても歩きやすかった。山頂手前のところに分岐があり、左へと折れると下山ルートとなる。さして眺望はなかったので山頂に戻る必要はないと、そのまま下山ルートへと入る。こちらの登山道は、雪解けでえぐられたようなスライダーのような道を蛇行しながら下っていく。再び、敦賀湾と西方ヶ岳が見える。所々に黒階段が設置されているが、場所によっては相当な斜面で、ここを登ってくるのは結構な大仕事かも知れない。
降りきったところで、旧道と合流。トンネルができるまで使われていた道だと思うが、まだまだ真新しい。誰も通らなくなったアスファルトの道をぼとぼと歩いて車まで戻る。
今日は、晩秋の落ち葉の絨毯と初雪の感触を楽しみつつ、自由気ままな山歩きが楽しめたよい一日だった。

追記。駐車場で再び山の上で出会った方と話す機会があった。なんと、やぶこぎネットの常連さんとのこと。以前、やぶこぎネットホームページを覗いて、いろんなツワモノがいるなーと感心していたが、まさか、そのメンバー(利用者?)の方とお会いできるなんて。登山道に縛られず自由に山を散策する。自分にとって、子供の頃からの遊びの延長で特に特別なことではないが、同じ感覚を持った方にフィールドで偶然出会えたのは、なんだかとても嬉しい思いがけぬ出来事だった。

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装備・携行品

みんなのコメント

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  • Yamakaeruさん、こんにちは。
    山でお会いしたものです。
    クロオと言っています。
    まさか、東峰を越して人が来られるとは、思ってもみなかったです。Yamakaeruさん、自在に歩かれていますね。

  • クロオさん、コメント有りがとうございます。クロオさんの周囲の山々に対する造詣の深さに感服でした。それだけ山を愛されている方にお会い出来て光栄です。

  • 早く携帯の充電を買い替えてください。

  • そう、だんだんウルトラマン並みになってきた。

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