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台湾第二の高峰・標高3886mの雪山(セツザン)にソロ登山

台湾、雪山(セツザン、シューシャン)( 海外)

パーティ: 1人 (平和と自由 さん )

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行程・コース

天候

3日間とも晴天。風もほとんどなし。

登山口へのアクセス

バス
その他: 台北から、雪霸国家公園内、武陵農場まで、宣蘭経由でバス。登山口までは武陵国民賓館ホテルのバス。
台北から宣蘭イーランまでは、MRT台北站(台北駅)から歩いて10分程の台北站運転(バスステーション)から、瑪蘭汽車客運(カマランバス)など複数の会社の高速バスが1時間に数本出ている。宣欄まで約1時間。宣蘭で国光客運の梨山行きのバス(朝と昼2本のみ)に乗換え、約3時間、武陵ウーリンで降りる。登山口に直行する場合は、バス停から3時間近く歩く。国民賓館に泊れば、朝10時発の遊覧バスに便乗させてもらえる。

この登山記録の行程

11/27 登山口(標高2155mくらい)(11時)---(12時)七卡(チカ)山荘(標高2460m、登山口から2km) 宿泊 
               (以下㎞数は登山口から)
11/28 七卡山荘(4時)---(5時20分)3.4kmポスト&ベンチ---(6時)哭き坂展望台(標高2994m)----(7時半)雪山東峰(5㎞、標高3201m)----(8時40分)三六九山荘(標高3100m、7kmちょっと)(20分ほど休憩)----(9時22分)水源地分岐---(10時、7.8km)黒森林---(10時半)石瀑(8.6km)---(10時45分)水場---(11時4分)8.9kmポスト(頂上まであと1km)---(12時10分)雪山圏谷底部(標高3600m)----(13時5分)10.4kmポスト(頂上まであと500m)--- (13時40分)雪山主峰(14時)----(16時30分)三六九山荘----(19時40分)七卡山荘  泊

11/29  七卡山荘(5時10分)---(6時10分)登山口---- (8時10分)バスステーション「武陵站」

コース

登山記録

行動記録・感想・メモ

「台湾国家公園入園入山線上申請服務網」を開くとトップページには、「線上申請」の対象として玉山国家公園、太魯閣(タロコ)国家公園、雪霸国家公園の三つが掲載されていて、雪山は雪霸国家公園の中にある。
ただし、ページ上部に表示されたEnglish、日本語のうち、日本語を選ぶと、オンライン申請は玉山国家公園だけになってしまう。雪山登山にはEnglish(または中文)を選んで入る。

申請フォームは、多くの条件を満たすこと(例えばソロの場合、経験の証明、家族の承諾など)を求めており、記入には相当に苦労した。
ツアーを行っているガイドもおり、会社もあるが、私は、(知らない人との)ガイド付きの、あるいは団体で行う登山は好まないので、8月に雪山に登った友人からのメール、またweb上で得られる過去の登山情報を参考にしたが、必要な手続きはすべて自分で行い、ソロ登山を行った。
雪山の登山道はよく整備されているので迷う心配はなく、また(例えば北岳から間ノ岳への縦走路にあるような)険しいガレ場、崖際の細道のような危険個所もない。ただし、夜明けの2時間くらい前に出発するので、前日の午後、1時間40~50分、登山道を上って下見をしておいた。
登山口から頂上までの距離は10.9kmで、登山ルートには100mごとに登山口からの距離を示すポストが立っている。登山口から2kmのところに七卡山荘が、また約7kmのところに三六九山荘がある。山荘と呼ばれているが、飲料水と寝床があるだけの山小屋である。それぞれ宿泊人数が決まっていて、申し込み多数の場合抽選で決まり、当選者に入山許可が下りる。
三六九山荘は、この地方の住民による食事の提供、寝袋の貸与があり【注】、また主峰のアタックに都合の良い場所にあるが、競争率が高いので、個人で申し込んでも、当たりにくい。
許可の取りやすい七卡山荘からアタックする場合には、webに載っている登山報告などを参考にすると、健脚な人で12時間、そうでないと14時間くらいかかる。そして、ここでは食事の提供、寝袋の貸与を受けることが困難だ。私は、武陵国民賓館に宿泊を予約した際に、レンタルの寝袋だけは頼むことができた。
台湾は6月から9月くらいまでは雨の日が多い。10月から11月は晴天が多く登山向きで、12月から3月くらいは寒く、山頂付近では、積もることはほとんどないが雪が降る。4,5月も登山に良い。
標高2460mの七卡山荘を出発して、距離で(10.9-2=)8.9km、標高差1400m以上ある雪山主峰に登って、10数時間で山荘に戻るという、耐久力が問題であり、私は、2年足らずの登山/山歩き経験から、高山病に弱い体質であることは自覚していた。飛行機に酸素ボンベは積めないので、台北の薬局で購入して、七卡山荘出発時から時々吸って登ったが、哭き坂を登り終えたあたりから、頭が重くなり、高山病の症状が出始めた。 8kmくらいのところから体がだるく声がかすれた。そして圏谷底部で酸素が空になった後は、道も急峻だったが、一歩歩いて大きく息を吸ってまた次の一歩を進めるという感じになった。
時間がたっぷりあると勘違いしていたこともあり、高山病により足が遅くなっただけでなく、下りでいっしょになった日本語の達者な台湾の登山者たちとおしゃべりをしてだらだら歩いていたために、予定の12時間よりも2時間以上長くかかった。疲れたが無事山荘に戻った。
【注】台湾在住の登山家Mic Soneさんの「台湾3000m峰登山についての簡単ガイド - 番外編 2016/11/10 (2019年10月最終更新 登頂済百岳カウント:59/100)」という、日本語文のブログ http://taipeihiker.blogspot.com/2016/11/3000m.html に次の記載がある。「山に住む台湾原住民が「協作」と呼ばれる業者として、自分でボッカした食材を料理、提供するところがある。更に、寝袋やテントも合わせて提供することが多い。費用は場所によって異なるが、上記の雪山三六九山〔小〕屋の場合、現行では朝晩と昼間の軽食を含み一人900元ぐらいだ。個人的にそうした業者と連絡しなければならず、日本から事前に対応するのは難しい。 」
なおこの「番外編」のみならず、Soneさんのブログは台湾の山についての必読書と言える。

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